エミー賞を受賞した朋栄のブース


朋栄は毎年事前説明会を開催しているが、その概要はこちらをお読みいただくとして、今年のメインブースは4Kハイフレームレートカメラ、FT-ONEを使った実演。空手女子のアクションの動きを撮影してすぐにリプレイするというスポーツ番組を想定したデモを行なっていた。


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 InterBEEの直前に正式発表されたのが、朋栄のエミー賞(技術およびエンジニアリング部門)受賞のニュース。その受賞理由について、「Live Production Technology Beyond HD to Achive Non-Interpolated Video for Instant Plya(即時リプレイ用にビデオ補完せずに生み出す即時リプレイとHD超のライブ制作技術)」への貢献を挙げている。フル4K高速度カメラFT-ONEの開発によって、スポーツ中継をはじめ、さまざまな場面でスーパースロー映像が使われるようになり、そのことが高く評価された。



8K推しのアストロデザインブース


ソニーなどはほとんど8Kを打ち出していないが、対照的にアストロデザインは8Kカメラなどで先行し、ブース全体として8Kを推している。
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▲NHKの技研公開でも何度も展示されている有機ELを利用したスーパーハイビジョンを表示できるシート型ディスプレイ。自発光でバックライトが不要という有機ELの特性をいかして巻取りが可能なスクリーンタイプながらある程度明るい室内でも鑑賞できる。現在のところは巻き取ることができないのと、4分割されている。将来的には1枚のシートで8Kを表示できるシートを目指す。
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▲8Kカメラとしてはすでに発売されており、AH-4800はカメラヘッドとしては2kgと小型軽量ながら、2.5インチの3300万画素CMOSを採用したフルスペック8K撮影を実現。あらたにHDR対応のモデルもリリースされた。組み合わせるのは8K RAWレコーダーと8K光伝送装置。
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▲今回あらたに2Uスタンドアローン型の8K SSDレコーダーが登場した。編集システムとしては、グラスバレーのEDIUS 8Kのシステムを参考展示。HQXコーデック採用した編集ワークフローを提案していた。


富士フイルム(フジノン)


スーパー35mmセンサーのカメラでテレビ局がドラマを撮ることが増えたためにフジノンが開発したのが、ZKシリーズというシネズームだったが、さらにその下のクラス向けにXK(CABRIO)というレンズが登場した。PLマウントのみ。
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XK6-20はZK4.7×19が380万円なのに対して、220万円。イメージサークルはソニーのF55、FS5、パナソニックのVaricamと組み合わせると、DCI 4K規格までカバーする。
一方で、ソニーのZ450など、従来のB4マウントのレンズが使える2/3型用の4Kズームレンズも求められている。
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▲UA22×8BERDは、ズーム全域において4Kクオリティを実現。22倍ズームながら、質量は2.55kgに抑えている。8K時代においても4Kクオリティを実現しているレンズであれば、性能的にはカバーできるというが、今度は絞りによる回折現象がシビアになるという。つまり本来の8Kの解像度が得られる絞りの範囲が限定されてということだ。今後はバリアブルNDなど別の技術が必要になってくるかもしれないということだった。
ちなみに富士フイルムブースではあるが、放送機器展ということもあり、デジタル一眼のX-T2の展示はなかった。