TEST REPORT●フィルムパワーNebula4200 5-axis [スタビライザー]


3つのブラシレスモーターに加え
スプリング仕様のダブルハンドルで5軸でブレを補正

_DSC9573.jpg
▲Nebula4200はヨー(パン)、ピッチ(チルト)、ロール(回転)方向のブレをブラシレスモーターで軽減するスタビライザー。最上位機種の5-axisではスプリング仕様のダブルハンドルを加えた5軸でブレを軽減する。
_DSC9663.jpg
▲今回カメラはα7Sを装着したが、約1.6kgの重量まで対応できる。
テスター●柳下隆之(LimeTec)
[ 製品概要 ]
 変幻自在、進化したブラシレスジンバル。昨春の本誌特集でオペレートしたNebula 4000 Liteの後継機にあたる、Nebula 4200シリーズが昨年末から出荷開始となった。前モデルでは幾つか気になる点があったが、それらを見事に改良した本機は「お勧めの1台」に進化した。シングルハンドルタイプの「lite」、ダブルハンドルの「Pro」、サスペンションハンドルの「5-axis」の3種類がラインナップされ、「Pro」及び「5-axis」には、シングルハンドルが同梱されているので用途に応じて付け替えが可能だ。
[ 主な改良点 ]
 大きな改良点は、大型化してパワーアップしたブラシレスモーターと、レバー式のロック機構を採用したことでバランス調整に工具が不要になった2点。特にバランス調整に工具が不要となったことで、4000 liteの最大の弱点「バランス調整の難しさ」を克服したと言っていい。この機能向上を経ても、最上位モデルの「5-axis」でも市場価格で15万円を下回る価格設定は魅力的だ。
_DSC9614.jpg
▲Nebula4000 liteではバランス調整部に工具が必要だったが、Nebula4200ではバランス調整部がレバー式になり工具不要でセッティングできるようになった。
 その他の特徴はバッテリー。残量インジケーターが付いているので、バッテリーの管理が容易になった点は大いに歓迎できる。
_DSC9586.jpg
▲残量インジケーター付きバッテリー。USB 5Vの給電も可能。
 また、カメラ取り付け用の台座が着脱式となり、素早くジンバルから取り外せるになったこともうれしい改良点だ。

グリップをつけかえて様々なスタイルで運用できる

_DSC9676.jpg
▲シングルハンドルで1kg超のカメラを搭載しても、不安なく操作できる。片手で軽快に扱えるのが本機の特徴だと感じた。
_DSC9685.jpg
▲5-axisハンドルでα7s+SHOGUNをセットして4Kシューティング仕様に。筆者が試した短期間では5-axisのメリットは感じられなかった。固定型ハンドルのProで充分かもしれない。
_DSC9653.jpg
▲吊り下げポジションにシングルハンドルで、ローアングルのフォローショット用に。
_DSC9669.jpg
▲ローアングルの時はモニターを見やすく角度を調整。パワーアップしたモーターのお陰で多少のバランス変化は気にせずに使える。
[ ジンバルの動作モード ]
 ジンバルの動作モードはNebula4000 lite同様にモードボタンの押し方で3モード変更できる。パン&チルトの2軸が滑らかに追従するフォローモード(1回押し)は通常の手持ち撮影に、パン軸の追従するセミフォローモード(2回押し)は水平を保ったままダイナミックに上下させるクレーンショットに、3軸全ての動きをキャンセルするロックモード(3回押し)は直線的な動きや横方向のドリーショットに有効と、撮りたいカットに応じて選択できる。
nebula4200_mode.jpg
▲ジンバルの動作モードの変更ボタン
[ バランス調整はカウンターウエイトで ]
 ブラシレスジンバルにはソフトウェアによるチューニングが不可欠と思いきや、封入されていた日本語の取扱説明書によると、ソフトウェアによる調整は保証の対象外とのことなので、別の方法で調整を試みた。当初試したα7S+Eマウントレンズ(SEL30M35)=700gではモーターゲインが高すぎるのか、フォローモードでは振動が発生してしまった。
 付属のバランスウエイトを追加して、調整し直してみたところ、実用的な範囲まで振動を抑えることができた。次にα7S+マウントアダプター+ニッコールレンズ=1100gを試してみたところ、振動が発生することなくスムーズに動作した。結果、重めのレンズを選択して、総重量を1000g強にしたことで、ソフトウェアによるチューニングなしでも快適に撮影できるようになったので、バランス調整後の微振動などで困っているという人は試してみてはいかがだろうか。
 また、説明書によれば各パラメーターは最適化された状態で出荷されているとのことで、フォローモードでパン&チルト2軸の動作を試した限り、違和感は感じなかったので、微振動などの不具合が出ない限り、ソフトウェアによるチューニングは不要だろう。どうしても軽量なカメラに合わせてチューニングしたいという方は、輸入元であるジュエが運営するショップ「デジタルホビー」に来店することで対応してくれるそうだ。
[ 総合評価 ]
 実際の運用においては、正面ポジションや吊り下げポジションに、ハンドルの組み合わせを変えることで、用途に応じて自在に変化させることができるので、動作モードの切り替えと組み合わせれば、撮り方が無限に広がる可能性を感じた。
 早足で本機の特徴をご紹介したが、1.6kg以下のカメラ用にブラシレスジンバルを検討されている人には、候補の一つとして検討の価値ありとお伝えしてレポートを締め括りたい。

専用ケースも付属する

_DSC9567.jpg
_DSC9571.jpg
▲付属のハードケースと収納状態。本体・台座2個・バッテリー・充電器・バランスウエイトの全てが綺麗に収納されている。

改善してほしいポイント

_DSC9580.jpg
▲ハンドルの角度を変えようと、レバーを緩めて回転させると滑り止めゴムのような物がはみ出てしまった。ここは要改良点。


●ビデオSALON2016年3月号より転載
http://www.genkosha.co.jp/vs/backnumber/1550.html
●Nebula4200 5axisセッティング編
http://www.genkosha.com/vs/report/entry/test_reportnebula4200_5axis.html
●Nebula4200 5-axisの製品情報
http://digitalhobby.biz/products/detail.php?product_id=586