未来のデジタル技術を一堂に集めた国際的イベント「デジタルコンテンツEXPO 2010」(略称:DC EXPOI2010/主催:経済産業省、財団法人デジタルコンテンツ協会)が、2010年10月14日~17日の4日間、日本科学未来館と東京国際交流館にて開催される。
「次世代コンテンツ技術展(ConTEX)2010」では、技術戦略マップに関連する最先端研究、先進的な製品、それらがもたらす未来のコンテンツ技術を展示やセミナーで紹介していく。アジアの多様な文化を背景に、デジタル技術とアートが融合した優れた作品・コンテンツを紹介する「ASIAGRAPH2010 in Tokyo」では、日本国内とアジアからCGによる映像と平面作品を展示する。「国際 3D Fair 2010 in Tokyo」では、映画「アバター」以降、様相が一変した3Dコンテンツの海外動向や今後のビジョンについて、国内外のゲストが講演を行う。
各種シンポジウムも企画されており、ピクサー・アニメーション・スタジオのマイケル・カス氏や、スタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫氏の講演も行われる。また、国際パートナープログラムとして、パリ地域で隔年で開催されるデジタルコンテンツのイベント「Futur en Seine」、中国のデジタルコンテンツやアニメーションの動向を紹介する「Meeting Intelligent Times of China」、韓国のさまざまなコンテンツ技術を紹介する「Content Technology of Korea」、2010年12月にソウルで開催される「SIGRAPH ASIA」の見所の紹介がある。


3dcamp%5B1%5D.jpgDC EXPO2010の公式参加プログラムとして、3DCGの関連の展示やセミナーを実施する「3DCG CAMP 2010」(主催:株式会社イーフロンティア、株式会社ディストーム)が10月14日~16日開催される。国内の3DCGユーザーのためのコンテスト「3DCG AWARDS 2010」の受賞作品発表会を中心とした、3DCG関連のツールやテクノロジー等の展示を行うほか、国内外の優れた3DCGクリエイターによるセミナーを実施する。
セミナーには有料のものと無料のものがある。いずれも事前登録が必要だが、有料のセミナーは一部事前受付がすでに終了しているが、当日券(¥3,000)が若干数用意される。無料セミナーは引き続き登録受付中だ。セミナーのスケジュールと登壇者は下記のとおり。
■有料セミナー
「ハリウッドにおける3DCG ビジュアルアートの現状」 講師:Rob Powers(NewTek, Inc./3D開発チーム副社長)
10月14日 10:00~11:10/16日 11:40~12:55
「Avatar」(監督:ジェームズ・キャメロン)、「The Adventures of Tintin: Secret of the Unicorn」(監督:スティーブン・スピルバーグ)、「Aliens of the Deep」(監督:ジェームズ・キャメロン)などの立体3DCG映像制作にアニメーションディレクター、ビジュアルアート・スーパーバイザーとして関わってきたRob Power氏が、米国ハリウッド3DCG制作現場におけるビジュアルアート事情について講演。
「想像の世界を現実に」 講師:Alex Jaeger(ILM/シニア・アートディレクター)
10月14日 13:00~14:15/16日 10:00~11:10
ILM(Industrial Light & Magic)の代表作 映画「Transformers 1 & 2」、「Star Trek」、「StarWars Episode 3」にアートディレクターとして携わってきたAlex Jaeger氏によるILMのコンセプトデザインから3DCGへのワークフロー紹介。
早野海兵流CG制作講座 講師:早野海兵(株式会社画龍・/代表取締役社長)
10月14日 11:30~12:40
「CGWORLD」誌で連載中の「画龍点晴」より、リアルなテスクチャの作成方法を紹介。
14日開催分は会場が日本科学未来館7FみらいCANホール、16日開催分は東京国際交流館3F国際交流会議場となる。
rob_powers%26alex_jaeger.jpgRob Power氏(左)
「アバター」「タンタンの冒険/なぞのユニコーン号」「Aliens of the Deep」ドラマ「アリー my Love 」(12話「ダンシングベイビー」)
Alex Jaeger氏(右)
「スタートレック ファーストコンタクト」「トランスフォーマー」「トランスフォーマー/リベンジ」「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」





■無料セミナー
10月15日 日本科学未来館7F第1会議室 
10:00~10:40 建築CAD向けファイルフォーマット「SPEED」活用講座 講師:大津陽平(スーパーソフトウェア株式会社)
12:30~13:30 カナバングラフィックス作品のメイキング 講師:富岡聡(有限会社カナバングラフィックス)
14:00~14:40 3Dクリエータのためのバーチャル・ワールド”Blue Mars” 講師:橋本和幸(Avatar Reality, Inc.)
15:00~15:40 3DCGツール活用によるマンガ・アニメにおけるセットデザインテクニック 講師:コレサワ シゲユキ(有限会社デジタルノイズ)
16:00~16:40 modoのSDS(サブディビジョンサーフェイス)でプロダクトモデリング 講師:日比隆志(ヒビコーディネーション)
10月16日 国際交流館3Fメディアホール 
10:00~10:40 Shade活用による立体視画像制作テクニック 講師:藤井大洋(株式会社イーフロンティア)
11:00~11:40 ペンタブレットを使った3DCGセミナー 講師:吉田雅則(神戸芸術工科大学映像表現学科/株式会社ワコム)
12:20~13:05 ドロイズ/ディスバウンドディメンションによる立体視制作  講師:尾小山良哉(株式会社ドロイズ)
13:20~14:05 3DCGユーザーのための立体映像制作アプローチ 講師:榎戸理人(ルーセント・ピクチャーズエンタテインメント株式会社)
14:20~15:05 「コイ☆セント」メイキングワークフローセミナー 講師:高山清彦・森田修平(株式会社サンライズ)
15:20~16:05 「ヤンス!ガンス!」メイキングワークフローセミナー 講師:吉井 宏・秋元きつね
16:20~17:00 「CAT SHIT ONE」メイキングセミナー 講師:笹原和也(株式会社アニマ)
また、日本科学未来館3Fには展示ブースとミニステージを設置。出展企業によるハンズオンコーナーを設け、製品に実際に触れることができる。ミニステージにおいては、各種3DツールのTipsやコンテンツの事例紹介、制作ワークフローの解説などが行われる。
3DCG AWARD 2010の表彰式は16日の16:30より、日本科学未来館7FみらいCANホールにて行われる。
会場
日本科学未来館 東京都江東区青海2-3-6(ゆりかもめ「船の科学館」下車) Tel.03-3570-9151
http://www.miraikan.jst.go.jp/
東京国際交流館 東京都江東区青海2-2-1(ゆりかもめ「船の科学館」下車) Tel.03-5520-6001
http://www.tiec.jasso.go.jp/
3DCG CAMP 2010サイト http://www.3dcgawards.com/camp/
DC EXPO2010 公式サイト http://www.dcexpo.jp/