11月25日追記
テクノハウス
コンバージェントデザインでは、専用のSSDに記録するモニター兼レコーダー、Odysseyシリーズの最新モデル、Odyssey 7Q+のオプションで様々な用途に対応できる提案をしている。昨年のInterBEEでは最高4台のHDカメラの信号を接続し、ライブスイッチングプログラム および4分割マルチビューを出力、また、それらを含めた5ストリームの HDをProResコーデックにて同時収録できるapolloオプションが発表され、2016年から発売された。
▲appoloオプション
さらに今回のInter BEEでは、Titanaオプションが提案された。Odyssey7Q+、apollo、いずれの機種にも追加可能。 4K信号からDot by Dot のHD画面を2ストリーム切り出し HDプログラム出力として使用できる。この2ストリームと、4K→HD高精細変換のフルフレーム画面、合計3ストリームをタッチ操作でライブスイッチングできる。スイッチングプログラムを SDI出力として得ると同時に、これを含めた 4ストリームを、SSDにProResコーデックで記録できるというもの。
▲Titanオプションはオープン価格で、想定22万円前後。
SHOGUN INFERNO等ラインナップ拡充したATOMOS
ホール3を見渡して一番目立つのはATOMOSブースだ。InterBEEではカメラメーカーや放送系のシステムを扱っているメーカーが大面積のブースが確保し、一番奥にずらっと並ぶのだが、ホール2、3では遠くからでもATOMOSブースは目立った。ここ数年は、SHOGUNシリーズを実際に試せるように各メーカーのカメラを扇状に並べ、その中央ではクリエイターが登壇して映像を見せながら話をするセミナーが行われる。
各メーカーのカメラが並ぶ。実は富士フイルムのX-T2は映像制作者も興味を持っているのだが、富士フイルムのブースには放送映画用のズームレンズが並び、X-T2は置いていないが、こちらにはある。ニコンも同様。その他VARICAMなどのデジタルシネマカメラなど、贅沢に並んでいた。
セミナーはビデオサロンでもおなじみのライターが登壇。柳下さんとまるやまさんのセミナーを開催中。
ローランドは通路を挟んで2つのブース
Inter BEEは4分の1くらいが音響関係のブースなのだが、映像と音響の両方の機器を手がけるローランドは、ホール3で通路を挟んだ両側にブースを構え映像、音響の両方のジャンルの機材を展示した。今年の注目はInter BEE直前に発表されたVRシリーズのHDモデル、VR-4HD。カメラ映像の切り替えやメニュー設定に使用するタッチパネル液晶を搭載したタイプ。音声ミキサー関連の機能も充実した。新生ローランドを象徴するかのようにデザインも洗練されている。
VR-4HDの裏面端子部
昨年登場したA4サイズの半分というコンパクトはHDスイッチャー、V-1HDは衝撃だったが、今年はそのV-1HDをSDI入力付きに順当に進化させた上位モデル、V-1SDIを発表。
ティアック(TASCAM)ブース
昨年登場した映像制作向けのPCMレコーダーDR-701Dは注目を集めたが、今年もレコーダー関係はDR-701Dをメインに展示。縦に積み上げられているのは、HDMIでカスケード接続でき同期収録できるということ。
DR-701Dのマグネシウム合金の筐体。
これは新製品ではないが、ワイヤレスのトランスミッターとマイクの間に挟んでmicroSDカードに音声をバックアップするPCMレコーダー。ゼンハイザー用とシュアー用がある。またソニー/RAMSA用はオプションで交換パネルが用意されている。
ゼンハイザーはVR用のマイクなど
今年のInter BEEは360度撮影用のカメラやリグが各所で見られたが、音でも360度映像に見合った音を録るためのマイクが提案された。AMBEO VR MICは、1本のマイクに4つのマイクカプセルがあり、後方右上、後方左下、前方右下、前方左上それぞれの音を個別に録り、その場にいるかのような臨場感のある響きが得られる。
