パナソニックはInterBEE初日の13日の朝、ブースでオープニングセレモニーを開催。パナソニックシステムネットワーク株式会社システムソリューションズジャパンカンパニーの片倉達夫社長とパナソニック株式会社AVCネットワークス社イメージング事業部の宮城邦彦事業部長が挨拶にたち、今回のInterBEEで注目してほしい製品として、2MEのライブスイッチャーAV-HS6000(2014年春に発売)とネイティブ4K対応の31型4K対応モニターBL-4LH310(2013年12月発売/280万円)をピックアップした。


PANA01.jpg
▲新製品のスイッチャーHS6000を挟み、左が宮城氏、右が片倉氏。
PANA02.jpg
PANA03.jpg
例年パナソニックは国際会議場ホールに放送局プロダクションユーザーとの意見交換の場所としてテクニカルスイートルームを開設していたが、昨年は1回休み。今年はその場がまた復活した。スイートルームでは、クラウドを利用したワークフローのデモンストレーションやLTOアーカイブ、新製品の4Kモニターをじっくり見られる場にしていた。
 新製品の4Kモニターは、10ビット階調の広視野角のIPSパネル。4096×2160解像度で、DCI(P3)色域をほぼカバー。電動ファンのないファンレス設計となっている。
 今回新たに発表されたカメラはないが、AVC-ULTRAをベースにしたワークフローの提案がベイン。パナソニックが推進しているH.264ベースのAVC-ULTRAは低ビットレートから高ビットレートまでカバーするのが特徴で、AVC-Intra100(100Mbps)に加えて、ファイルサイズを抑えたい用途に最適なAVC-LongGを搭載。ハンドヘルドタイプのカメラレコーダーとしてはAJ-PX270が2014年春に登場する(発表済み)。
PANA07.jpg
AJ-PX270(写真右)は2つのmicroP2カードスロットを採用する新世代のファイルベースカメラ。microP2カードは、SDカードと同じサイズの業務用カードで、接点は以下のように拡張されており高速書き込み、読み出しを実現。SDカードとしても使用することができる。従来のP2カードよりも価格が抑えられているのもメリット。CEATECでは、AVCCAMのAC90の筐体を利用した4Kカメラのモックアップも展示されていたが、高速のSDカードを使用するか、もしくはmicroP2カードを利用するのではないだろうか? 
PANA05.jpg
PANA04.jpg
 プロキシはAVC-Intra100と同時に記録することができ、プロキシの場合、圧倒的にサイズを小さくしている(800kbps)ため、クラウドへの転送時間が短くてすむ。たとえば30秒素材をLTE実効2Mbpsでアップロードする場合、12秒。AVC-ULTRAのLongG (6Mbps)だと90秒、AVC-ULTRAの25Mbpsでは375秒かかる。まずプロキシを先にアップし、クラウドサーバー上でウェブアプリでプレイリスト編集。編集結果をカメラ側と編集システムにエクスポートして、本データでオンライン編集するというワークフローを提案していた。
ソニーが4Kメインに提案していたのに対し、パナソニックブースは実際の製品がないためか、4Kについてはややトーンを抑えた印象。すでにカメラレコーダーのモックアップは展示しているので、次のNABに期待したいところだ。
●過去のInterBEEレポート一覧はこちら
http://www.genkosha.com/vs/report/interbee/