航空カメラマン・野口克也の 前略、空からお邪魔します vol.7 「モード1とモード2」


vol.7「モード1とモード2」
文●野口克也(HEXaMedia)

東京都生まれ。空撮専門会社「株式会社ヘキサメディア」代表。柴田三雄氏への師事の後、ヘリコプター、モーターパラグライダー、無線操縦の小型ヘリなど、空撮に関わるすべての写真、映像を区別なく撮影。テレビ東京系地上波『空から日本を見てみよう」、BS JAPAN『空から日本を見てみようPlus』などTV番組やCM等の空撮を多数手がける。写真集に夜景の空撮写真集「発光都市TOKYO」(三才ブックス)など。http://www.hexamedia.co.jp/

プロポのスティックの操作方法には種類がある

sorakara07-1.png
▲ドローンで移動できるのはそれぞれの矢印の方向。機体の上下移動をスロットル、前後をエレベーター、左右をエルロン、旋回をラダーという。

 前回、スティック操作の話題が出たので、ドローンのプロポのスティックモードについても触れておきます。現在のDJIドローンのスティックはほぼセンターニュートラルです。以前のものはスロットルだけが、その位置を保持するような形状のスティックでした。そして、エルロンとエレベーターが左右に分離された状態で操作する「モード1」と、エルロンとエレベーターが右手に集約されている「モード2」の、大きく分けて2つのモードがあります(下図参照)。
p4_propo.jpg
▲Phantom 4のプロポ
mode1.png
▲モード1のスティック操作
mode2.png
▲モード2のスティック操作

 筆者は空撮時には必ずモード2を使っています。しかし、マルチコプタータイプのドローンが登場する以前、国内のラジコンのスティックモードは99%がモード1でした。それが最近、モード2の比率が増えつつあります。理由がいくつかありますが、これまで聞いた中ではこんな声がありました。
 「ホバリング前提のドローンだと初心者はモード2のほうが理解しやすい」、「アプリ等でモードが簡単に切り替えられるので、両方試してしっくり来たのがモード2だった」、「海外(特に北米)はモード2。むしろモード1は日本ガラパゴスとも言える」

いろいろな人に勧められたけれど…

筆者もドローン操縦を始めたての頃は、各方面から「日本ではみんなそうだから、誰かから教えてもらうにはモード1でないといけない」と、強くモード1を推奨されましたが、どうにも使いづらいわけです。
 モード2の仕組みは実機ヘリコプターの操縦と似ています。へリコプター実機の操縦は、エルロンやエレベーターなどの呼び方はなく、頭上の回転翼面を動かすサイクリックコントロールという1軸の考え方なのでモード2に近いのです。実機ヘリパイロットである筆者には理に適って使いやすいため、自力独学でモード2の練習を積んできました。
また、ホバリング前提のドローンの場合、右スティックを前へ倒せば前へ、右に倒せば右に行くといった操作のナチュラル感もあり、モード2をお勧めしています。

いざという時は自分だけが頼り

実際、今でもベテランのラジコン経験者ほど「いざという時に助けてあげられない」という理由でモード1を強く勧めてくれるのですが、現実的にはいつも集団でフライトするわけではないので、いざという時に頼れるのは自分だけのことが多いのです。ここ数年の間にドローンから操縦を始めた方は、モード2を選択することが増えてます。
いつも誰か上級者に教えてもらわないと不安な方やモード1設定が基準の産業用ドローンを操縦したいという場合は、これまで通りモード1を選択してその操縦に慣れるのが必要になるようです。
phantom4_mode.jpg
▲専用アプリDJI Goでモードの切り替えもできる。

___________________________
★○ 改正航空法概要ポスター
http://www.mlit.go.jp/common/001110369.pdf
★ 「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」国交省HP
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html
___________________________