ビデオ道場2013年4月号


月刊誌「ビデオサロン」で連載中の読者投稿コーナー「魁!! ビデオ道場」では、毎月1作品を「大賞」、次点の数作品を「入賞」としてセレクト。大賞受賞者には金2万円ほか、大賞・入賞および掲載作品にもその栄誉をたたえてステッカーを贈呈しています。詳細は誌面をご覧ください。
今回は2013年4月号掲載の作品を紹介します。


【大賞】
「すみだ水族館」 小高雄平さん

撮影◉キヤノンEOS 60D
編集◉アップルFinal Cut Pro X
まず驚いたのは「『水族館』だけで、こんなにたくさんの絵(構図)が切り取れるのか」ということ。さらにそれぞれに小さなストーリーを秘めていることです。昨今の動物園や水族館は企業努力で単に「楽しいところ」から体感できる「面白いところ」に衣替えするところが増えていますが、映像もこのくらい多彩でないといけないという気持ちが私自身湧いてきました。1カット1カットの密度の濃さに「大賞」を授与します。
【入賞】
「閉じ込められた玉」 西中俊雄さん

撮影◉ソニーHDR-AX2000
編集◉アドビAdobe Premiere Pro CS4
タイトルで引き寄せられる作品。西中さんの細やかな心使いもいいですね。ちょっとおしゃれなテロップの『座布団』、「次に何を見たいか」考えた編集。撮影のために野菜を使って実演していただいたのもすばらしいアイデアですね。ただの『民芸品紹介』にとどまらない好奇心の勝利です。
【入賞】
「海峡魅せられし」 広瀬友三さん

撮影◉キヤノンHF G10
編集◉アップルFinal Cut Pro 7
最近続いている「明石海峡」シリーズですが、どの作品もプラスαのネタが効いていて、飽きさせない仕上がりとなっていますが、今回はロングショットの魅力満載ですね。使いすぎると単調になりがちの広角ショットも、見事な「間」とカット割りで生き生きと見られます。しかし、この大きな空と特徴ある雲、この日を狙って撮られたのでしょうか。
「織物の町 桐生」 関口豊さん

訪れた地をとにかくマメに撮影していく。それによってその地の様々な魅力が見えてくる。ある意味建物の羅列なんですが、その「建物」がミソなわけです。「行ってみたくなる」そんな感想を持つ作品は、良い作品です。
「横手山から見える百名山」 吉野和彦さん

自分撮りから始まり、中盤以降はとにかく横手山から見える山々の連続。吉野さんでなくてはできない作品。音楽とも良くマッチした好企画。登山しない私ですが、次々に頭を覗かせる名山を楽しませていただきました。
「大自然の造形美」 加藤須満子さん

ワクワクするようなトーンのナレーションがすべてを表しています。広大な風景と摩訶不思議な自然が作った造形美。挿入されるデジカメ写真のアスペクト比が少し気になりましたが、挟むことによる構成のメリハリには貢献しています。
「佐渡宿根本探訪」 渡辺俊雄さん

渡辺さんのカメラには各シーンに1カット、キラッと光るショットがあります。ただその地を紹介するだけではない、カメラマンの個性をショットに織り込むのも撮影の醍醐味。たらいの舟がいいアクセントになっています。
「松阪三社みこし」 河合典之さん

「過激なローアングル」で迫るみこしの「練り込み」ムービー。とにかく恐れを知らない突撃撮影。その分迫力はもちろん、汗も飛び散ってきそうです。雨のシーンで熱気が倍増。多彩なアングルでみこしだけでお腹いっぱいです。
「気嵐」(けあらし) 後藤輝男さん

夜明け前から日の出直後までの短時間だけ発生する自然現象だそうですが見事な光景。切るのはもったいないのは分かりますが、ズーム部分等もう少しだけカットして小気味良い編集にするのも手。それにしても圧巻な景色です。
「深大寺界隈紅葉散策」 田中憲司さん

「浅い被写界深度」「水(水滴)」「移動ショット」がこの作品のキーワード。1カット1カット、どの手法が出てくるか楽しみ。その分構成にもう1工夫欲しい。キャプチャ(静止画)では伝えきれないのでぜひネットで動画をご覧ください。
「アジサイ見物」 大栗一孝さん

「アジサイ見物」というタイトルではもったいないくらい内容豊富。蝉の音のずり上げ、選曲はもちろん、手をかけたタイトル、メリハリの利いた移動ショットや「ナメ」ショットなど、大栗さんの丁寧な作りに拍手を送ります。
「暴れ御輿」 斎藤幸郎さん

まさにタイトル通りの「暴れ御輿」。迫力ある撮影ポジションが効果的な映像を捉えています。まさにカメラマンも命がけ? 淡々とした構成ですが、音楽やナレーションを排除し、現場音だけというのもこの迫力を醸し出しましたね。
「じいちゃんの畑」 柴田常夫さん

まさに「ホームビデオ」、いいですね。自分撮りも活かしてお孫さんが主役。しかし、この作品手がかかっています。種まきから収穫まで。自分の畑とはいえ作品にするというテンションを持ち続けるのは大変なこと。見る側も思わず笑みが漏れる。そんな作品でした。
 
*解説は本誌をお読みください。
◆この動画の記事はビデオSALON4月号をご覧ください。
http://www.genkosha.co.jp/vs/backnumber/1140.html