裏面照射CMOS採用、手ブレ補正にアクティブモードを搭載したビクター“Everio”GZ-HM1&HM570


ビクター・JVCは1月14日、AVCHDムービーカメラの新製品“エブリオ”GZ-HM1とGZ-HM570を発表した。発売は2月上旬を予定している。GZ-HM1はエブリオシリーズのフラッグシップモデルで、従来の上位機種GZ-HM400の基本性能とデザインを継承しながら実質的な機能アップを図り、使い勝手を向上させた。今回のポイントは裏面照射型CMOSの採用と、手ブレ補正機能にアクティブモードを備えた点だ。
次位機種であるHM570は、HM1と同じ裏面照射型CMOSをおごるなど、高画質を受け継ぎながら大幅な小型軽量化を図ったモデル。こちらも手ブレ補正にアクティブモードが追加されている。独自機能として、業界初となるBluetooth通信機能をサポートしており、スマートフォンからのリモート操作やGPS機器との連動など、ビデオの楽しみ方が広がりそうだ。


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HM1_a.jpgGZ-HM1は文字通り、ビクターのAVCHDムービーの最上位モデルだ。型番の数字がこれまでの100番台からトップを表す「1」になったことからも、この製品に対するメーカーの意気込みが感じられるだろう。
前モデルにあたるGZ-HM400は「撮る」操作の基本に立ち返り、シーソー式のズームレバーを復活させるなど操作性の良さを追求しており、マニュアル操作のしやすさでも高い評価を得ていた。HM1はHM400の筐体を受け継いでいるが、オーソドックスなフォルムはむしろ新鮮で手になじみやすく、「撮り機」としてのこだわりが感じられる。ボディカラーはHM400が黒とシルバーの2色だったのに対し、HM1はチタンシルバーに一本化されたが、質感は相変わらず高い。
先述のズームレバーの横にはマニュアル操作用のボタンが3つ配置されており、Aで絞り、Sでシャッター速度をコントロールできる。U(ユーザー)ボタンには自分がよく使う機能を割り当てることができる。レンズの下部には明るさとフォーカス調整用のダイヤル(レバーで切り替え)もついていて、これらの組み合わせでさまざまなマニュアル操作が行える。マニュアルモードを積極的に使うユーザーなら「ワカッテル!」とうれしく感じるところだ。
内蔵メモリーは容量が倍増して64GB となった。最高画質のUXPモード(1920×1080ドット/24Mbps)で約5時間54分、EPモード(1920×1080ドット/5Mbps)なら約29時間34分の撮影が可能だ。このほかにSD/SDHCカードスロットを備える。
CMOS_01.jpg裏面照射型CMOSで低照度撮影に強く
ビクターの上位機種は1/2.3型という大きめのCMOSを採用しているが、本機ではこれをB.S.I(Back Side Illuminated=裏面照射)方式とした。従来は光を受けるフォトダイオードの手前に電極と配線があったのを、裏側に移すことで受光効率を高める技術で、これにより感度は約2倍に上がっている。
その効果で、同じセンサーサイズながら総画素数は1029万から1062万画素と若干のアップを果たし、動画有効画素も498万から565万画素(アクティブモード時は477万画素)となった。静止画にもプラスの作用をもたらし、静止画記録は最大896万から998万画素、つまり10メガ記録が可能となり、ISO感度も3200→6400となっている。
最低被写体照度はこれまでの9ルクスから4ルクス(オートスローシャッターモード、シャッター速度1/30秒)へと向上した。一気に半分以下の照度に耐えられるようになり、S/Nも向上、これまであまり得意ではなかった暗い条件下での撮影にも強くなった。なお、ナイトアイ使用時の最低被写体照度は1ルクスで変更はない。
レンズは専用開発されたコニカミノルタHDレンズを採用。35mm換算で動画48.3~483mm、静止画38.5~385mmの10倍ズーム。ワイド側がもう少しほしいところだが、ズーム側はダイナミックズーム16倍(35mm換算で797mm、アクティブモードON時は15倍)も搭載する。
手ブレ補正も強化
これまでのビクターの手ブレ補正は、レンズの前面にシフトレンズを組み込んで光軸ズレに伴う収差を抑えた独自方式で、「じんわり効く」タイプだった。効果が穏やかで不自然なところが少ないのはいいが、強力な補正機能を持ったライバルと比較すると「効きが弱い」と感じる場面もあった。今回、アクティブモードを追加したことで、歩き撮りのような使い方でもしっかりブレを抑えてくれるようになった。手ブレ補正はオフ、ノーマル、アクティブのいずれかを選択するようになっている。
