NHKをはじめ、さまざまな番組を制作する映像制作会社テレコムスタッフでディレクターを務める平古場毅さん。『世界絶景紀行』『世界バス紀行』などの紀行番組やスポーツドキュメンタリー番組などを数多く手掛けている平古場さんに、実際の撮影現場でSanDisk Professional製品を試用してもらった。
取材・構成・文●笠井里香
協力●ウエスタンデジタル
今回は、11月12日に放送されたNHK総合『生中継スペシャル! ニッポン「今」つないでみたら~秋うらら 2022~』の生中継内で流すVTRのロケ。京都、比叡山にてSanDisk Professional G-DRIVE ArmorLock SSDとSanDisk Extreme PRO SDHC/SDXC UHS-IIカードを試用。カメラはソニーPXW-Z150。
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8K RAWで撮れる速さは圧巻
これを使うと他に戻れない
テレコムスタッフは、TV番組の制作会社です。NHKをはじめ、さまざまなテレビ局の番組を制作しています。教養系の番組が多く、僕自身はドキュメンタリーや紀行ものを作ることが多いです。この数年は海外ロケに行くことができませんでしたが、以前であれば東京オリンピックを目指す海外アスリートの取材や、トレイルランをはじめとした世界各地の過酷でスケールの大きな各種レースの模様を伝える『GREAT RACE』の取材など、スポーツドキュメンタリー的なものも多く手掛けてきました。現在は、国内の祭りや伝統の取材などを行いながら、さまざまな生中継の番組も制作しています。
今回、SanDisk ProfessionalのG-DRIVE ArmorLock SSDを、『生中継スペシャル! ニッポン「今」つないでみたら〜秋うらら 2022〜』という番組内で使用するVTR撮影のために運用しました。30分程の中継で使うVTRのため僕とカメラマンのみのロケで、小さめの移動しやすいものとしてソニーPXW-Z150を使っています。このカメラはSDカードを使用でき、SanDisk Extreme PRO SDHC/SDXC UHS-IIカードを挿して撮影しました。
SanDiskの製品はSDカードやポータブルSSDなど、普段から使っていることもあり、信頼感があります。撮影データは何よりも大切なものですから、どんなに質実剛健なHDDやSSDであっても、ケースに入れるなど、丁寧に扱っています。SanDisk ProfessionalのG-DRIVE ArmorLock SSDに関しては初めて使いましたが、ホコリや水など過酷な環境下にも強いというのは安心感がありますね。
HDDよりもコンパクトで堅牢性が高いのは嬉しい
放送前の番組が情報漏えいしてしまうリスクも考えて、ロケ先や移動中に編集することはなく、オフィスやポスプロ(編集室)で編集することがほとんどだという。今回、ロケ先にもノートパソコンを携行して、撮影したSanDisk Extreme PRO SDHC/SDXC UHS-IIカードをSanDisk Professional PRO-READER Multi Cardカードリーダーに挿して、SanDisk Professional G-DRIVE ArmorLock SSDにバックアップ。HD撮影の番組だったため、データ量自体はそれほど大きくなかったが、日頃とは違う転送速度の速さを感じることができたという。
平古場さんが使用する自身のノートは約4年ほど前に購入したマウスコンピューターのDAIV。主なスペックはWindows10、Intel Core i7-7799HQ CPU(2.80GHz)。メモリーは16GB。
スマートフォンとの連携で簡単にロックでき、高いセキュリティ性を得られる安心感
G-DRIVE ArmorLock SSD
42,680円(1TB)
*2・4TBラインナップあり
スマートフォンに入れたアプリでロック解除ができるArmorLockテクノロジーを採用したSSD。落下保護は最大3mで、1000ポンドの耐衝撃性、IP67の防塵防水性能を備える。大事なデータを物理的にもセキュリティ的にも保護してくれる。
現場でのバックアップの模様。会社で所有しているSSDにはファイルごとにパスワードをかけているものの、正直なところ煩わしい。G-DRIVE ArmorLock SSDは自動でロックがかかり、スマートフォンのアプリで権限を設定した関係者だけがロックを解除できるので重宝しそうだ。
読み出し、書き込みも安定して速く、信頼感のあるSDカード
SanDisk Extreme PRO SDHC/SDXC UHS-IIカード
65,780円(256GB)
*32・64・128GBラインナップあり
読み出し速度最大300MB/秒、書き込み速度最大260MB/秒の超高速転送を実現し、高精細シネマ品質の8K、4K、フルHDビデオでのRAW + JPEG撮影を簡単に処理できる。
SanDisk ProfessionalPRO-READER Multi Card
オープン価格(1万4千円前後)
CF、SD、microSDカードに対応するSanDisk Professi- onal PRO-READER Multi Card。SuperSpeed USB 10Gbps(USB 3.2 Gen 2)インターフェイスを備えたリバーシブルUSB-Cポート。
日常的にSDカードはSanDiskの製品を使用することが多く、信頼感も高い。Extreme PRO SDHC/SDXC UHS-IIカードにPRO-READER Multi Cardの組み合わせは、バックアップ時の転送速度も速く、ロケから戻るギリギリまでバックアップをするということもない。SDカード自体をバックアップとして保存することもあるため、耐衝撃性、耐温度、防水性能に耐X線にも優れるExtreme PRO SDHC/SDXC UHS-IIカードはその耐久性などを意識することなく使うことができる。
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8K映像のこれからの進化に必要なSanDisk Professional製品
現場では8K収録するということはまだ一部ですが、4Kでも長時間の撮影になると、それなりに容量が嵩んでくるので、大容量で転送速度が速く、セキュリティ面にも配慮したSanDisk Professionalの製品は、ますますなくてはならないものになってくると思います。
現在は、4K収録であってもポスプロに入る際は、元のデータを預けて画質を落とした状態で自分のノートPCで編集することもあります。短い尺の映像であれば問題ないのですが、120分など長くなってくると、4K画質のままではスムーズに編集作業ができなくなってくるため、HD画質に下げ、プロキシでオフライン編集しています。テロップなどもオフラインで載せた状態にし、試写などに対応。最後にオンライン編集で4Kに差し替える形です。バラエティ番組のようにCGを多用する映像を作ることは少ないため、容量が大きくなった場合には編集での動作のスムーズさを優先しています。
G-DRIVE ArmorLock SSDは、今回僕だけが使いましたが、今後チームでデータを共有する際にもスマートフォンひとつで安全性を確保できるので、積極的に使っていきたいと感じました。防塵防滴、耐久性の高さがあっても、データに関しては細心の注意を払いますが、SanDisk Professionalの製品であれば、万が一のことがあってもデータを守れるという安心感は、他には変えたがたいものだと思いますね。
編集ソフトはAdobe Premiere Pro。ポスプロの編集室と同様ソフトで揃えている。
G-DRIVE ArmorLock SSDを自身のノートPCに接続した際のスピードテストでは、読み出し835.97MB/秒、書き込み845.41MB/秒という結果。これだけのスピードがあれば、バックアップの際にかかる時間も短縮できる。
テレコムスタッフのエントランスにある鮮やかなグリーンのウォールの前で、平古場さんとG-DRIVE ArmorLock SSD。
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