デジタル一眼カメラ向けの小型ステレオショットガンマイク。ペアマッチされた2つのショットマイクをV字型に配置。指向性を狭めている。マイクロフォン自体に振動吸収機構を備えておりカメラから伝わってくる不要なノイズを排除する。単4電池2本で約100時間駆動する。
プロテック(日本ビデオシステム)とエースビルの共同ブース
ここ数年日本ビデオシステム(PROTECH)のブースには台湾の三脚メーカー、エースビルも加わり、全体としては中規模クラスのスペースを確保している。Inter BEEに合わせて制作される製品カタログも年々分厚くなり、しかも好評で2日目には追加で入れたほどだという。
PROTECHの新製品としてはちょいジブクレーン(MR-J133)。F55にシネレンズなど装着した状態でもカバーできるほどの耐荷重はあるが、ジブとしては短めで、ちょっとした上下のカメラワークを行うためのものだ。
PROTECHのBNC接続インカムの最新モデルがFD-400A。親機が不要でカスケード接続して最大10台まで同時通信が可能。ヘッドセットとのセットもある。従来機のFD-300Aとの混在使用する場合は、FD-400AのモードスイッチをFD-300Aモードにすると可能になる。
エースビルはスライド幅100cmの電動スライダーを参考出品。三脚使用時の最大荷重は7kg。レールを斜めにして駆動させることもできる。よりコンパクトな70cmタイプもあり。
データビデオは手頃なHDスイッチャーと4Kマルチカメラプロセッサー
台湾メーカーのデータビデオは手頃なスイッチャーを開発しているが、今回のInter BEEでは参考出品を多数展示。すべて型番も決まっており発売が予定されているもの。
まずKMU-100は4Kカメラから入力された最大2系統の4K信号から最大8系統の3G-SDI信号を切り出しする4Kマルチカメラプロセッサー。4Kの入力はHDMI2.0もサポートしているので、手頃な価格のハンドヘルドの4Kカメラを使用することができる。対談などやセミナーなどで全体を押さえているカメラから人物の寄りのカットを抜き出すことができる。それぞれのフレームは切り出し画素数が表示されるので、画質が荒れないかどうかの参考になる。
コンパクトな4chのHDビデオスイッチャー、SE-700も参考出品。来年早々には発売とのことで、価格は36万円前後。HD-SDI2系統入力とHDMI2系統入力があり、ダウンストリームキー(DSK)、クロマキー機能を備えている。ウェブ放送や学校、教育機関向けだという。
SE-1200MUはHD-SDI4系統とHDMI2系統を備えたコンパクトな1Uラックマウント型のスイッチャー。SE-700の上位版にあたる。DSK、クロマキー、ルミナンスキーも備えている。ウィンドウズPCとLAN接続してアプリ上でリモートコントールし、スイッチングや設定の操作ができる。暫定版で価格は36万円前後の予定。さらにオプションで専用コントロールパネルRMC-260(12万円前後の予定)もあり、パネルとPC上の両方で制御ができる。
T-200はコンバーターのようなボックスだが、HD/SD対応タイトルクリエイター。PCに付属専用ソフトウェアCG-200を入れ、そこからのテロップ、タイトルをHDMIアウトから出力し、このボックスに入力。たとえばもう1系統はビデオカメラと接続することで、映像にテロップをオーバーレイさせて2系統出力することができる。ビデオのサポート形式は1080iまで。
DSKモードも備えているので、DSKを備えばビデオスイッチャーと組み合わせることで、キーソース、またはフィルソースとして設定することができる。
NEPはLEDライトの新製品
NEPはLEDやバッテリー関係など撮影周辺のアクセサリーを多数ラインナップしているメーカーだが、今年の新製品はフレキシブルLEDライト。曲げられるので、車内や柱などに仕込むことができる。色温度は3200から5600K可変。
もうひとつはコンパクトはLEDライトキット。色温度は5600K。3灯セットで22万円。ACアダプターが付属しているが、ソニーLバッテリー2個でも駆動することができる。