「ビデオサロン」2月号でテストを行っているが、アクティブモードでも補正の効かせ方は穏やかで、一見ノーマルモードとの差を感じないこともある。しかし、前方を歩く人を追いかけながら歩き撮りするようなシチュエーションでは、揺れが自然に抑えられた滑らかな映像が得られ、アクティブモードの効果が実感できた。アクティブモード時は従来の光学式補正に電子式が組み合わされるが、画角がわずかに変化する(狭くなる)ことは頭に入れておきたい。
微速度撮影とハイスピード撮影の両方を搭載
新機能としてはタイムラプス(微速度)撮影機能を搭載した。これは業務用カメラに搭載されている機能で、1秒~80秒に1コマという7段階切り替えで、雲の動きや日の出や日没、花の開花など、ゆっくり変化するシーンをこのモードで撮影し通常再生することで、大幅に時間を短縮して見ることができる。
X900やHM400で搭載されたハイスピード撮影(秒間120~600フレーム)機能も備えている。これは風船の破裂や水滴の落下など、肉眼では捉えられない瞬時の出来事を撮影しスローで見られる機能。他社でも微速度撮影やハイスピード撮影機能を持つ製品は出ているが、両方を備えているのは現時点ではHM1だけだ。
「撮る」ときの操作性の向上に真摯に取り組み、画質においても着実な進化を果たしたGZ-HM1。製品概要は「ビデオサロン」2月号で詳しく紹介している。3月号では、さらにじっくりテストを行う予定だ。
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GZ-HM570(ルージュレッド)
570R_B_S.jpgHM1の高画質をコンパクトボディに凝縮
同時に発表されたGZ-HM570も要注目だ。HM1の次位に位置づけられる「売れ線」モデルだが、HM1と同じ1/2.3型B.S.I. CMOSセンサーを搭載し、手ブレ補正にもアクティブモードを追加するなど、その画質性能を受け継ぎながら大幅な小型化を図っている。加えて、家庭用ハイビジョンカメラとしては初めてBluetooth無線技術を搭載し、対応機器と連携して多彩な撮影が楽しめる。
コンパクトでスタイリッシュなボディは幅55mm×高さ62mm×奥行110mm。バッテリー装着時の質量は300gと、HM1(バッテリー装着時485g)に比べ35%も軽い(HM1も決して重すぎるわけではないので念のため)。カバンに気軽に入れて持ち歩けるサイズで、ボディカラーも3色(レッド、ブラック、シルバー)が用意される。着脱式のグリップベルトの採用もあいまって、エブリオがこれまで得意としてきた女性ユーザー層に大いにアピールできるモデルだが、フラッグシップ機と同等の性能を秘めているのだから侮れない。
総画素数1062万画素、動画有効画素565万画素(アクティブモード時:477万画素)はHM1と同じ。静止画のみ9メガ(929万画素)になる。レンズは光学10倍コニカミノルタHDレンズを使用。内蔵メモリーは64GBと大容量で、SD/SDHCスロットも備える。
Bluetoothで新たな撮影の楽しみが広がる
高い画質と性能に加えてもう一つのウリとなるのが、Bluetooth無線技術の搭載。GPS機器やスマートフォン、ワイヤレスヘッドセットなど各種対応機器と連携させることによって、ビデオ撮影の新たな楽しみの可能性が広がる。スマートフォンの組み合わせでは、最大約10m離れた位置からモニターやリモート操作を行ったり、静止画の転送が行える。GPSユニットと無線接続すれば、撮影時にGPSデータを自動記録してGoogle Earthと連携して映像と地図の同時再生が可能(同梱のEverio MediaBrowserを使用)。また、Bluetoothヘッドセットを使用して、離れた位置(最大約10m)で撮影中の音声モニターや音声の記録を行うことができる。
高性能とコンパクトさを両立させ、映像の楽しみ方をさらに広げる機能を備えたGZ-HM570がどんなユーザー層のハートを掴むのか、注目したい。

GZ-HM1 オープン価格(市場想定価格14万円前後)
GZ-HM570 オープン価格(市場想定価格12万円前後)
問:ビクターお客様ご相談センター フリーダイヤル0120-2828-17(携帯・PHSからはTel. 045-450-8950)
◆GZ-HM1の詳細http://www.victor.co.jp/dvmain/gz-hm1/index.html
◆GZ-HM570の詳細http://www.victor.co.jp/dvmain/gz-hm570/index.html