ビデオ道場 2012年8月号


月刊誌「ビデオサロン」で連載中の読者投稿コーナー「魁!! ビデオ道場」では、毎月1作品を「大賞」、次点作品を「入賞」としてセレクト。大賞受賞者に金2万円ほか、大賞および入賞作品の栄誉をたたえて入賞ステッカーを贈呈しています。詳細は誌面をご覧ください。
今回は2012年8月号掲載の作品を紹介します。



【大賞】
野球をする二人を淡々と描く、
それだけの映像なのに気づけばなぜか目が釘付けに
新感覚ムービー
「どうしょんど」 33分31秒

山口順二さん(兵庫県明石市)
撮影/ソニーHDR-AX2000
編集/エディウス6
◎音楽でいうと、まるでラヴェルの「ボレロ」のような、同じモチーフ(野球のトレーニング)が淡々と綴られる様子を描いた、何とも一風変わった作品。たった2人の出演者で、一見ドキュメント風ながらきっちりとしたカメラ割りと演出がなされていることからドラマと位置づけて評価。30分以上あるのに、気づけば見入ってしまうパワーのある、作者の「個性的作品づくり」に拍手をおくりたい。

【入賞】
思わず釣りをしたくなるビデオ
釣りビデオ
「玄界灘落し込み釣り入門」 7分

松尾 敏さん(福岡県北九州市)
撮影/ソニーHDR-CX520
編集/プレミアプロCS5
◎1日の時間の流れを軸に、様々な計器や探知器のカットやサービス精神旺盛な動くフリップもあり、この釣りのことがよく分かる一作。生き生きとした釣り人たちの興奮までが伝わってくる。

【入賞】
ラフなカメラに熱い思いが宿る
ドキュメント
「おけいの記憶」7分59秒

仲 奈央さん(福島県会津若松市)
撮影/ソニーHDR-CX700V
編集/エディウスネオ2ブースター
◎冒頭の霧の中のお墓のシーンをはじめ全体がブレ気味の手持ち撮影が臨場感を煽る作品。「おけい」の話は知らずとも、シンプルな構成の作品から、その強い思いが充分伝わってくる。

【入賞】
立派な甲冑はこうやって造られる
地域イベント
「松阪手作り甲冑隊」 6分57秒

河合典之さん(三重県松阪市)
撮影/ソニーHVR-Z5J
編集/エディウスネオ
◎多彩なカメラワークで、製作物の詳細まで見事に描ききっている作品。厚紙からこんなに立派なものができるとは、と驚くこと請け合い。メイキングを主として、パレード自体は短かい構成もgood。

スポット紹介
「長瀞ライン下りと宝登山神社」 7分40秒

関口 豊さん(埼玉県狭山市)
撮影/ソニーHDR-XR520V
編集/プレミアプロCS5
◎「知ってはいるものの、ちゃんと見たことがない」そんな場所の詳細を伝える関口さん。晴天に恵まれてライン下りの穏やかなショットが気持ちいい作品。

ドキュメント
「英彦山 四王子の滝」 7分24秒

松井秀夫さん(福岡県北九州市)
撮影/ソニーHDR-HC7
編集/プレミアプロCS5
◎松井さんのスタイル=「ナレーションなしで音楽とつぶやき・会話で魅せる」。滝と人々の描き方が絶妙な一作。

スポット紹介
「横濱山下公園散策」 7分45秒

高木 茂さん(東京都西東京市)
撮影/ソニー HDR-CX700V
編集/エディウス6
◎「旅する作者」高木さん、横浜シリーズの今回は定番・山下公園。細かいインサートカットも交えて多彩な横浜の「顔」を捉えている。

ドキュメント
「雪よ静まれ」 2分42秒

猪俣信雄さん(埼玉県川口市)
撮影/ソニーα77
編集/エディウス2.5
◎ナレーションの合成音声も手伝って何だか寓話の世界を感じる作品。都会の大雪にいても立ってもいられなかった作者が表に飛び出して撮影したカットをバックに、不思議な抒情感が漂う。

イベントビデオ
「節分 鬼は~外!」 5分41秒

田中憲司さん(東京都調布市)
撮影/ソニーNEX-7、キヤノンEOS 5D MarkⅡ
編集/エディウス6
◎撮影されたカット以外にも様々な細かい工夫が隠れている、田中さんの作品。魚眼レンズが第3者感を醸し出し、クールな作品に仕上がっている。

歳時記ビデオ
「早春のころ」 2分57秒

庄 寛さん(福岡県宗像市)
撮影/キヤノンHF S10、シャープVL-ZY900-S
編集/ネロ
◎好きな曲をバックにイメージカットを繋いでいた作品。

ホームビデオ
「わたしといもうとのスキーじょうはつすべり」 7分12秒

渡辺考三さん(埼玉県上尾市)
撮影/ソニーHDR-CX500V
編集/プレミアプロCS5、アフターエフェクツCS5
◎孫姉妹の初滑り風景を撮影したおじいちゃんが小技をきかせて編集し、お姉ちゃんのナレーターとともにまとめた愉しい作品。

ドラマ
「SHINSENGUMI」 58分

阿部 誠さん(東京都世田谷区)
撮影/ソニーHVR-A1J/Z1J
編集/プレミア5
◎子母沢寛の小説「新選組始末記」をもとに、森の石松や忍者を登場させる新解釈も加えて描いたドラマ作品。幕末とはいえ時代劇。ロケも大変ながら「力」のこもった作品に仕上がっている。