先週の金曜日はリーベックの新しいジブアームとリモートヘッドの展示会がありました。
わたしも終了間際に駆け込みましたけど、大盛況だったようです。
なぜ、今ジブアーム、リモートヘッドなのか。
奇しくも先日のNABをはじめ、最近、特機関係のニュースが多くなっています。
数年前にデジタル一眼ムービー(DSLR)のムーブメントが始まった時に
「これからはカメラを動かす=視点を動かすということが重要になる」
という話を平和精機の山口さんとした記憶がありますが、
それがついにここにきてカタチになったわけです。
そもそもデジタル一眼は速いパンやチルトというよりも、
ステディカムやクレーン、スライダーなどで視点がゆっくり動いていくような映像に向いていますし、
また、大画面テレビになると見る側もそういった映像を求めています。
そんなこともあって、各社から様々な特機が出てきているのでしょう。
かつて特機というと高嶺の花で、個人で買うようなものではなかったのですが、
カメラが小型軽量になることで、特機も驚くほどコンパクトになり、
それこそ自分で買えてしまうわけです。
DSLRとともに、マイ特機の時代が来ているような気がします。
いやいや、そうなると、「特機」じゃないのかもしれませんね。
たまたま会場にいらっしゃったふるいちさんも、リモートヘッドとジブアームの価格をきいてびっくり。
三脚を良くすれば映像の品位が上がる、とは昔からよく言うことですが、
このリモートヘッドとジブアーム、下手にカメラに投資するよりも
こちらのほうにお金をかけたほうが、映像の品位があがるような気がします。
リーベックいわく、このリモートヘッドは三脚のヘッドと同じ感覚で動くように調整に苦労したとのこと。
三脚のヘッドの場合、動きだしと止めの滑らかさ、パンとチルトを組み合わせた斜めの動きが重要になってきて、そこが思い通りにいくのかどうか、というのが評価のポイントになってくるわけですが、
そこをリーベックのビデオヘッドと同じ感覚でできるようにした、というのです。
たしかにこのリモートヘッドは品位の高い動きをします。
電気とメカの摺り合わせは日本メーカーが得意とするところですが、
これからのリモートヘッドは単に動けばいいというのではなく、
映像表現ができる製品を
日本メーカーが生み出せれば素晴らしいことだと思います。
カメラがパーツの組み合わせで、まったく経験のない海外メーカーでもできてしまうのであれば、
(そう、あのメーカーのカメラのことですが)
日本はズームレンズの緻密な制御や品位の高いリモートヘッドなどに
活路を見出せばいいのではないでしょうか。
そちらのほうが映像の品位に効いてくるんですから。
今回の付録で気になったのが
このリーベック、
そしてマンフロットのSYMPLA、などなど。
あとは取材したユーザーさんが海外から直接購入した製品で気になるものが
たくさんありました。そのあたりはぜひ別冊付録の細かい部分(写真のキャプション)を
お読みください。
これまでビデオSALON誌上では、
日本に正規代理店があり、日本円で買えるものを
紹介してきたわけですが、
いまや気軽にネットで海外のサイトから買えてしまいます。
今回はユーザーさんの情報ということで、いくつか紹介しましたが、
そろそろ考え直さなければならない時期にきているかもしれません。