2009年1月号ウェブ道


生放送…それは一部の人々の特権だった…
だが、今では誰もが自由にしかも無料で
なおかつ、簡単に生放送を発信できてしまう。
今回はそんな動画サイトを紹介しよう。


自宅で手軽に生放送ができちゃう動画サイト
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http://www.stickam.jp/
STICKAM(スティッカム)とは
PCにWEBカメラやビデオカメラをつなぐだけで簡単に生放送ができてしまう動画サイト。元々はアメリカで生まれたサイトだが、06年9月から日本でもスタート。会員数は今年11月現在で10万人を突破し、常時300人近い人々が様々な番組を作り、生放送をしている。4割が個人ユーザーだという。
スティッカムの主な特徴
その1.無料で生放送ができる
その2.チャットで発信者と視聴者がリアルタイムに交流できる。
その3.ブログ外部プレーヤーを貼り付けられる。
その4.96kHz/48bitと高音質!
その5.演奏した音楽のJASRAC
その6.法人でも利用できる
その7.24時間体制で監視。有害配信は即座にシャットアウト。
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単に発信するというだけの生放送ではなく、チャットで視聴者たちからのコメントをリアルタイムで見ながら生放送をするというインタラクティブな番組作りが可能。
自宅でも作れる!? 生放送のためのスタジオシステム
2カメのスタジオシステム【写真提供:株式会社キッズプレート】chukyu.jpg
2カメの生放送システム。ビデオミキサーV-4を導入して、スイッチングを行なったり、ワイプなどの効果をつけることができる。音声もUSBオーディオ・インターフェースUA-4FXを通してPCへ取り込んでいる。予算は約10万円程。
P-10を組み込んだシステム【写真提供:ジョイントワークス(ヒラヤマユウジ)】joukyu.jpg
横浜で開催されたイベント『EIZONE』で使用したシステム。Webカメラ・ビデオカメラなど計5台、マイクを計3台そして、ビジュアルサンプラーP-10に入れた映像もリアルタイムに配信できる仕組みになっている。予算は約40万円程。
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sindo.jpg取材に応じてくれたSTICKAMを運営する㈱E-Times Technologies企画部主任の新藤匡将さん。
「生ライブ」…取材に伺うとまず力強い書体で書かれた掛け軸が目に入った(右写真)。「ユーザーの書道家の方が書いてくれたんですよ」とE-TimeS Technologiesの新藤さん。同社では、生ライブの魅力にこだわった様々な動画サービスを展開している。
 生放送といえば、電波を流すことができる放送局のみの特権だった。しかし、それが今ではPCとカメラさえあれば個人ユーザーでも自由に、なおかつ無料で配信することができるようになった。それを実現するのが今回紹介するスティッカムだ。
 サイトを見ると様々な生放送が行われている。パーソナリティがいる番組形式のものもあれば、定点カメラとして使う人もいたり、ペットの監視用に生中継のシステムを活用する人もいるのだとか。開始当初は2万人だったユーザー数も着実に増え、現在は10万人を突破したという。
 「タダで手軽な設備でできるところが受け入れられたのだと思います。また、配信側と視聴者同士のインタラクティブな交流が可能なので、すぐに反響が返ってきます。そういう面を気に入って使ってくれるユーザーもいらっしゃいますね」
 動画共有サイトは音が良くないというイメージがあるが、スティッカムは96kHz/48bitの音声に対応しているため他に比べて音質が良い。ミュージシャンやコミュニティFM局などのユーザーが好んで使用するケースも多いようだ。
 生放送といえばブースだが、上写真のように外部機器と組み合わせて、自分だけの生放送スタジオを作ることもできる。ミキサーやマイクなどメカ萌えにはたまらない道具を揃えた自分だけのスタジオを作れるのもスティッカムの楽しみ方の一つかもしれない。
 「別売のキャプチャーソフトを使用すればカメラの映像だけでなくVTRやPCの画面、ゲームの画面など様々な映像を生で配信できます。創意工夫次第でいろんな番組ができますよ」
 生放送…緊張感溢れるイメージの中にも、なんだかプロっぽい、カッコいいイメージを彷彿させる。そんな生放送に憧れを抱く読者の方は、ぜひ活用してみてはいかがだろう。

vsw