アドビ システムズでは4月18日から21日にかけて開催されるNAB(全米放送事業者協会)ショーに先立ち、ビデオ編集、モーショングラフィックス、オーディオおよびコラボレーション関連のCreative Cloudツールの新機能を先行公開した。
注目したいのはAdobe Premiere Pro CCに搭載される、記録メディアからの取り込み(インジェスト)機能と、解像度を落としたファイルを作成してパソコンへの負荷を軽減できる「プロキシ編集」機能の搭載。これらはライバルソフトではすでに搭載済みの機能なので、遂にというか、ようやく搭載されたというのが正直なところだが、特にプロキシ編集機能の搭載は歓迎したい。
新たに用意された「インジェスト設定」では「コピー」「トランスコード」「プロキシー作成」「コピー&プロキシー作成」の4つのオプションから選択でき、取り込みと同時にプロキシファイルを作成したい場合は「コピー&プロキシー作成」を選ぶ。
その他の注目機能は
・Lumetriカラーツールにホワイドバランス補正用の「ホワイトバランスセレクター」を搭載
・Lumetriカラーツールに特定の色だけを補正できる「HSLセカンダーカラーコレクション」を搭載
・VR映像制作に対応し、モニタリングと出力が可能に
・RED WEAPONの8K素材のネイティブ対応 など。
新バージョンのリリースは2016年初夏を予定。
「アドビ、ビデオおよび映画制作に対応する画期的な新機能を先行公開」リリースURL http://www.adobe.com/jp/news-room/news/201604/20160413_nab2016_press_release.html
ちなみに、5月13日公開予定の映画『ヘイル,シーザー!』の編集にPremiere Pro CCが使われた。エンドクレジットにもロゴが明記されているので、劇場で鑑賞した際は最後までじっくり見ることをおすすめしたい。
映画『ヘイル,シーザー!』公式サイト http://hailcaesar.jp/