パナソニック、ハイビジョンBDレコーダー「ブルーレイDIGA」6機種を発売


パナソニック・デジタルAVCマーケティング本部は、HDDを搭載したハイビジョンBDレコーダー「ブルーレイDIGA」シリーズを一新、6機種を9月1日発売する。フラッグシップであるDMR-BW970は「プレミアムモデル」と位置づけられ、2TBのHDDを搭載するほか、「シアターモード」や「真空管サウンドモード」など独自の機能を盛り込んでいる。


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DMR-BW970 筐体は他の機種と共通だが、足元のセラミックインシュレーターはBW970だけの装備。
新しい「ブルーレイDIGA」シリーズは、新世代システムLSI「UniPhier」(ユニフィエ)を採用、第3世代のMPEG-4 AVC/H.264エンコーダー「新アドバンスドAVCエンコーダー」を搭載し、フルハイビジョン8倍長時間録画(従来は最長5.5倍)に対応し、50GBのBDに約35時間、4.7GBのDVDディスクに約3時間15分の録画が可能になった。内蔵HDDは従来機種よりも容量がアップして、下位モデルで320GB、上位機種は500GB~2TBとなった。2TBのHDDを搭載する最上位機種DMR-BR970では、DRモードでBSデジタルHD放送(24Mbps)を180時間、HGモード(12.9Mbps)で320時間、HMモード(3Mbps)なら実に1440時間のハイビジョン録画が可能だ。
VHS一体型を含め6機種をラインナップ
ラインナップは6機種。うち、最上位機種DMR-BW970と次位のDMR-BW870はそれぞれ2TBと1TBのHDDを搭載。1080/60p・1080/24pに対応し、録画番組の高画質再生が可能で、毎秒24コマのプログレッシブ映像で記録された映画コンテンツの本来の動きを味わえる。デジタルチューナーは2個備えている。中級機種DMR-BW770(500GB HDD)はBW870とほぼ同じ仕様だが、i.Linkの入出力端子が上位2機種が2つずつ備えるのに対し、1つずつとなる。
320GB HDD搭載のエントリーモデルとしてDMR-BW570/BR570があり、両者の違いはデジタルチューナーの数で、BW570が2つなのに対しBR570 は1つとなる。DMR-BW670VはHDD内蔵VHS一体型モデルで、デジタルチューナー1個、HDDは320GBとなる。なお、VHS一体型のBW-670Vを除く5機種は共通の筐体を使用する。
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DMR-BR670V VHS一体型モデル。
充実の番組予約機能
「Gガイド」がサービス提供する「注目番組」に対応。Gガイドがお勧めする番組を画像つきで紹介してくれる機能もあり、最大1カ月先まで番組内容を理解しながら予約ができる。最大19チャンネル、12時間の「フルハイビジョン番組表」を全モデルに搭載。高精細表示が可能で番組が探しやすく、ジャンルごとに色分けもされていて、検索性を高めている。チャンネルごとの番組表を表示する「チャンネル別番組表」、出演者や番組名で検索できる「フリーワード検索表」など、録画予約はひじょうに便利で多機能になっている。
ボタンを大きく、使いやすい配置を考慮した「かんたんリモコン」を採用、録画予約を1つのボタンで行える「かんたん予約」機能で、文字通り簡単に予約が行える。デジタルチューナーを2つ搭載するモデルでは、2番組同時の録画も可能。両方の番組にチャプターマークを自動作成する機能も備えている。
さらに同じモードで別々に録画した番組を一つにする「番組結合」や、録画番組をラベル名ごとに振り分ける「らくらくマイラベル」機能、HDDに録画した番組を誘導メッセージに沿ってディスクにダビングできる「かんたんダビング」機能などにより、録画番組を整理しやすくしている。
ワンセグフォーマットでの「番組持ち出し」機能も強化された。地上デジタル放送以外に、BS/CSデジタル放送の録画番組、アクトビラからダウンロードした番組やAVCHDビデオカメラで撮影したHDムービーもSDカードに書き出して持ち出し可能に。
高画質・高音質のための回路を搭載
パナソニックハリウッド研究所(PHL)がオーサリングに使用している高精度色信号処理技術を応用した「新リアルクロマプロセッサ」を搭載(BW970のみ「新リアルクロマプロセッサplus」。BDやDVD-Videoコンテンツに加え、HDDやBDに録画した番組もディテールや質感を忠実に再現した高精細な映像で楽しむことができる。
全機種とも「ディープカラー出力」に対応。対応するテレビにHDMIケーブルで接続すれば、8ビット(256階調)の映像信号を12ビット(4096階調)の高画質信号として出力できる。また、動画色空間の国際規格の一つである「xvYCC」に準拠した「x.v.Color」にも対応している。
サウンド面でも、最大7.1ch音声をサポートする次世代音声規格「Dolby Digital Plus」「Dolby True HD」「DTS-HD」のビットストリームおよびデコード出力に対応。7.1ch対応のAV機器に接続してBD-Videoを再生すれば、迫力ある7.1chのサラウンドで音楽や映画を楽しめる。
プレミアモデルならではのこだわり
最後に、「プレミアモデル」BW970の独自機能を紹介する。本機種のみ、他の機種に採用される「新リアルクロマプロセッサ」をさらに進化させた「新リアルクロマプロセッサplus」を採用。オーバーシュートを抑えながら、従来より水平方向の色解像度を高めている。インターレスのビデオ素材は、プログレッシブ信号に変換してからクロマアップサンプリングを行うことで、従来の約2倍の垂直解像度を実現。色のキレと精細感を向上させている。また、輝度信号や色信号の処理システム全体を見直し、演算精度劣化による階調ロスを排除した階調ロスレスシステムを採用、映像素材が持つ豊かな色・階調を引き出す。
一般に、音に関しては大きく重い機種のほうが有利とされるが、BW970はコンパクトな筐体を活かす方向で高音質化が図られている。基板を小型化して回路の最短化と最適配置を目指した結果、メモリーの数が減り基板自体から発生するノイズが減少。また、消費電力が下がり発熱が少なくなったため、従来は熱に弱く使用できなかった高音質コンデンサーを電源系に採用できた。業界初となるセラミックインシュレーターを採用して本体に伝わる振動を大幅に軽減しているほか、レコーダーとしては初めて192kHz/32bitDACのD/Aコンバーターを搭載するなど、高級オーディオにも採用されているパーツを随所に採用する一方、クロック変動を抑え平均化する「HDMI低クロックジッタシステム」の採用など、部品レベルだけでなくシステム全体での高音質化を図っている。
映画や音楽ソフトをより高画質・高音質で楽しむための「シアターモード」は、本機種の目玉機能の一つ。BD再生時にHDDとチューナーを停止して、さらに放熱ファンの回転も落とすことで音質に影響のある振動や電気ノイズを抑え、専用プレーヤーと同等の画質と音質を実現する。いわばレコーダーとしての機能を一時的に「封印」してプレーヤーに徹する機能で、このモードの使用中は予約録画等はできない。さらに、独自のデジタル音声処理技術により、真空管アンプを通したような温かみのある音を演出する「真空管サウンドモード」も搭載。異なる3種類の真空管サウンドが選べる。


DMR-BW970 オープン価格(推定28万円前後)
DMR-BW870 オープン価格(推定18万円前後)
DMR-BW770 オープン価格(推定15万円前後)
DMR-BW570 オープン価格(推定12万円前後)
DMR-BR570 オープン価格(推定10万円前後)
DMR-BR670V オープン価格(推定13万円前後)
問:パナソニックお客様ご相談センター 0120-878-365(9:00~20:00)
http://diga/jp

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