ローランドブースで目を引いたのはテロップやグラフィックをワンボタンでポン出しできる「Graphics Presenter」。 Graphic Presenterは、同社スイッチャーのV-160HD、V-80HD、V-8HD、V-120HD、V-6HDに対応している、Windows PCで使える無料アプリ。

今回の Ver.2.0 では Elgato Stream Deck との連携が目玉。Stream Deck の物理ボタンを押すだけで、テロップ切り替えや動画の“ポン出し”がスムーズに行え、まさに現場仕様の即応性を感じさせるアップデートだった。動画再生機能の強化や、残り時間カウンター表示なども追加され、より配信やイベント向けのワークフローに。展示では表彰イベントを想定したデモが行われ、ロゴや受賞者名、透過PNGのグラフィックが即時に出し分けられ、PowerPointでは難しい演出が簡単に再現できる点が強調されていた。「少人数の現場でもハイクオリティな演出ができるソフト」という印象が強く、スイッチャーと合わせた一体的な運用提案がされていた。

もうひとつ注目なのが、ローランドのスイッチャーでヤマハのデジタルミキサー DM3シリーズとの新しい連携できるワークフローの展示。LAN 接続だけで DM3 と V-160HD/V-80HD が双方向にリンクし、映像と音声を一体でコントロールできる様子が披露された。 特に目を引いたのは、スイッチャー側から DM3 のシーンメモリーを呼び出せる機能。映像のシーン切り替えと同時に、フェーダーやミュート、エフェクト設定まで瞬時に切り替わるため、ライブ配信やイベントでの“ワンオペ運用”にも強そう。 また、DM3 のフェーダー操作が V-160HD 内蔵オーディオにもリアルタイム反映される双方向制御も紹介。映像・音声の切り替えをひとつのマクロにまとめることで、現場での操作負荷を大幅に軽減できそうだ。