α99が気になる(その1)


明けましておめでとうごさいます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、年末年始の休暇中なのですが、ソニーからα99をお借りして試用していました。
というのも私としては、このカメラがかなり気になるからです。


一般的にフルサイズの一眼レフカメラとしては、キヤノン、ニコンが先行して、ソニーはどうしても3位グループという印象ではないでしょうか?
ところがビデオカメラの世界では、何と言ってもソニーがダントツです。シェアは余裕でナンバーワン。画質がナンバーワンかどうかは置いておいて(笑)、ビデオカメラのトレンドを作ってきたのは常にソニーでした。古くはパスポートサイズしかり、液晶パネルを横につけたのもソニーが最初です。レンズとファインダーが一直線に並ぶ今の業務用ハンドヘルドカメラの原型を作ったのもソニーです。またそのカメラで液晶モニターをハンドル前方に置いたのもソニーのFX1が最初。つまりビデオカメラのカタチを率先して作ってきたのがソニーのハンディカムだと言えるでしょう。だから、いささか神通力を衰えたとはいえ、やはりソニーが次に何を提案するのかというのは気になります。
 最近のソニーは、一眼レフのα、ミラーレスのNEXシリーズ、コンデジのサイバーショット、そしてハンディカム、さらには業務用のビデオカメラまで含め、すべてを大括りにデジタルイメージング機器=「カメラ」として捉えて、カメラはソニーというイメージをつけようとしているようです。ジャンルを超えて技術者や企画担当者がどれくらい行き来しているかは知りませんが、製品は明らかにその影響があります。たとえば、35㎜フルサイズ戦略は、コンパクトのRX1、デジタル一眼のα99、ビデオカメラのVG900とほぼ3機種同時開発、同時期発売でした。動画における手ブレ補正や画質のチューニングにしても、ハンディカムのノウハウはサイバーショットに投入され、いまやサイバーショットのほうが動画の画質がいいぞ、なんていうモデルもあったりします。
さて、α99ですが、最初にこのカメラの説明を聞いたときに思ったのは、ちょっと大げさにいうと、ソニーはこのα99で新しい「カメラ」に挑戦しようとしているのではないかということでした。ソニーが考える「カメラ」とは、スチルもムービーも両方ともめっぽう強いものでなければなりません。そしてそんな時代に相応しいカタチをしていなければなりません。動画のクォリティにしても、なんといってもソニーはビデオメーカーなのですから、一眼であっても動画はおまけとは言えないし、世間もそうは見なしてくれません。
そして確かに発売されたα99の動画機能はなかなか気合いが入っています。
私が動画カメラとしてα99がいいなと思うポイントはいくつかあります。
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1.有機ELのEVF
本体のファインダーを見ながら動画が撮れる一眼カメラは、ソニーとパナソニックだけ。光学ファインダーでなくEVFだからこれが実現するわけですが、このEVFという機構、スチルメインの人にとってはマイナスポイントだったりしますが、ビデオ派であれば、そもそもEVFが当たり前。これだけで相当ポイントは高いといっていいでしょう。
 しかもこのEVFのクォリティは業務用カメラ並み、いやいやそれ以上といっていいでしょう。EVFの性能というのがビデオカメラのランクになっていると言っても過言ではないのですが、50万円以下のビデオカメラでこのファインダーはあり得ないと思います。これに匹敵するには、VG30、VG900のファインダーくらいでしょう(全部同じかな? VG30なんて価値は大半がこのEVFだと思うくらい)
 さらに言えば、このEVFと液晶モニターの画の印象がそれほど違わないのもすばらしい。GH3はちょっと印象が違うのが気になります(調整で追い込めるかもしれませんが、そもそもGH3の液晶パネルは角度によって色が変わって見えるし)
2.バリアングル液晶モニターのスタイル
これはα77なども同じですが、光軸ラインに近いところにあって、EVFファインダーの上に持ってこられるところ。ビデオカメラの場合、スチルと違って、一定の時間構えていなければなりませんが、EVFではかなりつらいことになるので、どうしても液晶パネルで確認したいものです。そのときにカメラを首から胸あたりで保持できると楽になります。ボディの横に開くタイプのバリアングルでもいいのですが、その場合、好みもあるかもしれませんが、どうしても水平がとりにくいし、さらにいうとパンニングが揺れやすくなります(ビデオカメラのように本体を握ってグリップできれば別ですが)。この液晶モニターは一眼スタイルの中ではもっとも動画撮影に向いているスタイルではないかと思います。
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3.サイレントダイヤル
 手持ち時の左手で操作できるダイヤルは、現在のハンディカムとまったく同じ機構のもの。操作しているときに音がしないというのは当然ですが、考えてみるとデジタル一眼では一度明るさを決めると、録画中はそこから変更を加えにくかった。音がするという問題と同時に明るさが段階的に変わることがあるからです。でも動画撮影というのは舞台などが特にそうですが、シーンによって微妙にアイリスをいじりたいもの。そのあたりはカメラマンのテクニックだったりします。α99ではアイリスで明るさをかえることはできませんが、ISOをオートにしておけば、ダイヤルに露出補正を割り当ててショックレスで明るさを変えることができます。ビデオカメラとしては当たり前のことですが、これができるようになっているのはいい。
4.手ブレ補正
α99の手ブレ補正は、レンズ内ではなく電子式(切り出し)なのですが、ハンディカムの空間光学補正のような効果は得られないけど、どのレンズでも手ブレがきくというメリットがあります。デジタル一眼で動画を撮る場合、三脚なしというのであれば、手ブレは必須なのではないかと思っています(形状からしてビデオカメラよりもぶれやすいし、ましては24コマにするとそれが目立つ)。キヤノン、ニコンの場合は手ブレ補正付きのレンズでないと効果がないのですが、α99の場合はどのレンズでもOK。画角は犠牲になりますが、手持ち時はONが基本だと思います。
さて、いいことばかり書いてきましたが、このα99、弱点というか惜しいところもあります。
その点は次項で。
◆α99が気になる(その2)
http://www.genkosha.com/vs/cat752/entry/post_400.html
◆α99が気になる(その3)
http://www.genkosha.com/vs/cat752/entry/993.html