ソニーからFS5が発表された(内容についはこちらをどうぞ)。
とにかくこのFS5は好印象で、大判センサーでレンズ交換式のビデオカメラのスタイルはどうあるべきか、ソニーの中でようやくかたまってきたような気がする。
FS7も新しいスタイルへの提案があってインパクトがあったのだが、個人的にはやや「荷が重い」感じがしていた。たしかに肩には乗るのだが、完全にホールドするには、グリップの角度をかえたり、長さを変えたりして、いろいろ調整する一手間がかかった。あと、細かいことなのだが、この本体を机や床の上に置くのに、いちいちアームをたたまないと不安定になってしまうのも、ちょっと困ったところだった。
ところがこのFS5は置きやすいし、置いてとっても安定している。
もちろん、キットレンズをつけた組み合わせではとてもバランスがよく、ハンドヘルドカメラとほぼ同じ感覚になる。それどころか、昨今のハンドヘルドカメラよりも軽いというのがありがたい。
グリップはひじょうによく練られていて、グリップを握った右手でかなりの操作ができる。
ファインダーをのぞきながら、右手の人差し指と親指、左手でレンズと本体のボタン操作する。こういったスタイルは、EOS C100シリーズに近く、もっとさかのぼれば「一眼」が元祖。キヤノンは一眼の操作性をうまくビデオカメラに取り入れて、CINEMA EOSシリーズを作ったが、それをついにソニーが取り入れたといってもいいかもしれない。
いいものはどんどん取り入れて、ユーザーが本当に使いやすい、大判センサー&レンズ交換式ビデオカメラのスタイルができあがっていけばいいと思う。
映像制作の仕事があるんなら、欲しくなってしまうカメラだ。
このグリップを流用して、XAVC S版のアマチュア向けモデルもぜひ作ってほしい。