ミュージシャンが提供した楽曲にインスパイアされてショートフィルムを作り、投稿する。米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)は、2010年度より新設した「ミュージックShort/クリエイティブ部門」をさらにパワーアップさせ、オンライン投稿により作品を通年で募集する「オンラインプロジェクト」として展開する。


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音楽と映像の新たなコラボレーションの形
「ミュージックShort/クリエイティブ部門」は、各レコード会社の協賛のもと、公式にエントリーされた楽曲の中から好きなものを選んで、それをテーマ曲として自由にショートフィルムを制作する部門。2010年度より新設され、初年度は音楽レーベル20社より楽曲提供があり、107本の作品が寄せられた。このうち、上映審査を通過した27作品がSSFF & ASIA 2010において上映された。
作品の尺は10分以内で、楽曲は全体の1/3以上を使用していれば、作品中のどこで使っても構わないというルール。従来のプロモーションビデオ(PV)とはひと味違った音楽と映像の新たなコラボレーションの形を創出し、ミュージシャンの楽曲とそれにインスパイアを受けた映像クリエイターとの「化学反応」を生み出す試みとして注目を集めている。
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2010年度ミュージックShort/クリエイティブ部門優秀賞(フェイス・ワンダワークス アワード)
「Crayfish/クレイフィッシュ」 監督:常盤司郎 アーティスト:笹川美和「街生まれ、田舎生まれ」

インターネットで応募可能、一年中が映画祭に
SSFF & ASIAは、映像の企画製作やエンタテインメントコンテンツの開発・配信などを手がける(株)フェイス・ワンダワークスとともに、「ショートショート フィルムフェスティバル オンラインプロジェクト」(SSOP)を8月1日より開始。「ミュージックShort/クリエイティブ部門」を対象として、年間を通して作品募集を行い、毎年6月に開催されるSSFF & ASIAのアワード授賞式にて年間優秀作品を発表する。
公式サイトでは、募集作品のテーマ(対エントリー楽曲)の発表や応募の受付を行うほか、クリエイターや視聴者間のディスカッションや投票、作品アイデアの共有、ミュージシャンからの楽曲の提供など、さまざまなコミュニケーション機能を持たせて、作品づくりのサポートもしていく。

ミュージックShortクリエイティブ部門の審査の流れと応募要項は下記の通り
【STEP1】 エントリー
応募規約に沿って作品を応募。現在、応募は郵送で、後日ネットのみの受付に変更される予定。
【STEP2】 作品チェック
送付された作品の素材や書類を確認し、内容をチェック。作品到着後1~2週間のうちに一次審査を行い、SSOPから応募者に結果を連絡。
【STEP3】 配信スタート
一次審査を通過した作品はSSOPの配信ページにアップロード、有料配信がスタート。さらにSSOPが作品を提供するPC・携帯向けサイトでも配信を予定。作品の収入に応じて、クリエイターに配信印税が支払われる。
【STEP4】 SSOPセレクション
企画テーマ別セレクションなど、SSOP上で定期的な賞を実施する予定。
【STEP5】 ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2011にて最優秀作品を発表
2011年6月に開催されるSSFF & ASIA 2011のアワードセレモニーにおいて、年間を通しての優秀賞を発表し表彰する。
【応募規定】
SSOP公式サイトにて発表・指定された楽曲(エントリー楽曲)を使用した最大10分(クレジットロール等を含む)の映像作品。
エントリー楽曲は1作品につき1曲の使用とする。
エントリー楽曲自体の総尺の1/3以上を作品中で使用することとし、その使用部分は問わない。
映像作品の冒頭および中間、エンディング、どの箇所で楽曲を使用しても構わない。
【エントリー・応募】
公式サイトよりエントリーフォームとミュージック・キューシートをダウンロード、必要事項を記入し、監督の顔写真と作品カット(ともに350dpi以上、カラー/モノクロ共可)とともに、メール送信。
送付アドレス : entry@ssffonline.jp
上記の記入済みエントリーフォームとキューシートをプリントしたものを、作品を収録したメディア(DVDまたはミニDV)とともに郵送。
送付先 : 〒107-0062
東京都港区南青山6-10-12 フェイス南青山
フェイス・ワンダワークス 映像企画部 宛 ※応募作品の素材の返却は不可
【応募法の変更について】
現在、オンラインによるデータエントリーのシステムを準備中。詳細は後日、公式サイトで発表。
新規エントリーアーティストも続々決定
楽曲を提供するミュージシャンのほうも、キリンジやたむらぱんなどの大物アーティストをはじめ、新規エントリーが続々と決定している。従来のミュージッククリップ(PV)とはまた違った、映像クリエイターとの新たなコラボレーションに関心を寄せるミュージシャンやレーベルが増えている。
今後、エントリーアーティストと楽曲はまだまだ追加されていく予定で、こちらの動向も要チェックだ。
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キリンジ(左)は「夏の光」、たむらぱん(右)は「アミリオン」「回転木馬」の2曲をエントリー。

オンラインプロジェクト公式サイト : http://ssffonline.jp/
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア : http://www.shortshorts.org