魁!! ビデオ道場 2018年1月号 ◎お知らせ付◎


◎お知らせ◎

「魁!! ビデオ道場」を長年支えていただき、ありがとうございました。3月号より「Views(ビューズ)」として新しい形で投稿ビデオコーナーをおおくりします。

その月で最も「これは!!」と認められる作品に[賞金2万円贈呈]など、大事なポイントは変わりなく継承いたします。

投稿システムにこれまでのディスク郵送に加え、YouTube投稿も受け付けます。詳細は年明けにあらためてお知らせいたします。

突然のお知らせとなり、まことに申し訳ありませんが、どうか今後ともご注目いただき、これまで以上にたくさんのご応募をいただけますようお願い申し上げます。

※「ビデオ道場」宛てにお送りいただき、まだ掲載されていない審査待ちの作品は、自動的に「Views」選考候補作品として引き継がせていただきます。

 

◎「魁!! ビデオ道場」2018年1月号掲載の作品を紹介します。解説とともに動画をご覧ください。<解説:岡野 肇>

今月の作品は、実に見ごたえあるものばかりで、大賞選定にあたってはおおいに道場長を悩ませました。大賞受賞者にはその栄誉をたたえて金2万円を贈らせていただきます。

入賞作品はもちろん、ここでご紹介している全作品ともぜひお見逃しなく!!

 

<大賞>
小さな町の中にひっそりと息づく小さな木橋と
その橋にまつわるストーリーを紡ぐ

セルフドキュメント『小さな木橋』 5分
塚田忠正さん(福岡県北九州市)

●作品紹介●福岡県の今川に架かる欄干もない小さな橋の小さな物語。季節を変えて何度も訪れ歳時記を奏でる。ある時は桜や菜の花が周りを飾り、そしてある時は大雨で渡れない。しかし作者には忘れられない作品となった。

◆講評◆最初は田舎の小さな橋を描いた素朴な作品かと思って見始めましたが後半の展開に驚かされました。何の変哲もない橋と小さな町を丁寧に描き、橋を渡る通行人の画が欲しくて気軽に頼んだ奥様のカットがなんとも感慨深いです。思い出を振り返る作品は数多く見てきましたが、この作品の誠実な構成と静かに流れるストーリーには思わず引き込まれます。あるシーンでは作者の気持ち、またあるシーンでは奥様の気持ち、そしてまたあるシーンでは自分に重ねて。いろいろな視点で見入ってしまいました。見終わった後、また見たくなる作品です。私はこれほど愛に溢れる作品を他に知りません。

<入賞>
魅力あふれる人物を精緻に描き上げる

ドキュメント『ろくろ師』 6分55秒
柴田常夫さん(愛知県瀬戸市)

●作品紹介● 陶磁器に仕上げる工程のうち、タイトルの文字どおりろくろを回して形成することに特化した、スペシャリストをひたすら追う正当派ドキュメント。ろくろ師の語りを軸にじっくりと描いた作品。

◆講評◆最近では少なくなったオーソドックスな構成ですが、それがまた見る側がしみじみと感じながら入り込める作品になっています。事前にたくさんの時間を使って親しくなっていたのか、主人公の語りも実にリラックスしていて好感が持てます。さらにろくろを離れた写真家や茶道家等の一面も取材し厚みのある作品となっています。丹念にひとつの作品を作っていくのもいいものだと感じさせる作品です。

<入賞>
鉄路と車両、そして町並みの魅力

鉄道ビデオ『日本最古のケーブルカー』 7分45秒
國方英二さん(三重県名張市)

●作品紹介●タイトルにあるように我が国最古のケーブルカー営業路線である奈良県の生駒ケーブルを、作者の切り口と構成で見せるドキュメントタッチのPRビデオ。作者のこだわりの構図でこの路線を的確に伝えてくれる作品。

◆講評◆題材である最古のケーブルカーという目の付けどころも良いのですが、この作品はそれをいかに分かりやすく見せるかという方法論が素晴らしい。路線のポイントを紹介するコーナー分け、作者の言いたいことが確実に伝わるナレーション。さらにインサートカットも吟味され的確です。見ていて心地よく次の進行にワクワクさせてくれるのは作者の真骨頂ですね。

注*撮影にあたって作者は望遠撮影を中心に安全な場所から行なっていますが、鉄道撮影においては運行等に支障をきたさないようくれぐれもご注意ください。

<入賞>
40年数前ぶりに思い出の地を訪ねて

ビデオ紀行『小さな旅 軽井沢』 4分10秒
柴山和宏さん(三重県津市)

●作品紹介●軽井沢に40数年ぶりに夫婦で訪れた旅の目的とは? そんな視点で見ると楽しい作品。作者のこだわりか、全体を貫くシックでオシャレな世界観がまたこの作品の魅力を引き立てる。

◆講評◆紀行作品と一言で片付けるには難しい個性的な旅の記録。旅の記憶でもあるこの作品は、作者でなければ作れない物語でもあります。テーマを設定した作品作りは基本ですが、そこからさらに一歩踏み込んだいい意味での重厚さを感じます。作者夫婦のさまざまな出来事を視聴者に想像させる力も感じる意欲作ですね。

料理ビデオ『日本の美味  鮎』 5分20秒
林 幸司さん(岐阜県揖斐郡)

●食のビデオ作品のレボリューション。◆美味を映像化するという作者の新企画。見ていてこんなに涎の出る作品は初めて。行程をしっかり追うことが見る側にとってじらされることとなり、その結果リアルに食を伝えています。必見の一作です。

ビデオ紀行『縄文杉登山』 7分44秒
吉見秀雄さん(神奈川県南足柄市)

●憧れの縄文杉に会いに。◆冒頭の簡素ながら縄文杉の歴史背景と手作り地図が期待感を高めます。12時間を伝える時刻テロップも効果を上げています。期待と不安を淡々としたナレーションで綴り、雰囲気がよく伝わる作品になりました。

地域紹介『神宿る日向の国 高千穂』 7分3秒
菊地照子さん(東京都大田区)

●神話の故郷高千穂を巡る旅。◆ツアーで感じたこと、気づいたことをベースに素直にストーリーが進む構成は、作者の個性を引き出せています。木々や川等の自然のカットもよく拾われていてこの地の神々しさが伝わってきます。

お祭りビデオ『松阪神社神輿繰り出し』 6分55秒
河合典之さん(三重県松阪市)

●松阪神社の夏祭りを神輿を中心に撮影。◆準備から撮影を始めていて内容は盛り沢山なのですが、神輿をメインに置いたことで祭りをその視点からスムーズに描けています。神輿ナメの神事や本番での担ぎのアングルの巧みさはさすがです。

 

~~「魁!! ビデオ道場」に長年お付き合いいただき、本当にありがとうございました。これからもひきつづきまして宜しくお願いいたします。