文●編集部 山崎
日々盛り上がりを見せているデジタルアート。2021年は“NFTアート元年”とも呼ばれましたが、NFT化されるのはイラスト・絵画・写真だけでなく映像もその対象で、マーケットプレイスでの取引が徐々に増えています。映像クリエイターや映像制作会社がこのNFTとどう向き合うべきか…。
今回は映像のNFT展開に詳しい識者の言葉や、実際にNFTを取り入れた映像クリエイター、アニメや実写の制作会社のプロジェクトなどを紹介。基礎的な仕組みや導入する際の注意点、今後の可能性などを優しく、クリエイター目線でイチから解説します。
●特集の内容
なぜいま始めるべきなのか?
映像クリエイターが活躍できるNFTの新しい世界
ファッション・化粧品の広告クリエイティブで活躍している木之村美穂さんは、2021年春からNFTの勉強を始め、積極的にこの分野に飛び込んだクリエイターのひとり。なぜ新しいNFTの世界に興味を持ち、ゼロからチャレンジしようと思ったのか? 自身のコミュニティで海外と日本の最新NFT・メタバース情報を発信している木之村さんに基礎的な情報と活用の実例を紹介してもらいました。
WEB3事業として立ち上げたNFTプロジェクト「Otaku Culture Studio」
成功プロジェクトを通して考えるアニメ×NFTの可能性
日本のアニメ業界を盛り上げるNFTプロジェクト「Otaku Culture Studio」を展開する株式会社A3。今回の記事では、A3の代表取締役CEOである小澤隆史さんを招き、NFTとは一体何なのか、どんなプロジェクトが成功する傾向にあるのか、今後のNFTの展開についてなど、NFTの持つさまざまな可能性に迫っていきます。
コミュニティと共に創り、育てる――それが、WEB3時代のアニメスタジオ
ANIM.JPがファンと共に模索する新時代のアニメーション制作
NFTプロジェクトの特性を活かした日本発のさまざまなIPを立ち上げ、世界中に届けることを目指した新しい形式のアニメスタジオ・ANIM.JP。FounderのLEGさんとCOOのharryさんに、アニメ業界の新たな選択肢となるWEB3アニメスタジオの実態や、アニメ制作会社・アニメーターに収益が還元されにくい既存の課題をどのように解決しているのか、その新たなビジネスモデルの取り組み、今後のNFTプロジェクトの展望などを詳しく解説してもらいました。
リアル×NFTで国内最大規模まで成長!
映像制作会社が仕掛けるNFTコミュニティの制作と運営
国内最大規模の「ビール×NFT」のプロジェクト「Crypto Beer Punks」は映像制作会社を運営するNakanさんが仕掛けたプロジェクトチーム。映像制作会社が、なぜこのNFTコミュニティの運営を始めたのか、そしてどこに勝機を見いだせたのか。NakanさんにNFTとリアルを掛け合わせる新たなプロジェクトについて語ってもらいました。
NFTデジタルトレーディングカードを活用した事例
「JUDOコレカ」と「ボリュメトリックビデオ」で新規ファンの獲得を目指す
スポーツ庁「スポーツ×テクノロジー活用推進事業」の一環として柔道の魅力を新しい技術で訴求するために活用されたのが現実世界の被写体を3Dデータ化するボリュメトリックビデオ技術とNFTデジタルトレーディングカード「JUDOコレカ」。その注目ポイントを伝えます。
滝田英哉/河上昌浩/諏訪翔一
NFTを利用したプロモーションを構築
広告制作会社のNFTを活用したプロモーション戦略
博報堂プロダクツでは、これまで広告クリエイティブの領域で活躍してきたプロダクト・キャラクターデザイナー、3DCG・VFXアーティストそして プロモーション領域で企業案件を手がけてきたプロデューサーの3者が結集し、NFT Promotion Labを発足。その新たな取り組みについてお話いただきました。
小比賀 央/橋本千里/佐藤保寛
●スペシャルレポート
富士フィルムX-H2、X-H2Sで作品を撮り下ろし!
人気クリエイターはどうカメラを使いこなすのか?
映像制作チーム「UNDEFINED」がASUS ProArtモニターを選んだ理由
EOS R5 CでもCFexpressカードの代わりに汎用SSDが使用可能!
長時間連続の8K RAW記録が現実的になる
●インタビュー
名匠ロジャー・ディーキンスがとらえた圧巻の映像美と人生を照らす光
『エンパイア・オブ・ライト』撮影の舞台裏