『映像ガジェット調査隊!』 第11回 めっちゃ絵になるガイコツ型USBマイクRETRO CAST


文●川井拓也

株式会社ヒマナイヌ代表。配信チームLiveNINJA主宰。Ustream黎明期からマルチカメラによるライブ配信や収録を手がける。筆者のブログ●http://himag.blog.jp/

※この連載は2017年5月号に掲載した内容を転載しています。

Vol.011  めっちゃ絵になるガイコツ型USBマイクRETRO CAST

USBでパソコンやスマホとつなぐだけで使える。ミニスタンドも付属。

マランツRetro Cast(10,800円) ビンテージスタイルのUSBマイク。パソコンやiPhone、iPadにUSBケーブルで接続して、ライブ配信用のマイクやナレーション収録マイクとして使用できる。ミニ三脚スタンドとUSBケーブルが付属する。

 

 

 

◉USB接続型のコンデンサーマイクは iPhone にも使える

パソコンでのポッドキャスト録音やライブ配信向けに発売されているUSB接続型のコンデンサーマイクですが面白いデザインがありました!  それがマランツの「RETRO CAST」です。その名の通り1950年代のラジオ局なんかで使われてそうなガイコツ型のフォルム!  映画「ストリート・オブ・ファイヤー」でダイアンレインが歌う時に使っていたような感じですね!このマイクは付け根のコネクタがUSBのTypeBになっています。付属のケーブルでTypeAにしてパソコンに繋げるんですが、iPhoneの場合はLightning to USBアダプターを使うことで使用できます。

◉付属するスタンドのデザインも統一感があって実にいい!

こうしたコンデンサマイクはスタンドは自分で用意してね! というパッケージが多いのですが「RETRO CAST」の場合は専用スタンド付属しています。このデザインがとても可愛い!3本足でしっかり固定できデスクに置くとちょうど顔の前にマイクが向きます。8cmくらいですが伸ばすこともできます。本体の金属質感とマッチするので使っていない時もインテリアとしていい感じです。神田のパーティスペースである「ツカパー101」に早速設置して来場者が自由に自分のスマホやパソコンをつないでライブ配信できるようにしました。

 

◉本体のLEDランプは青! この色が顔に反射してしまうのは考えもの!

マイクの正面に電源のLEDがあります。電源はUSBをパソコンかスマホにつなげば供給されるのですが、青く光ります。この青いLEDが思いのほか、強い光なんですね。だからライブ配信をしているときにマイクに顔を近づけると青くなってしまうという欠点があります。白か黄色っぽいLED点灯色なら照明効果もあったかもしれませんが青というのは絵的に違和感あります。ライブ配信に使って気になる人はマスキングテープなどで目貼りしてしまってもいいと思います。

 

▲マイクの正面にLEDランプがあり、USBでパソコンやスマホとつなぐと青く点灯する。正面にあることで人物に光が当たってしまう。

 

◉気になる音質は? 指向性はどのくらい?

Facebookライブで使ってみたところ自分のiPod touchの内蔵マイクよりクリアで声の輪郭がしっかりしてきます。環境音が低くなり声の芯が前に出てくる感じです。ただマイクの指向性は狭く正面でしゃべっている声はクリアに集音されますが、少しでもズレると小さくなります。このマイクはあくまで1人がしゃべるためのもので2人並んで使うというような使い方には向いていません。スマホのアプリによるFacebookライブの場合はゲイン的な音量の調整はできないのですが内蔵マイクを使った時より少し小さくなる傾向がありました。

▲指向性は単一指向性(カーディオイド)。マイクの正面の音声はクリアに収録できるが、そこから少し外れると音が小さく録れる。

◉「RETRO CAST」はデザインで買うマイク!

これまでレトロなデザインと言えばBlueのYetiが有名でした。指向性の切り替えやボリューム調整やヘッドフォン端子なども備え、機能はYetiの方が豊富ですが、デザインの完成度は「RETRO CAST」が圧倒的!  光を反射して色っぽい表情になるクローム仕上げのデザインは映像の中でも映えるのでライブ配信する人にはオススメです!

【SPEC】タイプ:ダイナミックUSBマイクロホン/周波数特性:40Hz~16kHz/感度:-52dB ± 3dB(0dB = 1V/Pa @1kHz)/出力インピーダンス:250Ω ±30%(@1kHz)/電源:USB バスパワー/サイズ:約190 x 68mm(長さ x 直径・マイク本体)/重量:約517g(マイク本体)

vsw