ビデオに効く! Creative Cloud活用術(第2回)



※この記事はビデオサロン2016年2月号に掲載された連載を転載したものです。その後アップデート等によりインターフェイスや機能が変更されている可能性があります。

第2回:Auditionを使ったMA作業のポイント

映像コンテンツにとって、声やBGMといった音声は欠かすことのできない要素だ。アドビCreative Cloud(以下CC)には音声編集ツールの「Audition」が用意されており、前回ご紹介したようにPremiere Proのトラック上にあるオーディオクリップを直接開いてノイズ除去などの強力な加工を施せる。

また、Auditionではそのような個々のオーディオクリップの操作に加え、編集の最終段階において数多くの音声素材を配置して音像を完成させるMA(Multi Audio)作業も行うことができる。今回はこのMA作業のポイントをご紹介しよう。

Premiere Proでも作業はできるのだが、その構造上、音声トラックの数が増えすぎるとやりにくくなってしまう。音声を4トラック以上使うような作業はAuditionに移行させた方が格段に効率アップできるだろう。業務現場でのMA作業はAvid ProToolsというソフトが広く普及しているが、このソフトで行われる処理のほとんどは実際にはAuditionでも充分に対応が可能であり、処理クオリティも全く問題ない。ビデオ編集にPremiere Proを使用している場合は、ソフト間の連携機能などむしろメリットのほうが大きい。これからワークフローの構築を行うという方にはぜひこの方法をお勧めしたい。

Auditionにマルチトラックのまま音声を送る

【1】プレミアのシーケンス上に複数のオーディオクリップがある状態で「編集」>「Adobe Auditionで編集」>「シーケンス」を実行する。

【2】「Adobe Auditionで編集」という送信設定のウィンドウが出るので、「パス」でプロジェクトの保存場所を選び、その他は画像のような設定にしてOKをクリックする。

【3】オーディションでマルチトラックシーケンスが作成され、プレミアと同じオーディオ配置が再現される。同時に、「ビデオ」のパネルにプレミアのプログラムモニターと同じ映像がレンダリングなしで表示される。

【4】オーディションでのミックスが終了したら「マルチトラック」>「Adobe Premiere Proへ書き出し」を実行する。開いた設定ウィンドウで「セッションのミックスダウン先」に「ステレオファイル」(ステレオの場合)を指定し「Adobe Premiere Proで開く」にチェックを入れて「書き出し」をクリック。

【5】プレミア側では、オーディションから出力されたXMLファイルが自動で読み込まれ、ミックス済みのオーディオが新しいトラックに配置される。トラックをソロにすることで、元素材を保ちながらオーディションでミックスされた音声に差し替えられる。

Auditionのリミックス機能を使ってBGMの長さを自動的に調整する

【1】 Auditionのマルチトラックモードで、長さを調整したいBGMのクリップを選択した状態で「プロパティ」パネル上の「リミックス」を表示し、「リミックスを有効化」をクリックする。

 

【2】即座に曲の分析が行われ、これだけで準備は完了。

 

 

【3】先ほどの①と同じウィンドウで「リミックスを無効化」の下にある「ターゲットデュレーション」に必要な長さを入力する。ここでは調整後の長さが3分になるようにしたいので、00:03:00:00と入力した。

【4】ほんの何秒間のうちにBGMは自然な形に切り貼りされ、長さが調整される。写真は2分10秒程度だったBGMが3秒に調整された結果。

↓ ↓ ↓

▼クリップ上の波線は曲が接合された部分を示す。ほとんどの場合、聴いても全くわからないほど自然に仕上がる。

 

パソコンに入っているオーディオプラグインをAuditionでも使えるようにする

【1】Auditionは「VST」「AudioUnit(Mac)」といった標準のプラグイン規格に対応している。パソコンにインストールされているプラグインをAuditionで使えるようにするには「エフェクト」>「オーディオプラグインマネージャー」を実行。

【2】「オーディオプラグインマネージャー」のウィンドウが開くので、「プラグインをスキャン」をクリックする。

【3】スキャンで認識されたプラグインエフェクトは「エフェクト」のメニュー上に表示されるようになり、内蔵のエフェクトと同様に使用できる。