カメラバッグ選びは難しい。収納力、保護性能、デザイン性——そのすべてを高いレベルで満たすバッグは、意外と少ない。かつてプロカメラマンに支持されながら一度姿を消した「Incase DSLR Pro Pack」が、2025年10月に復刻版として帰ってきた。実際に使ってみて感じたのは、想像以上の収納力と機材を入れた瞬間にわかる圧倒的な安心感。「これなら大丈夫」と思える理由を正直にレビューしていく。

●レポート
OGAHARU

ビデオグラファー。映像制作チーム色彩として活動。iPhoneでの映像制作にも積極的に取り組む。
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実は名品カメラバッグの復刻版!?

カメラバッグ選びって意外と難しくないですか?

撮影スタイルに合った収納力、機材をしっかり守れて、それでいて自然と持ち出したくなるデザイン。そのすべてを満たすバッグはそう多くないと感じています。そんな中、長年プロカメラマンの間で支持されながらも、一度は姿を消した“名品”が復刻したと聞きました。それがIncaseの「DSLR Pro Pack」というカメラバッグです。

Incaseの「DSLR Pro Pack」は、Apple社の公式パートナーブランドとして知られるIncaseが手がけたカメラバッグです。シンプルで無駄のないデザインと、高い保護性能を両立し、かつて多くのユーザーから高い支持を得ていたモデルだそうです。その需要の高さから、今回復刻版として2025年10月31日に発売されました。お恥ずかしながら僕自身はこれまで存在を知らなかったのですが、今回使用する機会をいただいたので、実際の使用感をもとに正直にレビューしていきたいと思います!



収納力と安心感、持ち出したくなるデザイン性。

まず感じたのは、想像以上の収納力でした。見た目はかなりスッキリしていますが、実際に機材を入れてみると良い意味で裏切られました。遠出の撮影を想定して詰めてみても、ボディとレンズ、アクセサリー類まで無理なく収まります。見た目以上にしっかり入るという印象です(今回は機材だけですが写真のサブコンパートメント内に追加で1〜2泊分の下着類などが入るほど、まだ余裕はあります)。

内部のクッション素材はかなり肉厚で、機材を入れた瞬間に安心感があります。バッグ全体がしっかりとした構造になっているため、移動中に機材同士が干渉する心配も少なく、正直このクッションの厚みなら「仮に強めにぶつけたとしても大丈夫だろう」と思えました。

これまで使ってきたバッグよりも、機材を入れた瞬間の安心感が明らかに違います。撮影場所は必ずしも平坦とは限らないので、この「守られている感覚」はとても重要です。

開口部が背中側にある点も、このバッグの大きな特徴です。地面に置いても、再度背負ったときに服が汚れにくく安心して開閉できます。

またカバー側にPC収納がない構造のため、開口面に重さがかからずに開閉ができて、PCとカメラ機材を分けて扱うことができる点も良かったです。

細かな収納が多いのも嬉しいポイントです。ジップ付きのポケットは、鍵や財布など、すぐに取り出したい小物の収納にちょうどよく、バッグの中で迷子になりがちなアイテムも整理しやすくなっています。

サブコンパートメントにはマチがあるため、衣類などの少しかさばるアイテムも無理なく収納ができます。底部に配置されているので、重さのバランスも取りやすい印象です。

ショルダーベルトは肉厚で、機材をフルに入れても重さを感じにくい設計になっています。長時間背負っていても肩への負担が分散されている感覚があり、移動が多い撮影でも安心して使えそうです。

上部のポケットにはドローコードが備えられており、ファスナーを簡易的にロックできるのも細かいながら気が利いているポイントですね。

機能性は非常に高い一方で、デザインはあくまで控えめです。いかにもカメラバッグという主張がなく、どんな服装にも自然に馴染むと思います。この「気取らなさ」と「実用性」のバランスこそが、つい持ち出したくなる理由なのだと感じました。





気になったところは

全体として完成度の高いカメラバッグですが、実際に使ってみて「ここは好みが分かれそうだな」と感じた点もいくつかありました。致命的というほどではないものの、購入前に知っておきたいポイントとして正直に書いておきます。

まず、キャリーケースに固定できるいわゆる「キャリーオン機能」が搭載されていない点。1〜2泊程度の撮影であれば大きな問題にはなりませんが、移動距離が長い出張や、空港を頻繁に使う人にとっては少し惜しく感じるかもしれません。

また、ショルダーベルトが中央で一体になっている構造のため、背中側の開口部を開閉する際にやや扱いづらさを感じる場面がありました。慣れてしまえば問題ありませんが、サッと素早く機材を出し入れしたい人は最初は少し気になるかもしれません。

サイドアクセスができない点も人によってはデメリットになりそうです。背負ったままカメラを取り出すような使い方には向いていないため、撮影スタイルによっては不便に感じる可能性があります。

加えて、クッション性のある仕切りはしっかりしている反面サイズのバリエーションがもう少しあると、より柔軟なレイアウトが組めそうだと感じました。機材構成が独特な人ほどこの点は気になるかもしれません。

とはいえ、これらは「割り切り」の部分でもあります。収納力と安心感、デザイン性を高いレベルで両立しているからこそ、あえて省かれている機能もある。そう考えると用途がハマる人にとっては大きな問題にはならないとも言えそうです!





こんな人におすすめ!

Incase DSLR Pro Packは、すべての人に向けた万能なカメラバッグというよりも、使い方がハマる人にとって非常に心強い存在だと感じました。

まず、なるべくカメラバッグひとつで出かけたい方。

カメラ機材だけでなく、PCや小物類までまとめて収納できるため、「今日はこれひとつで大丈夫」と思える安心感があります。バッグをいくつも持ち替える必要がなく、移動がシンプルになるのは大きなメリットです。

また、1〜2泊程度の撮影出張が多い方にも向いています。

衣類やかさばるアイテムを入れられるサブコンパートメントがあり、機材と身の回りのものを無理なくまとめられるため、短期の出張であれば充分に対応できます。キャリーオン非対応という点はあるものの、その分バッグ自体の剛性や背負いやすさがしっかり確保されている印象です。

そして何より、機材を安全に持ち運びたいと本気で考えている人。

クッション性の高さや構造面からくる安心感は、価格以上の価値があると感じました。





ひとつあると安心できるカメラバッグ

カメラバッグは、決して安い買い物ではありません。

簡単に買い替えられるものでもなく、できれば長くそして安心して使えるものを選びたいアイテムです。特に数十万、場合によっては数百万円に及ぶ機材を持ち運ぶとなると「万が一」が起きたときのことを考えずにはいられません。

撮影現場は、必ずしも安全で整った環境とは限りません。段差の多い場所や、人の多い場所、天候が不安定な状況で移動することもあります。そんな中で機材をしっかり守ってくれる安心感は、精神的な余裕にもつながります。

Incase DSLR Pro Packは収納力と保護性能、そして持ち出したくなるデザイン性のバランスが非常に良いカメラバッグだと感じました。いかにも「仕事道具」という雰囲気ではなく、それでいて道具として信頼できる。この両立ができている点こそが、このバッグの一番の魅力なのかもしれません。」

カメラバッグ選びに迷っている方にとって、ひとつ持っておくと安心できる選択肢「Incase DSLR Pro Pack」はそのひとつだと思います。しばらくはこのバッグを基準に考えることになりそうです笑


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