CP+で個人的に気になったレンズなど


金曜日は朝からCP+。
朝一番でソニーブースの鈴木佑介さんのαムービーセミナー。朝10:15のスタートで本当に人が集まってくれるのか心配だったが、満席で立ち見でどんどん人も増えてくれて盛況。しかも素晴らしい映像と内容。セミナーの最後に次に出すα7ムービー本の宣伝もしていただく(発売は4月ではなく、5月中旬になりそうです)。


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そのEマウントムービーをめぐってどんどん面白い展開になりつつある。まずはシグマブースだ。マウントコンバーターのMC-11は2種類あって、シグママウントからソニーEマウントへの変換と、キヤノンEFマウントからソニーEマウントへの変換。
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シグマはEマウントに賛同してレンズを出しているだけあり、その制御も熟知しているのだろう。α7シリーズやα6000でAF-SモードでファストハイブリッドAF対応ボディであれば、快適なAF撮影が可能だという。確かに純正レンズなみに静粛にフォーカスが合う。これがあれば、評判の高いシグマのARTシリーズをα7シリーズなどで使える。
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残念ながら動画で使われるAF-Cは非対応だというが、動画モードにしても、AFは動いていた。メーカーは保証しないということらしい。今後ファームでAF-Cに対応する可能性はあるかと聞いたら、ニュアンスだった。EFマウントレンズといってもデモ機として並んでいたのはすべて自社レンズで、キヤノンレンズだとどういう反応になるのか、ぜひ試してみたい。
同じくシグマから、30mm F1.4 DC DNというEマウント用レンズも登場。APS-C用なので、α6000や今度出るα6300用。
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これはいいなあ、欲しいなあと思ったのだが、よくよく考えてみると、シグマには、30mm F1.4 DC HSMというAPS-C用のレンズもあり、これのEFマウント版を買って、マウントコンバーターのMC-11を利用したほうが、キヤノンにもソニーにもどちらにも使えていいかもしれないと思ったりして(もっともキヤノンのAPS-C機はもってないのだが)。いいマウントコンバーターが出てくると悩みは増えるのだった。
マウントコンバーターといえば、マイクロフォーサーズからソニーEマウントに変換するアダプターがあって、これでMFTマウントのKOWA PROMINARがソニーα7Sに装着できる。ただし当然フルサイズの撮像面積では全然無理で、APS-Cにして、それでも少しケラレる感じ。
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さっそく取材機のα6000に、KOWA PROMINAR 8.5mmを装着してみた。
こんな感じで少しケラレる。
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写っているのは、参考出品のKOWA CINE PROMINAR。KOWA PROMINARの3本をシネ用にギアを装着するなどして変更したもので、なんとこれはゴールドバージョン。ユーザーからの意見を聞くために出しているという。奥のアナモフィックレンズはかつてコーワが映画業界用に出していたもので、そのゴールドへのオマージュも込めてゴールドバージョンを作ったそうだが、案外受けがいいという。
そのKOWA CINE PROMINAR 8.5mmを装着して撮影。メーカーが想定したMFTの撮像面積を超えてレンズの周辺まで全部撮像する感じがたまらない。JVCのLS300のバリアブルスキャンマッピング機能で周辺ギリギリまで追い込んだ感じを思い出した。
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カールツァイスのOtusシリーズの新製品は、28mm F1.4(EFマウント)。このレンズ、その前の週に銀一での取材現場で、カールツァイスの方から見せていただき、マウントコンバーターでソニーα7S IIに装着してみて、小さい液晶で見ただけなのに「うわっ、このレンズ何なの?」という世界が広がっていた。広角なのにここまで滑らかにボケるのには驚き。CP+カールツァイスブースでは、RED DRAGONに装着されていた。
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28mmでF1.4という明るさだけでなく、レンズ前の手にピントが合うくらいに最短撮影が短いこと。
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ボケも完全に円形で、ワイドレンズらしからぬボケの美しさ。このレンズの画角が全く分からなくなる。
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価格は60万円以上なので、おいそれと買えるものではない。でも、Otus 1.4/28は新しい世界が撮れそうなレンズ。誰かこれでかっこいい作品を作ってほしい。
●その他のCP+レポート記事
http://www.genkosha.com/vs/report/cp_plus/

vsw