文●編集部・萩原
今月のテーマはPhotoshopとAfter Effects。同じアドビのソフトでありながら、これまではソフトを触るユーザー層が分断されている感がありました。しかし、近年フォトグラファーが動画にチャレンジしたり、グラフィックデザイナーやイラストレーターが自身の作品をAfter Effectsで動かすという事例も増えてきています。
今回はふたつのソフトを駆使して映像作品を作るクリエイターのみなさんに実際の作品をもとにそのワークフローやTIPS、創作への思いなどお話いただきました。コラージュムービーやピクセルアートなどの表現の他、ゲームUIでのPhotoshop・After Effectsの使用事情、立体コラージュ・アニメ風背景を作るといった手順解説の記事も。
協力いただいたクリエイターのみなさん、ありがとうございました! おかげさまでバリエーション豊かな特集になりました。
それから特集とは別に取材させていただいたVTuberのXR LIVEも非常に興味深かったです。バーチャル空間の中の話でも撮影や照明、アーティストのルックにもこだわり、現実世界の映像制作と同じようにクリエイターの技術を注ぎ込むことができるこの世界にも可能性を感じます。取材させていただいた、ななしいんくのライブも無料公開中なのでぜひご覧ください!
●特集の内容
対談 パパPhotoshopダンボール✕山下大輔
アプリケーションの垣根を超えた先にある今の映像制作の現場で求められるクリエイターの視点
Creepy Nuts『堕天』MVから学ぶ
コラージュムービー作品の技法
CMや雑誌などで活躍する映像作家/コラージュ作家の五反田和樹さんにPhotoshopを使ったコラージュムービーの技法を学ぶ。
コラージュと実写を融合させながらどこか奇妙でポップな世界観が展開するCreepy Nuts『 堕天』MVのコンセプトや制作フローはもちろん、写真が組み合わさることで生まれる連想、そこから立ち上がってくる物事の多面性…など、コラージュ作品ならではの考え方も解説してもらった。
●VIDEO SALON2023年9月号は8月19日発売
美麗なドット絵アニメを徹底解剖
世界観のあるピクセルアート
描き方&思考法
近年ではゲーム業界に留まらず、様々な分野でドット絵アニメーションを見かける機会が増えている。本記事では、ピクセルアーティストとして広告やMVなどを中心に作品を制作するAPO+さんを講師に迎え、独自の世界観の作り方から、Blender、Photoshop、Aseprite、After Effectsといった複数のソフトを跨いでの制作まで、作例を用いて全ての工程を解説してもらった。
ゲームUIデザイナーから学ぶ
Photoshop&After Effects視線誘導表現術
ゲームUIの画面をデザインし、そこに動きをつけるアニメーションデザイナー。ゲームの世界観を楽しませつつ、操作にも迷わせないというデザインの軸からは動画制作にも役立つノウハウが隠れています。Twitterの企画として制作されたふたつのお題から注目ポイントをピックアップ。
●VIDEO SALON2023年9月号は8月19日発売
写真をリッチに!
立体コラージュで映像表現の幅を広げよう
ダイナミックでリッチな映像表現が可能となる写真の立体コラージュ。書籍『動画でわかるAfter Effects 教室』を執筆した映像クリエイターのサンゼさんが、Photoshopを使った写真素材の切り分けから、After Effectsでの3Dレイヤーの表現といった一連のワークフローを、作例を交えて解説。比較的簡単な工程で作成できるため、特にAfter Effects 初学者には必見の内容だ。
写真から描かずに動く
アニメ風背景をつくる
Photoshopで1枚の写真をアニメ風に加工する手法をパパPhotoshopダンボールさんが解説。さらにAfter Effectsでちょっとした動きをつけるだけでグッとリッチな映像に。
●VIDEO SALON2023年9月号は8月19日発売
●スペシャルレポート
ななしいくんミュージック
Unreal Engineで構築したバーチャルライブの舞台裏
2023年3月に所属タレント・グループを統合し、新たなスタートを切ったVTuberプロダクション「ななしいんく」。同社によるプロジェクト「ななしいんくミュージック」の第一弾オンライン3Dライブ『NANASHI Sing up vol.1-Sparkle-』。UE5でのライブ演出・制作を務めたクリエイティブチームMMT・REZ&のみなさんにお話を伺った。
いとうたかとし Nobuaki Kazoe Joe Ohara
ブラックマジックデザインの製品で
ローカルIP接続によるシステム構築を試してみる
低価格でロケ中継用の無線伝送システムができないだろうか?実際にメーカーからデモ機を借りて実験した結果をレポート。
府川由教(ライズカンパニー)
●VIDEO SALON2023年9月号は8月19日発売