Creative Cloud ビデオ/オーディオ製品の最新バージョンを「IBC 2018」にて公開


アドビ システムズはオランダのアムステルダムで開催されている放送機器展「IBC 2018」にて、2018年の後半に提供を予定しているAdobe Creative Cloudのビデオ/オーディオ製品に関するアップデート情報を公開した。

今回のアップデートは「スマートに、よりクリエイティブに」「クリエイティビティの最前線」「アニメーションのイノベーション」の3つのテーマに集約。一見、力が入っているのはキャラクターアニメーションやVR系に見えるが、Lumeriカラーやモーショングラフィックテンプレート、音声のノイズ除去機能の強化など、通常のビデオ編集においても、すぐにでも使いたくなる新機能も準備しているようだ。ちなみに頻繁に出てくる「イマーシブ」とは「没入感」という意味。

また、6月に開発した新しいビデオ編集アプリ「Project Rush」についても、本年中の提供開始予定がアナウンスされた。現時点では有償か無償かは未定という。IBCでの発表内容は以下の通り(アドビの資料より)。

スマートに、よりクリエイティブに

[Audition]
・ノイズや残響を除去:エッセンシャルサウンドパネルにDeNoiseとDeReverbが追加。これはインテリジェントなオーディオクリーンアップツールで、簡単にオーディオ品質を向上できる。サウンドクリップ内のバックグラウンドノイズやリバーブの低減または除去が、適応アルゴリズムを用いてインテリジェントに調整される。録音音声からノイズや残響を除去できる


・大規模な音声編集に対応した録音およびミックスの拡張機能の性能向上とUIの刷新

[Premiere Pro/After Effects]
・Lumetriカラー機能拡張:プロレベルのカラー管理が簡単に行えるセレクティブカラーグレーディングとディスプレイカラー管理ツールをPremiere ProとAfter Effectsの両方に新たに搭載

選択した色や輝度に対して、個別に色相、再度、輝度を調整できるツールを新採用。また、エフェクトコントロールパネルに複数の「Lumetriカラー」を設定できるようになり、効果を重ねがけできるようになった。

[Character Animator]
・キャラクタライザー搭載:Adobe Senseiの人工知能と機械学習技術に基づいてウェブカメラで撮影した顔と参照用アートワークをもとに、すばやく簡単にユニークで独自のスタイルを持ったパペットを作成できる「Characterizer」がCharacter Animatorに搭載。ポートレイトをアニメのキャラクターとして活用可能

ウェブカメラで顔のパターンを撮影し、サムネイルから変更したい絵画タッチを選択すると、それに基づいたキャラクターを作成してくれる

[Premiere Pro]
・モーショングラフィックテンプレート:データ駆動型のインフォグラフィックス作成機能に対応し、モーショングラフィックステンプレートに表計算のファイルをドラッグ&ドロップするだけで、ビジュアルなデータ表現を動画プロジェクトに追加できる。

クリエイティビティの最前線

[After Effects]
・深度パス生成:Classic 3DおよびCinema 4Dレンダラーで深度パスを生成

奥行き情報を元に、追加したオブジェクトに対して被写界深度をコントロールする。

イマーシブ環境の強化

[Premiere Pro/After Effects]
・VR180対応:VR180イマーシブビデオ向けの新しい編集ワークフロー。取り込みの最適化、エフェクト、YouTubeなどのプラットフォームでの再生に適したGoogle VR 180フォーマットでの書き出しに対応
・シアターモード:Adobeイマーシブ環境内に新たにポータブルな参照用モニターを表示するシアターモードを使ってコラボレーションをさらに容易に

[Premiere Pro]
・空間マーカー対応:空間マーカーを用いればヘッドセットを着けてビデオのレビューをしながら色分けされたコメントを付加でき、デスクトップPCでのタイムライン作業に戻った際にやるべきタスクとコメントを簡単に集められます

アニメーションのイノベーション

[After Effects]
・AnimateからAfter Effectsへの書き出しに対応。クリエイティブの可能性が広がり、新しいプラットフォームへのビデオ送信方法が拡充
・高度なパペットツール:新しいパペットピンツールを使い、レイヤーからAfter Effectsの標準的なアニメーションツールで捻ったり曲げたり拡大縮小が自由自在な動的なシェイプを作り出すことができる。変形ピンにより必要な場所に柔軟性を付与できるほか、アニメーションをよりリアルに動かすためのメッシュ編集ツールを追加


・JavaScriptに対応:新しいJavaScript ExpressionEngineに対応し、式の作成がより簡単かつ高速に
・AnimateとCharacter Animatorの連携が進み、Animateで作成したグラフィックをCharacter Animatorに素早く取り込んでライブパフォーマンスで利用可能に

対応フォーマットの強化

[Premiere Pro]
・ARRI Alexa LF対応
・HEIF File対応(Macのみ)
・インテル H264/HEVCサポート拡張(Macのみ)

その他

■シームレスなコラボレーション:チームプロジェクトにグループまたは単独のメンバーを招待できる。エンタープライズのアドレス帳からメンバーを選択したり、グループのリストを作り保存してコミュニケーションを取ることが可能に。

■Adobe Stockがより使いやすく:Adobe Stockで提供されるキュレーション済みの数百万もの最新4KおよびHDの映像クリップとプロがデザインしたモーショングラフィックテンプレートが、Premiere ProとAfter Effectsのエッセンシャルグラフィックスパネルから直接検索、並べ替えできるようになる。

Project Rushについて

Project Rushはオンライン動画の制作と配信を極めて簡単に行う初のオールインワンで複数デバイス対応のビデオ編集アプリ。デスクトップとモバイル間で統合されたソリューションで、クラウド上ですべてのプロジェクトが同期されるため、場所とデバイスを選ばず編集作業が続けられる。

RushのターゲットはPremiere ProとElementsの間に位置するユーザーをイメージ
[Premiere Pro]ハイエンド映像クリエイター/映画製作、放送局、ポストプロダクション
[Rush]オンライン動画クリエイター/ソーシャルインフルエンサー、YouTuber、Vlogger
[Premiere Elements]趣味/旅行、思い出