約1.5kgのコンパクトボディで3連リング、
4chオーディオを採用したキヤノンXF205


キヤノンはNAB2014に合わせて、コンパクトな業務用ハンドへルドカメラXF205を発表。発売は7月中旬を予定している。


キヤノン
XF205
オープン価格(推定45万円前後)
7月中旬発売

XF205_LeftSide_Aw.jpg
 キヤノンの業務用ビデオカメラXFシリーズは、上位モデルとして3板式のXF305とXF300、下位モデルにXF105とXF100、さらに家庭用に近いレンジとしてXA25、XA20がある。XF205は型番が示すように、XF305とXF105の中間に位置するモデル。今回はSDIなど業務用端子付きのXF205のみでXF200は販売されない。XF205の登場に合わせて、XF105、XF305は継続されるが、XF300はXF100はラインナップから外れる。日本ではほとんどがSDI付きのモデルが支持されていることが理由だ。
XF205_reverse_Aw.jpg
 写真をみてもわかるとおり、XF205のボディは、XF105を踏襲しつつ、やや大きめになり、そのかわりフォーカス、ズーム、アイリスの3連リングが設けられた。センサーと20倍ズームレンズは、XF105、XA25と同じもの。ワイド端26.8㎜からの20倍ズームで光学手ブレ補正はダイナミックモードでがっちり止められる仕様。8枚羽根円形絞りも採用する。ワイドDRガンマの採用でダイナミックレンジ600%を確保した撮影も可能。
 ボディはコンパクトながら3連リングが設けられた。質量は約1.5kgで、ハンドへルドとしてはちょうどいい重さ。ズームリングのスピードはXF105に比べて181%に高速化され、取材機として使い勝手が向上。ズーム速度は3段階で切り換えできる。
 GAINとホワイトバランスはENGカメラと同じスイッチ方式。バリア付きレンズフードは遮蔽性を高めたことで防塵効果がアップしているという。
 ボディで特徴的なのは全回転角120度、中間固定角度15度刻みの回転グリップ。ハイアングルからローアングルまでさまざまなスタイルに対応する。グリップ軸部分はアルミダイキャストを使用し、強度を向上させている。
kaiten.jpg
 ユーザーからの声を反映して、このクラスとしては珍しく4chオーディオ記録も実現。リニアPCMの16ビット48kHzを2CH/4CH記録が可能。レベルボリュームも4CHに対応している。またINPUT1を異なるボリューム設定でバックップ用途で収録することもできる。
 記録はメイン記録用がMPEG2のMXF記録でCFスロット×2。さらにSDカードにMP4(H.264)記録もできる。(AVCHD記録には対応しない)
 これら3つのカードで同時記録が可能。MXFと同一解像度でMP4記録できるだけでなく、MXF記録しながら、SDカードのほうで、3MbpsのSD映像を記録することもできる。
slotw.jpg
 ネットワーク機能も充実。より安心確実なEthernet LAN端子を装備するだけでなく、無線LANはWi-Fi 2.4G/5GHzのデュアルバンドに対応。環境に合わせて最適なネットワーク接続を選択できる。スマートフォンやタブレット端末によるリモートやプレビューだけでなく、プロキシデータを直接記録で、ニュース速報のような使い方もでる。また、撮影を続けながらFTPファイル転送を行なうことができ、MP4ファイルのバックグランド転送も可能。
XF205_backw.jpg
主な仕様
●CMOSセンサー センサーサイズ:1/2.84型 CMOS 単板  有効画素 291万画素
●レンズ 倍率、焦点距離 20倍 28.8〜576㎜(ワイド画角設定OFF時、ONは26.8〜576㎜)
●手ブレ補正 光学式(パワードIS/新ダイナミックモード)
 レンズリング 3本(フォーカス/絞り/ズーム)
●赤外カメラ対応 ○(高出力IRライト)
●WideDRガンマ ○
●液晶モニター 3.5型(約123万ドット相当)有機ELパネル
●EVF 0.45型(約123万ドット相当)、チルト式
●動画記録 MXF(MPEG2) 50Mbps:1920×1080 59.94i/29.97p/23.98p、1280×720                             59.94p/29.97p/23.98p、
            35Mbps:1920×1080 59.94i/29.97p/23.98p、1440×1080 59.94i、
                  1280×720 59.94p/29.97p/23.98p
            25Mbps:1440×1080 59.94i/29.97p/23.98p
      MP4(H.264) 35Mbps:1920×1080 59.94p
       24Mbps:1920×1080 29.97p/23.98p
       17Mbps:1280×720 59.94p
       9Mbps:1280×720 29.97p/23.98p
       3Mbps:640×360 29.97p
●同時記録 ○(MXF+MXF/MXF+MP4)
●スロー&ファーストモーション ○(MP4)
●記録モード メモリーカード CFカード2スロット、SDカード1スロット(MP4記録)
●業務用端子 SDI端子 (3G/HD-SDI&HD/SD-SDI:2系統)
     TC IN/OUT端子○
     GENLOCK/SYNC OUT端子
      Ethernet-LAN端子 ○
XLR端子(2系統)
●その他端子 HDMI、AV、ヘッドホン、USB、リモート(LANC互換)
●付属バッテリー BP-955
●Wi-Fi ○(5GHz/2.4GHz)
●ハンドル ○(XLR端子、内蔵IRライト、マイクホルダー、コールドシュー、ズームレバー、トリガー、タリー)
●外形寸法 幅160×高さ201×奥行き353㎜
●本体質量 約1560g
【編集部のコメント】
まさにちょうどいいサイズのハンドへルドカメラが登場。HDになって以降、ハンドへルドカメラは重くなり、2.3kgあたりがふつうになったが、この重さでは長時間の手持ち撮影は厳しい。三脚もどうしてもそれなりのものが必要になり、持ち運びでもかなり負担がある。かつてのVX1000やVX2000くらいの1.5kgくらいのハンドへルドカメラが欲しいと思っていた人は多いはず。ユーザーの声を反映して3連リングと4CHオーディオに対応したのは嬉しいところ。ただ放送用ENGカメラとはいえ、45万円というのは他社と比べてやや割高に感じるかもしれない。小型軽量のボディとトリプル記録に価値を見いだす人にとっては、いい選択肢になるだろう