ブラックマジックデザインから、従来の同軸SDIインターフェイスに加えて光ファイバーSDIを導入したいと考えている放送施設やポストプロダクション向けに、光ファイバーSDIを内蔵した小型で低価格のコンバーター、キャプチャーカードなど3製品が発売される。
光ファイバーは入手が容易であり、データの高速・長距離伝送が可能で、映像が高品質化・大容量化しても既存のケーブルがそのまま使えるなど多くのメリットがある。しかし、放送局での導入に際しては、これまで利用されてきた同軸SDIからの変換が大変で、高コストの原因となっていた。
ブラックマジックデザインはこれまでの常識を覆す低価格とコンパクトさを実現した光ファイバーSDIインターフェイスを持つキャプチャーカードやコンバーターなど3製品をNAB2009で発表。これらの製品により、一部のハイエンドな放送局に限られていた光ファイバー環境がぐっと身近になった。いずれもLCコネクタタイプのSMPTE準拠1310nm光ファイバーレーザードライバを使用、HDで最長25km、SDで45kmのケーブル長まで対応する。光ファイバーSDIと同軸ケーブルSDIは同一のビットストリームなので、SD/HD/2Kを自動的に切り替えることができ、ケーブルの延長や将来の高速な転送規格への対応といった面でもアドバンテージが得られる。
DeckLink Optical FiberとMini Converter Optical Fiberは日本での発売を開始、HDLink Optical Fiberは5月下旬頃の発売を予定している。
[DeckLink Optical Fiber]
10bit SD/HD-SDIと光ファイバーSDI両方による映像の取り込み・再生に対応したキャプチャカード。ブラックバーストおよび3値シンクリファレンス入力、RS-422デッキコントロールなど、ハイエンドユーザーが必要とする機能を搭載。SDIベースのあらゆるカメラ、モニターと完全な互換性を持つ。廉価なPCに搭載されている1レーンのPCI Expressインターフェースにも対応し、PCでのHDビデオ編集やリアルタイムエフェクトにも利用できる。
[Mini Converter Optical Fiber]
同軸SDIと光ファイバーSDI間の同時変換を行うコンパクトなコンバーター。あらゆるSD、HD、3Gb/s SDIのビデオフォーマットを瞬時に切り替えられる。Mini Converterシリーズは変換の機能や内容ごとに8種類が用意されており、多機能だが複雑で分かりにくい従来のコンバーターに比べ、はるかに小型で機能を把握しやすいデザインになっている。
[HDLink Optical Fiber]
3Gb/s SDIおよび3Gb/s光ファイバー両方のビデオインターフェースを搭載し、SD/HDおよび2Kフル解像度のモニタリングが可能な、業界初のDVI・HDMIディスプレイ対応モニタリングソリューション。従来のHD-SDIの2倍のデータ転送速度を誇る次世代3Gb/s SDI規格をサポート。3Dルックアップテーブルによるカラーマネージメントを搭載。また、6つの独立したアナログオーディオ出力を持ち、完全な5.1チャンネルの音声モニタリングも行なえる。
DeckLink Optical Fiber 52,980円(税込)
Mini Converter Optical Fiber 52,980円(税込)
HDLink Optical Fiber 84,980円(税込)
http://www.blackmagic-design.com/jp/