wiggleを使ったテキストアニメーション
作例/テキスト
中村友彦(株式会社バニラインク)
第3回 wiggleを使ったテキストアニメーション
第3回の作り方
前回に引き続き、テキストアニメーションを作ってみましょう。まず、新規コンポを作成。尺は3秒。新規平面を黒で作り、その上にお好みのテキストを打ちます。ここまでは前回と同じです。ショートカット「v」で選択ツールにしてテキストレイヤーを選択。3DスイッチをONにします。
次にショートカット「p」で「位置」のみを出し、Z軸のみを1秒の時間で前後に動くようにキーフレームを設定します。ここでテキストレイヤーの「位置」を一度クリックして、「ファイル」メニューのウィンドウから「ウィグラー」パネルを出します。このツールは自動的にキーフレーム間でランダムな動きや一定の周波数で振動するといった動きを作ってくれます。
今回は、適用先を「空間パス」、ノイズの種類は「スムーズ」、次元は「X」軸、周波数は「10/秒」、強さは「10」に設定しましょう。最後に適用ボタンをクリックすると、2つだったキーフレームが10個に増えているはずです。RAM プレビューで見てみるとランダムな動作が加わっています。さらに、ウィグラーの強さだけを「200」にしてみます。そしてテキストレイヤーの「モーションブラースイッチ」をON。ランダムな動作とブラーで荒々しいイメージが追加されています。
今度は、背景に使われているブラック平面レイヤーを選択し、「コマンド+ D」で複製。上のブラック平面に「フィルター」>「Knoll Light Factory」>「Light Factory EZ」を適用します。テキストの下のレイヤーに光のエフェクトが現れました。画面上でマウスでも光源を動かせますが、エフェクトコントロールパネルを使って操作しましょう。
オプションキー+クリックでLight Factory EZのBrightness(明るさ)のストップウォッチをクリックすると、タイムラインに「エクスプレッション」欄が自動で開きます。ここに「wiggle(10,10)」とタイプします。すると自動的にLight Factor EZの光源がフリッカーを起こし、ランダムに明るさが変わっています。
これは最も簡単なスクリプトでひじょうに便利です。スクリプトを打つと言うと、とてもハードルが高そうに感じると思いますが、この「wiggle」は基本的にウィグラーと同じです。しかし、もっと汎用性が高く、自由度も、便利度も上です。エクスプレッションの機能を知る上でもチャレンジしてみましょう。
括弧内の(10,10)ですが、最初の数字はウィグラーの「周波数」、次の数字は「強さ」と同じです。このwiggle(x,y) を位置に適用してもよいし、このように明るさのパラメーターに適用すればフリッカーを作り出せます。オプション+クリックでパラメーターのストップウォッチをクリックするだけです。使い道が幅広いので、いろいろな場面で活用してみましょう。
再び作業の続きです。あとはLight Factory EZの「Light Source Location」でキーフレームに動きを付けましょう。Light Factory EZ はシンプルです。Flare Type を選ぶことで、光のフレアーがたくさんプリセットされているので、お好みでデザインすることが可能です。