シャープは、3D表示に対応したスマートフォン向けに、3Dで撮影した静止画および動画作品を募集する「シャープ スマートフォン3Dコンテスト」を行なってきたが、新たに「CG・アニメーション部門」を設立し、4月1日より作品募集を開始する。さらに、米国アカデミー賞公認でアジア最大の短編映画祭「ショートショート フィルム フェスティバル&アジア」(SSFF & ASIA/代表:別所哲也氏)とのコラボレーションで、優秀作品は6月14日~24日に開催される「SSFF & ASIA 2011」の「3D部門」(新設)にノミネートされる。


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モバイルサイズからシネマスクリーンサイズへ
昨今何かと話題の3Dだが、3D対応のテレビやBDレコーダー、パソコン、ビデオ、カメラ、スマートフォンなどのモバイル機器など、ハードウエアが続々と市場に登場する一方で、コンテンツはまだまだ不足している状況だ。3Dエンタテインメントは大きな可能性を持っているが、制作のインフラづくりと実制作を担う人材の育成は急務といえるだろう。
ハード側・ソフト側の垣根を越えて双方向から3Dエンタテインメントを盛り上げていきたいと考えるシャープと、映画祭を通じて若いクリエイターの発掘・育成と新しいエンタテインメントの創出を目指すSSFF & ASIAとのコラボレーションが実現。両者が連携する形の3Dコンテストを実施する運びとなった。
具体的には、シャープが開催しているスマートフォンを対象にした3Dコンテストに「CG・アニメーション部門」を新設する。一方、SSFF & ASIAも昨年実施した「3Dプログラム」を拡大して部門化、シャープのコンテストで上位入賞した作品は、自動的にSSFF & ASIA 2011の3D部門にもノミネートされ、その発表も同映画祭の会場にて行われる。最小サイズのモバイルコンテンツからスクリーンサイズへと、舞台がダイナミックに変化する。
コンテストの概要と応募の流れ
まずはシャープ スマートフォン3Dコンテスト「CG・アニメーション部門」の概要を紹介する。
募集期間 : 2011年4月1日~5月29日
応募資格 : 日本在住であれば誰でも応募可能、点数制限なし
応募形式 : インターネットからの応募のみ
作品時間 : 90秒以内
ファイル形式 : MP4 AVC/H.264、3D方式はサイドバイサイド(Half HD)、画像サイズ800×480ピクセル、上限固定ビットレート2Mbps、ファイルサイズ20MB
 ※対象機種 : NTTドコモ「ドコモスマートフォン LYNX 3D SH-03C」、ソフトバンク「GALAPAGOS Softbank 003SH/005SH」、ディズニーモバイル「DM009SH」
審査員 : 稲蔭正彦(慶応大学教授)、押井守(映画監督)、富岡聡(CGデザイナー)
: シャープ大賞1名(賞金100万円)、CG・アニメーション賞2名(30万円)、3D賞8名(5万円)
 ※シャープ大賞とCG・アニメーション賞に選出されると、自動的にSSFF & ASIA 2011の3D部門にノミネートされる
発表 : 6月24日、SSFF & ASIA 2011の3D部門の上映会&授賞式にて
応募された作品は、事務局による選考を経てネットで公開され(http://www.sh3dcontest.jp/cg/s//3D閲覧可能な端末のみ)、ネット投票も受け付ける。スマートフォンで閲覧できるデータの作成には、専用ソフトで変換作業を行う必要がある。一般投票による上位10作品と審査員による予備審査で選出された10作品を合わせて、最終審査を行う。
ここで注意が必要なのが、コンテストが連携する関係で、SSFF & ASIA 2011の3D部門にノミネートされた場合、SSFF & ASIA用のサイズ・ファイル形式の映像を別途用意する必要があること。画像サイズはシャープが800×480ピクセルト(左右の映像を幅400ドットに圧縮)であるのに対し、SSFF & ASIAではフルHDサイズ(3840×1020ピクセル)、フレームレートも24pのみとなる(シャープのコンテストは30pまたは24p)。提出可能なファイルは下記の4種類。
・HDカムSR(サイドバイサイド)
・3D DCP(24p)
・JPEG/DPX/TIFF等の連番静止画(フルHD/24p)
・WMV、AVI等の動画(フルHD/24p)
詳細は下記のコンテスト公式サイトでご確認されたい。
http://www.sh3rdcontest.jp
oshii.jpgSSFF & ASIAでは、昨年初の試みとして「3Dプログラム」を実施したが、今年は「3D部門」を設定して、世界中からすぐれた3Dショートフィルムを収集。シャープスマートフォン3Dコンテスト「CG・アニメーション部門」からエントリーされる作品を合わせた中から、優秀作品賞を選出する。審査員を務めるのは押井守監督で、シャープのコンテストと兼任となる。

押井監督のメッセージ
映画を作ることは簡単です。ビデオカメラとPCと情熱があれば、映画を作ることは誰にでも可能です。ただし、映画を作る動機を見つけることは、誰にとっても難しい。映画でなければならない、貴方自身の中にある動機。憧れや夢だけでは、映画は満たせません。貴方にとって必要で、同時に世界の誰かにとって必要な映画。そんな切実な映画に出会えることを期待します。



問:シャープスマートフォン3Dコンテスト事務局(スポーツ・インフォマ・ジャパン内)
Tel.03-3248-9170(平日10:00~18:00/受付期間は6月30日まで)
ショートショート フィルム フェスティバル&アジア
http://www.shortshorts.org/