多様化する映像クリエイターの制作スタイルを訊く『Videographer’s File<ビデオグラファーズ・ファイル>』磯 東吾


磯 東吾

埼玉県川口市出身。高校在学中から映像クリエイターとして活動し、CM、企業VP、Webムービー、SNS向け動画広告からセミナー映像の制作まで幅広く手がける。ジンバル・ドローンでの撮影を得意とし、企画・ディレクション・撮影・編集をワンストップで手がける。この春、 高校を卒業し、WEBと映像の制作会社 OUTOVER を知人とともに立ち上げ。

WEB●http://www.togoiso.com/
http://www.outover.com/

文●松岡佳枝

 

●磯 東吾さんの作品

川口市立高等学校 三百合祭 – Aftermovie

今年3月まで磯さんが在籍していた川口市立高校の文化祭を記録したアフタームービー。生徒会に入っていたことから体育祭など学校行事を撮影することも多かったという。

 

たたら祭り2018 – AfterMovie

川口市で毎年8月に開催される「たたら祭り」。地元企業からの依頼で仕事として制作したもの。

 

見てくれた人が喜んでくれるそれが映像制作の糧

この春、高校を卒業したばかりの磯 東吾さん。フリーランスカメラマンとして仕事をしながら、この春から知人とともに会社を立ち上げ、映像のみならず、WEB設計、デザインも手がける新進気鋭の映像作家だ。

「初めて映像というものを作ったのは小学校を卒業するときで、学級委員をしていたこともあり、卒業記念のスライドショーを作って欲しいと頼まれ、スライドショーを作りました。それを見てくれた人たちがみんな感動してくれたことが、とてもうれしかったんです」

SNSを駆使し、人とつながり、仕事をつかんでいくというのは、非常に時代に合った合理的な方法であり、また、磯さんらと同世代のクリエイターには重要なツールだ。

「高校に入り、生徒会に所属していたので、文化祭や体育祭など学校行事単位で映像を作っていました。企画から考えて、人を集め、役職を割り振り、小規模ですがディレクションのようなものを経験しました。人を動かすことは簡単ではなく、誰もついてきてくれず失敗したこともありましたが、そういうところから学ぶことがたくさんありましたね。Twitterをメインに、SNSで自分にできることをアピールしていると、映像の仕事、編集のみの案件、Instagramでの動画広告などの依頼をいただくようになりました。特にInstagramでの動画広告は1日に1、2本の動画を学校が終わったあとに毎日作るということを1年以上続けたので、その収入で機材を購入し、知識も深めることができました。僕の在籍していた高校が統廃合で3校が1校になるという特殊な経験をしたので、廃校になってしまうその学校を映像に残すために撮影に来ていたディレクターさんが僕の師匠です。現場未経験の僕をさまざまな現場で鍛えてくれ、現場での動き方、そしてWEBのデザインや設計など、たくさんのことを学ばせていただいています」

 

SNSから生まれる横のつながりを大切に、知識と経験を深めたい

高校を卒業し、この春から社会人となる磯さんにこれからチャレンジしたいことをうかがった。

「今はカメラマン兼エディターというような形でお仕事をすることが多いのですが、今後はディレクターだけでなく、監督といった領域にもチャレンジしていきたいです。また、SNS上で知り合った方や、さまざまな場所で活躍する同年代の方々と作品を作ってみたいですね。僕は大学に行かないという選択をしたので、横のつながりや映像以外の知識を、SNSでつながる人たちに与えてもらっていて、とてもありがたいと思っています。自分のスキルも高めていきたいので、クライアントワーク以外にも自分自身の作品も作りたいですね」

 

●最近お気に入りの撮影機材

磯さんの最近の撮影機材。メインカメラはFS5。サブカメラにα6500。最近BMPCC 4Kを導入した。ドローンやジンバルも含め、ライティング機材まで一通りを揃えている。機材はすべて高校在学時に手がけた自身の仕事の収入で購入したものだという。機材運搬用のカート(右下写真)はホームセンターで揃えた部材で自作した。

 

●機材リスト

 

現場写真

▲「たたら祭り After movie」での撮影の模様。Ronin-MをReady Rig に取り付けて、長時間の撮影にも対応できるスタイル。撮影当時、高校生だったというのが驚きだ。

▲企業WEB CMの撮影現場の模様。

 

ビデオSALON2019年5月号より転載