
●特集「いま、恐怖を映す」
昨今、数多く制作されている、恐怖(ホラー)をテーマにした映像作品の数々。ある種、ムーブメントともいえる現在の状況の中で、その第一線で活躍するクリエイターたちは、「恐怖」をどのように捉え、いかにして映像作品の中に落とし込んでいるのか。 今号では、そんな現代にて映像に「恐怖を映す」クリエイターにフィーチャーし、その「恐怖の映し方」を実践的に解説いただくとともに、その深淵な魅力に迫っていく。
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SPインタビュー
ホラー映画の“既成概念”に囚われるな
清水 崇
『呪怨』など数多くのホラー映画を手がけるJホラーの名手、清水崇監督。 清水監督がどのように恐怖と向き合ってきたのかという話から、スクリーンに恐怖を宿す方法、今後のJホラーに求めるものまでたっぷりと伺った。


令和のJホラームーブメントはなぜ起きた?
「恐怖(ホラー)とは何なのか」を考える
佐々木 敦
1990年代半ば、日本の映画界に「Jホラー(ジャパニーズ・ホラー)」と呼ばれる独特のホラー表現が誕生。そして今、複数のメディアを横断してホラーが大きな盛り上がりを見せている。ホラーはなぜ人を惹きつけるのか? メディアとテクノロジーの変遷と共にホラー表現の進化をたどり、「恐怖の本質」を批評家の佐々木 敦氏が読み解いていく。

未来のホラー映像作家 必見!
白石晃士監督が呪術のように実践してきた恐怖の方程式
白石晃士
日本におけるフェイクドキュメンタリー作品の第一人者であり、ホラー映画作家として独自の世界観を提示してきた白石晃士監督。白石監督が自身の作品で実践してきた“恐怖の方程式”を、企画、脚本、演出、音響など各パートから紐解いていく。

最大の恐怖は何かが“映ってしまう瞬間”ではなく、何かに“気づいてしまう瞬間”
『放送禁止』から紡がれ続ける
「禁止」と「恐怖」
長江俊和
放送禁止から20年以上の月日が経った現在も多くの根強いファンを持つモキュメンタリードラマ『放送禁止』。その仕掛け人は、そのほかにも多くのホラー作品を手がけてきた長江俊和さんだ。今回は、長江さんにこれまで作られてきた作品を振り返っていただきながら、長江さんが思う“恐怖が生まれる瞬間”について伺った。

コワゾー@怖くてゾッとする体験型ホラーの制作ノウハウを公開!
リアルな恐怖を再現する“眼球POVホラー”の制作術
佐藤 周/秦 敏樹(コワゾー)
TikTokやYouTubeで人気を集める縦型ショートドラマコンテンツでも、若者を中心にホラージャンルへの需要が高まりつつある。本記事では、TikTokホラードラマアカウントとして国内一のフォロワー数を誇り、総再生数3億回を超えるコワゾーチャンネルのディレクター佐藤 周さん、秦 敏樹さんを講師として招き、「眼球POV 」の撮影方法、制作の裏側を解説してもらった。

クライアントワークで培った、海外市場にも通じる監督術
映画『みなに幸あれ』メイキング
下津優太
「死ぬまでに1本でいいから、長編の商業映画を撮りたい」。下津優太監督のその信念の下、「日本ホラー映画大賞」の大賞を獲得したことで、誕生した長編映画『みなに幸あれ』。海外の映画祭で高い評価を得た本作で、下津監督が実践したホラー映画としてもセオリーを踏まえ打つ、オリジナリティを込める監督術を解説する。

大森時生プロデューサーが明かす
ホラーモキュメンタリーの魅力 プロデューサー目線の考え方
リアルとフィクションの境目を曖昧にし越境させることで、他では味わえない確かな恐怖を感じさせるフェイクドキュメンタリー。そんなフェイクドキュメンタリーの手法で数々の作品を手がけるテレビ東京の大森時生プロデューサーに、『飯沼一家に謝罪します』『祓除』などを作例にホラーモキュメンタリー制作におかるプロデューサーとしての思考法に迫る。
今月の話題
SAMSUNG Galaxy S25 Ultra×映像クリエイター
アーティスト「マルシィ」のライブ映像を 10台のGalaxy S25 Ultraで撮る!

AI×バーチャルプロダクション
香取慎吾『Circus Funk(feat.Chevon)』MVに見るAIクリエイティブの今

写真家別所隆弘が語る Nikon Z8とN-RAW による花火映像制作の魅力
井上卓郎

手のひらサイズ” に本格機能
旅と日常に寄り添う動画カメラキヤノンEOS R50 V
正垣由佳

CREATOR’S VOICE
SanDiskとクリエイターのワークフロー
湯越慶太

短期集中連載 ────
AI機能だけじゃない!DaVinci Resolve 20新機能と改良点 松尾直樹

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