『映像ガジェット調査隊!』 第13回 様々なカメラをWEBカメラ化できるBlackmagic Web Presenter


文●川井拓也

株式会社ヒマナイヌ代表。配信チームLiveNINJA主宰。Ustream黎明期からマルチカメラによるライブ配信や収録を手がける。筆者のブログ●http://himag.blog.jp/

※この連載は2017年6月号に掲載した内容を転載しています。

Vol.013  様々なカメラをWEBカメラ化できるガジェット

HDMIとHD-SDI入力を備え、
2カメスイッチングもできる

 ブラックマジックデザイン
Blackmagic Web Presenter
61,538円(税込)

ビデオカメラやデジタル一眼などのカメラをHDMIまたはHD-SDI接続でこのボックスに入力し、USBをパソコンにつなぐと、パソコンはWEBカメラとして認識して、Skype等のビデオ通話やFacebook、YouTube等でライブ配信用カメラとして使える。入力信号は4K/60pまでをサポート。USB入力の解像度は720pとなる。

 

◉これは何するガジェット?

ブラックマジックデザインのBlackmagic Web Presenterはちょっと変わった名前の製品なので何ができるのでしょうか? 気になります! これはHD-SDIとHDMIをそれぞれ1系統が入力できるUSBコンバーターでありスイッチャーなんですね。USBは3.0ではなくUSB2.0で、解像度も720pになっているので、だいたいどんなパソコンでも扱えます。つまりビデオカメラとパソコンなどをつないでUSBのWebカメラにしてSkypeなどのビデオ通話を楽しんだり、FacebookやYouTubeなどでライブ配信したりするためのガジェットというわけです。

コンパクトなのに必要十分な端子がある!

裏面の入力端子はHD-SDIとHDMIの入力がそれぞれ1系統、セットでスルーアウトもついています。音声はRCAのステレオ入力とXLR端子が一つ、こちらはラインレベルとマイクレベルに切り替えられます。出力はUSB2.0とHD-SDIが1つ。オプションのTeranex Mini Smart Panelを前面に取りつけることで2入力のスイッチャーとして機能します。このSmart Panelには液晶もついてるのでWeb Presenterを買うなら必須です。

▲(左)映像入力端子はHDMIとHD-SDIがそれぞれ1系統。出力はHDMI1系統とHD-SDIがループアウトとプログラムアウトがそれぞれ1系統。音声入力はXLRが1系統、RCA(L、R)が1系統。(右)本体前面に別売のTeranex Mini Smart Panel(10,778円)を取り付けると、映像のモニタリング、入力ソースの情報やオーディオメーターが確認できる他、各種メニュー画面の操作もわかりやすくなる。マイクの正面にLEDランプがあり、USBでパソコンやスマホとつなぐと青く点灯する。正面にあることで人物に光が当たってしまう。

 ◉入力解像度を揃えれば
2カメスイッチャーとして使える!

いろいろな解像度の映像信号を入力しても720pのUSBストリームにする変換機、切り替え機としては使えます。例えば1080/60iなど入力解像度とフレームレートを統一すると、映像切り替え時にも同期が取れたスイッチャーとしてHD-SDIからも同じ解像度のプログラムアウトが出ます。

このあたりどう使うかによっていろいろな組み合わせがあるのですが、セミナー等でHDMIにPowerPoint等のプレゼンソフトを映したパソコン画面を1080iで接続して、HD-SDIに登壇者を撮影する業務用ビデオカメラを1080iで入力して使うというパターンも考えられますし、ゲーム機などを1080pで接続して、カメラも1080pで入力してゲーム実況に使うというのもいいのではないでしょうか?

◉カットの切り替えは7種類
音声はかなり細かくミックスできる!

液晶付きのスマートパネルを使うとカットのトランジションを「カット」、「ミックス0.5秒/1秒/1.5秒」、「ディップ0.5秒/1秒/1.5秒」の7種類から選べます。ミックスはいわゆるディゾルブ、ディップは一度黒にフェードアウトしてからフェードインするトランジションです。PinPや画面分割のスプリットなどの機能はありません。

音声は「SDI」、「HDMI」、「XLR」、「RCA」の4種類をオンオフしたりミックスしたり細かくレベル調整できます。「SDI」と「HDMI」には、カメラの切り替えに応じて入力音声も切り替わるオーディオフォローも適用できます。最初のセッティングですべてを決めたら、あとはそのまま使うというスタイルです。

▲(左)トランジションの効果の設定画面。カットつなぎ以外にもMix(ディゾルブ)、Dip(一旦、黒味を挟んで切り替え)の2種類が選べる。(右)オーディオミキサー。各入力音声レベルを個別に調整できる他、HDMIとSDIの映像切り替えに合わせて、音声もフォローする機能も搭載されている。

▲Skypeの音声/ビデオ設定画面。UVC、UAC対応のUSBビデオデバイスで、ドライバー不要でパソコンと接続するだけで認識される。

◉ライバルはV-1HDか?  V-1SDIか?

Blackmagic Web Presenterは本体が約6万、SmartPanelが約1万の合計7万です。あえてライバルを挙げるとすれば、ローランドV-1HDやV-1SDIが近いかもしれません。あちらは4入力、こちらは2入力ですが、液晶のついたSmart Panelと組み合わせれば、他に何も用意しなくても使えるのはコンパクトさを求めるユーザーにはいいかもしれません。2つのソースを切り替えながらUSBストリームにしてパソコンに720pで渡す。 個人のライブ配信の新しい選択肢として注目のガジェット。ライブ配信する人にはオススメです!