ブラックマジックデザイン は、BP Satelite Solutions が、国際自動車連盟(FIA)主催のF1 世界選手権を放映するテレビ局に対して、Compact Videohub、Videohub Smart Control などのBlackmagic Design インフラ製品を使ったRF(無線周波数)カメラサービスを提供することを発表した。 TV Globo、RTL ドイツ、ZDF Sport、VIASAT (スウェーデン、デンマーク、ノルウェイ)、MTV3 フィンランドの実況放送チームが、このソリューションを使用してF1 のパドック、ピットレーン、スターティング・グリッドからワイヤレスで映像を届ける。
オランダに拠点を置く同社は、Blackmagic Design Compact Videohub ルーター、Videohub Smart
Control ルーターコントロールパネルを中心としたRF カメラソリューションを構築した。
F1 インドグランプリの5 台のワイヤレスカメラからのフィードは、リーデル社製光ネットワークを介して配信され、複数のHyperDeck Studio SSD レコーダーで収録された。HyperDeck Studio は、ProRes で収録し、再生やプロダクション後の品質管理に使用される。
レースの期間中、BP Satelite Solution は、テレビ局にカメラ送信機、レシーバー、インターカムを提供した。
また、IP ベースのオーディオ機器とBlackmagic Design SmartView Duo モニターをテレビ局の実況の現場とエンジニアスタジオに支給した。
インドグランプリの放映に関し、TV Globo、RTL などのテレビ局は、放映権を持つフォーミュラワン・マネージメント(FOM)からのテレビフィードを受信する。その後レースの宣伝映像や実況を加えて放送する。
最も基本となる映像は、Mixed Master と呼ばれ、これには走路、ピットレーン、ヘリコプターのカメラか
らのフッテージが含まれる。この基本映像に車内のテレメトリ(距離測定)やFOM からのオンボードカメラ映像、そしてテレビ局で撮影した宣伝映像などを追加して映像を完成させる。
ブラジルの放送局、TV Globo は、インドグランプリのカメラ信号をFOM から8 台のATEM Camera
Converter を介して受信し、2 台のATEM Studio Converter に接続した。その後、これらの映像は4 台のBlackmagic Design Mini Converter Optical Fiber を介してBlackmagic Design Compact Videohub へと送信される。そしてATEM 1M/E Broadcast Panel を装備したATEM 2M/E Production Switcher でこれらの映像をミキシングし、レースの実況中継を追加する。
一方、オーディオはBlackmagic Design Mini Converter SDI to Audio およびAudio to SDI を使い、エンベッド/デエンベッドされる。
TV Globo からの最終的な出力は、衛星を経由し、ブラジルで放送された。この衛星は、FOM、ヨーロッパ放送連合(EBU)に国際的な映像配信技術を供給するMultilink Holland が管理している。
BP Satellite Solutions のパトリック・ヘンドリック(Patrick Hendrik)氏のコメントは以下の通り。
「今年の初めにMultilink Netherlands 社からコンタクトがあり、TV Globo へソリューションを推薦してほしいと依頼を受けました。その際に受けた説明は、コンパクトで信頼性が高いソリューションという、非常にシンプルなものでした。昨年のダカール・ラリーで、厳しい環境におけるBlackmagic Design 製品の信頼性を検証済みでしたので、迷うことなくTV Globo にもBlackmagic 製品を勧めました」