デジタルサイネージに関する最新技術と活用法の展示会、デジタルサイネージジャパン(DSJ)2016が6月8日(水)から10日(金)の3日間、幕張メッセで開催された。来場者は、Interropなどの共催イベントも合わせて140,945人に上り関心の高まっていることが伺われた。ここでは、気になった展示を簡単にレポートしていく。


140面の55インチモニターを7本の柱に


パナソニックは、ブースの中央に7本の映像の柱を立て、「空間の発明」をテーマにしたインスタレーション作品「KUKAN The Invention of Space」を展示。この作品は4月にイタリアで開催されたミラノサローネ2016でピープルズチョイス賞を受賞したという。140面の55インチモニターを7本の柱に貼り付け、日本独自の世界観や美しさをモチーフにした映像を映し出すというもので、人は柱の間に入って見上げることもできる。
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8Kパネルを利用したサイネージ


8Kのデジタルサイネージも。8Kのムービーデータは膨大な量になってしまうので、数枚の写真をMT4VR(Motion Texture for VR)で動きをつけて、テクスチャとして貼り付けることでリアルタイムCG映像を作成する。観光情報や地域情報、施設案内などの用途を想定している。(pdc株式会社)
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透ける有機ELディスプレイで新しい見せ方が


透ける有機ELディスプレイが何箇所かで展示されていた。パネル自体は窓ガラスのように向こう側を見渡すことができ、そこに映像を表示できるので、新しい表現が可能になる。55インチの有機ELパネルは世界最高水準の45%の透過率で、解像度はフルHD。色再現はNTSC基準を100%満たす。企業のエントランスやショーウィンドウなどの用途に。(株式会社シルバーアイ)
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顔に映像を表示できるマネキン


顔の部分を映像化できるインタラクティブマネキン。早稲田大学メディアデザイン研究所と七彩(NANASAI CO.,LTD.)のコラボレーションで生まれたもの。顔の部分は、映像が表示されていないときはグレーで他の部分と区別ができないが、中からプロジェクターで投射することで映像を投影できる。
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まるで現代アートのような展示だったが、実用的な用途としては、そのマネキンの前に立つと自分の顔がマネキンの顔に表示されるので、マネキンの服が自分に似合うどうかを服を羽織らなくても確認することができる。(ちなみにマネキンに写っているのは、カメラを構えた取材記者の顔)
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JUNSもデジタルサイネージジャパンに出展


サイネージとは直接関係がないのだが、JUNSもデジタルサイネージジャパンに出展。先日発表され、7月に発売されるJUNSのクラウドスイッチャーシステムJUNS LiveStudio/Live Cloudと高画質モバイルエンコーダーLiveShoulderを実機デモしていた。
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3Dは裸眼視聴になってサイネージで復活する?


マスプロ電工のグラスレス3D対応4Kディスプレイ。裸眼で3Dを観ることができる65型の4Kディスプレイ。レンチキュラーレンズ方式を採用。4Kディスプレイを採用することで、140度の視野角で28視点で違和感のない3D映像を鑑賞できる。用途としては、飲食店やアパレルショップのディスプレイとして。
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三友でも、裸眼3D4Kディスプレイを展示。こちらはもっと離れたところから観るタイプで、屋外の看板的な用途か。画面サイズは50インチで、裸眼3D方式はレンチキュラー。入力はフルHD、4K/30p。リアルタイム28視差変換で裸眼3D特有のジャンピングを最小限に抑制しているという。同時に4K3D液晶ディスプレイ搭載ノートPCも。シャープ製IGZO 4K液晶パネルに4K3D偏光フィルター(Xpol)を搭載。こちらは偏光メガネを使ってラインバイライン方式の立体映像を観ることができる。用途としては、医療用(手術の様子を立体で確認する)を想定している。
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空間に映像や情報を表示する時代になる


アスカネットは空中に表示できる映像を様々な用途に提案。大型空中サイネージ、θG(仮称)は、等身大のプレートサイズで反射型方式。特殊再反射材を使うことで、まるで空間に映像が浮かんでいるように見せられる。
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図鑑のような情報を空中をタッチして選択操作したり、ページを送ったりすることが可能。映像は真正面からしか見えず、横から見ている人には、一体何を操作し、何を見ているかはわからない。観光情報を表示する案内板としての用途も提案していた。
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透過型のパネルが実用化するとどんなことが可能になるか?


透過型LCDパネルはいろいろな提案がされていた。マイクロテクノロジー社のSignage Tableは、32インチの透過型液晶を利用したもの。ko・chi・zuというネーミングのテーブルは、パネル下に実際の昔の国名が入った地形図の模型があり、その上の透過型LCDを配置して、そこに様々な情報を表示する。タッチパネルになっており、図鑑のように画像を表示したり、拡大して見たりすることができる。
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E3ブースでは、画像分析カメラが参考出品。視聴者の性別、年齢、立ち止まっているみている秒数を検出して、そのデータを利用することで効果測定が可能になる。画像認識、分析は早く、リアルタイムに年齢などを表示していた。サイネージの前を通過するだけの通行人は除外される。また撮影画像は録画保存しないので、個人情報は取得しない。
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同じくE3ブースにて。こちらも透過型液晶ディスプレイを利用した応用商品。ホロー・ディスプレイボックスは46インチのタッチタイプのディスプレイで、中がショーケースになっており、商品などを入れておき、手前の液晶パネルでその商品の解説や使い方などビジュアルで説明するというもの。図説だけでなく、動画を表示することも可能。タッチパネル式なので視聴者が任意に操作することができる。
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こちらもその応用に似ているが、パネルはOLED(有機EL)で、55インチフルHDタイプ。店舗のショーウィンドウなどで実際の商品と画像情報を組み合わせた新しい演出が可能になる。ここでは、夏に向けて山と海に関連する商材をレイアウトしたもの。タッチパネル式ではない。
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