映像制作人口を増やしたい


昨年のことになってしまうが、12月19日(土)は、昨年から後援協力している「全国わがまちCMコンテスト」の上映会・表彰式だった。このコンテストは30秒で「わがまち」を映像でPRする作品を競い合うというもので、わたしは審査員の一人として参加している。


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このコンテストの面白い(というか、他の映像作品コンテストと違う)のは、映像制作が趣味だったり、仕事だったり、高校の放送部だったり、つまり、ちょっとは心得があったりするという人だけではなく、自治体の関係者(市役所や区役所の職員)が有志で集まり、作品を作って応募してくることにある。ビデオサロンなんて存在すら知らない、それこそ普通の人たちがデジカメやビデオカメラを片手に撮影して、何かしらの編集ソフトで仕上げてくる。今やビデオ撮影・編集は特別な技能ではなくて、誰でもできるのだから、それは驚くことではないのだが、普通の人がどんなセンスなのかがわかって、興味深かったりする。
(そのあたりは別の機会にまとめたい)
 個人的に興味をもったのが、市の職員から派生した映像制作グループだったり、区役所の有志が集まって作った作品。表彰式が終わって、少し話を聞いたのだが、どんな感じで作っているのか、取材してみたくなった。こういった普通の人たちがもっと映像を作って、発表するということが各地で始まると、映像業界も間口が広がり、底上げされると思うのだが。
 
 ニュース欄でもご紹介したが、実は陰で少しだけお手伝いしてきたキヤノンマーケティングジャパンのキャンペーン「村上悠太の動画はじめました」
夏前から村上さんが撮り始めてきた動画がある程度まとまり、何本かのムービー作品になったこともあり、EIZOのギャラリーでモニター上で公開されることになった。熱心な人が多い鉄道写真ファンのほんの一部でも、動画を記録ではなく作品として表現し始めないかなあと期待している。
 実はビデオカメラの売れ行きというのは、この2、3年で落ち込んでしまっている。もちろんそれが動画が盛り上がっていないということではなく、みんなデジカメ、デジタル一眼、スマホで動画を撮っているわけで、撮られたりYouTubeにアップされる動画の総時間はおそらくどんどん増えているのだろう。ただ、ビデオカメラ自体の販売台数は調子がよろしくない。また、デジタル一眼と比べると、ビデオカメラを買う人は、大半が運動会含めた子供の成長記録用であって、趣味でビデオカメラを買うという人の層が、マーケットとしては見えなくなってしまっている。ここ数年の間で登場した趣味層向けの本格的なビデオカメラといえば、ソニーのAX100くらい。あとはいわゆる業務用モデルであり、キヤノンも業務用のXAシリーズは強化しているが、家庭用ビデオカメラは新製品を投入しなくなった。
 冷静にマーケットを分析すれば、趣味のビデオ制作というのは下火、そのかわりプロというほどではなく、何かしら目的があってビデオ撮影・編集する用途というのは堅実、もしくは需要が拡大しているということだろうか。
 でも、ビデオサロンとしては趣味性も大切にしたい。
やるからには、機材にも映像表現にもこだわりたいじゃないですか?
 一朝一夕にはいかないが、映像制作の間口を広げて、面白さを感じてもらい、さらに深みにはまっていく人が少しでも増えるといい。今年はそういった活動を、冊子やムックやイベントなどで地道に展開していきたいと思っています。