2019年5月27日発売の玄光社MOOK「ムービーのためのレンズ選びGUIDE BOOK」のテスト動画です。MOOKの詳しい内容とご購入についてはこちらをご覧ください。
50mm レンズ11本を4Kムービーで検証
Report:栁下隆之 Model:倉本夏希
ピックアップしたレンズについて
1本のテストレンズは価格帯は定価1万円台から40万円台までと幅広く、AF用MF用も混在、ミラーレス用もあれば一眼レフ用もあり、バラバラ。ただしボディーはソニーEマウントのフルサイズのα7SIIと共通にした。Eマウントがないレンズは、マウント変換アダプターを利用した。したがってボディとレンズによる補正機能は利用していないし、AFなどの機能を検証するものではない。35mmフルサイズの4Kムービーで比較した。
レンズの選択は、まずソニー、キノン、ニコン社の廉価な標準レンズを。写真用で定評のあるレンズメーカーのシグマ、タムロンを加え、MFで使うことを想定して、サムヤン、コシナ、カールツァイスLoxia、Milvusを加えた。さらに筆者所有のAi-S NIKKOR50mm/1.2、AF-S NIKKOR50mm/1.8 G、ZEISS Otus 1.4/55を入れた。例えばAi-Sは設計・製造とも古くオールドテイスト、AF-Sは現行品ならでは安定した画質、Otusはここ一番変化を付けたい時の隠し玉という使い分けを自分では想定しているのだが、そういった違いは現れるのだろうか。(栁下)
SONY FE 50mm F1.8
CanonEF50mm F1.8 STM
Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G●
Nikon AI NIKKOR 50mm f/1.2S●
SIGMA Art 50mm F1.4 DG HSM
TAMRON SP45mm F1.8 Di VC
SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC
COSINA NOKTON 50mm F1.2
ZEISS Loxia 2/50
ZEISS Milvus 1.4/50
ZEISS Otus 1.4/55●
●はテスターの個人所有のレンズ。それ以外はメーカー広報デモ機をお借りした。
テスト環境について
カメラはソニーα7SIIで、4K収録した動画で検証。カメラ側での強調の影響を極力なくすため、シャープネスは最低に落とした。 EFマウントからEへの変換は、シグマのMC-11(左)を、ニコンF/GマウントからEへの変換は、Commlite のNF-NEXを使用した。フォーカス、露出確認用のモニター兼バックアップ記録用として、ATOMOSのFHD60p、4K30p対応の5.2型10 bit 1000 nit高輝度パネル搭載したモニター、NINAJA Vを利用した。
テスト内容について
テスト1
テーブルの上に様々な質感がわかるものを置いた。手前には小さい花瓶、中央にはカラーペンとカメラボディ、奥にはカラーチャート、右端にはトランプ。トランプで周辺の解像度、歪み、ブリージングをチェックできる。左奥からライトで直接レンズに入ってくる状態。各レンズとも、そのレンズの開放で、手前の花瓶、中央のカメラボディ、奥のチャートとピントを送っていく。このときにブリージングの大小がわかるのでチェックしてほしい。テストムービーはその後、2段絞った状態、4段絞った状態、6段絞った状態と続く。6段絞りでは小絞りボケの心配もあるかもしれない。開放と絞った状態での描写の違いもチェックできる。最後にカメラを動かし、ライトが入ることでフレアがどう変わるかを見てみた。
テスト2
同じ場所で正面からライト。人物入り。各レンズとものF2に統一。ピントをもっとも手前にした状態からフォーカスイン。もっとも大きくぼかした状態を比較。フォーカスインする描写が気持ちいいかどうか。人肌や人物描写の比較はもちろん、フォーカスが合ったところでモデルさんがレンズを持ち上げて作業するのだが、その際に、レンズがライトを遮る。そこでフレアの状態がどう変化するかもチェックできる。そのフレアの入り方がグッとくるのかどうか、そこは個人の好みでもあるが動画ならではの気になりどころだ。
SONY FE 50mm F1.8
CanonEF50mm F1.8 STM
Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
Nikon AI NIKKOR 50mm f/1.2S
SIGMA Art 50mm F1.4 DG HSM
TAMRON SP45mm F1.8 Di VC
SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC
COSINA NOKTON 50mm F1.2
ZEISS Loxia 2/50
ZEISS Milvus 1.4/50
◉テストは全11レンズで行ないましたが、テスト2映像の撮影でZEISS Milvusのデータが録れていなかったため掲載していません。ご了承ください。
ZEISS Otus 1.4/55
2019年5月27日発売の玄光社MOOK「ムービーのためのレンズ選びGUIDE BOOK」のテスト動画です。MOOKの詳しい内容とご購入についてはこちらをご覧ください。