ブラックマジックデザインが新製品Blackmagic eGPUを発表した。同製品は、DaVinci Resolve、3Dゲーム、VRなどのクリエイティブなプロ仕様のソフトウェア向けの高性能グラフィックプロセッサー。Appleとの協力のもとに設計された。
Radeon Pro 580を内蔵しており、2つのThunderbolt 3ポート、HDMI 2.0、85Wの充電電源、4つのUSB 3.1コネクターを搭載している。MacBook Proで、ハイエンドのデスクトップ並みのグラフィック処理が実現するため、プロのビデオワークフロー、3Dゲーム、没入型VRに対応できる。Blackmagic eGPUはThunderbolt 3ディスプレイをサポートする最初のデバイスでもある。
Blackmagic eGPUは、税別89,800円でアップルストアで販売される。
プロのビデオエディター、ハリウッドのカラリストやVFXアーティストのニーズに応えるように設計されたBlackmagic eGPUは、可搬性に優れ、かつデスクトップと同じレベルのGPUをMacBook Proに追加したいという要望を実現した製品。極めて柔軟性が高く、Thunderbolt 3を介して接続するだけで、グラフィックの性能を改善し、計算タスクを加速化できる。プロ仕様のクリエイティブなアプリケーションを使用したワークフローのスピードアップに最適で、DaVinci Resolveを用いた編集、カラーコレクション、VFX作業などに適している。Blackmagic eGPUを使用することで、最新の3DゲームやVRをこれまでにないほどリアルにするための性能を追加できる。
筐体は1ブロックのアルミニウムを押し出して形成されており、独自の吸排気用グリルで対流冷却を行い、効率的に放熱する。また、冷却システムは極めて静かで、稼働音は18デシベルまでの静音設計。これは、ビデオ制作やオーディオエンジニアリングの業界には欠かせない要素となる。
さっそく実機を間近で見る機会があったので撮影。上に巨大なファンが入っている。
ボディ下から。冷却フィンが見える。
Blackmagic eGPUは Radeon Pro 580グラフィックプロセッサーを搭載。8GBのGDDR5 RAM、256-bitメモリバンド幅、最大5.5テラフロップスの処理能力の計算ユニットが36個搭載されている。Radeon Pro 580のテクスチャー・ピクセルフィルレートは驚異の384億/1秒。さらに、Blackmagic eGPUはAppleのMetalグラフィックステクノロジーをサポートしているため、GPUにほぼ直接アクセスでき、ゲームやアプリケーションのグラフィックと計算性能を最大限にできる。
これにより、DaVinci Resolve 15での編集においてパフォーマンスが加速できるため、リアルタイムのエフェクト、一層多くのノードを使用したカラーコレクション、フィルムグレインや光線やブラーなどのResolveFXの使用が可能となる。また、DaVinci Resolve 15はマルチGPUおよびMetalを完全サポート。Blackmagic eGPUを最大限に活用できる。
グラフィックおよび計算アクセラレーションに加え、様々なデバイスを接続するドッキングハブとしても最適。キーボード、マウス、Thunderboltモニター、大画面HDMIテレビ、高速ストレージなどを接続して使用できる。2つのThunderbolt 3(40Gb/s)、4つの内蔵USBハブ、1つの4K出力対応HDMIを搭載。さらに、インターフェースは人間工学に基づいて配置されているため、周辺機器のすばやい接続、取り外しが可能。
電源に関しては、Blackmagic eGPUには電源が内蔵されているためGPUに給電しながら、Thunderbolt 3を介して、85Wのダウンストリーム電源をラップトップや周辺機器に供給して充電できる。電源は100Vから240Vに対応しており、一般的なIEC電源コネクターを搭載しているため、世界各地で使用可能。