連載●トリタイ映像研究所No.25 クマに人の目と口を合成したら 若干ホラーになった


No.25「クマに人の目と口を合成したらホラーになった」
作例・文●タイム涼介

週刊ヤングマガジン(講談社)で漫画家デビュー。近年はコミックビーム(エンターブレイン)にてI.C.U.を連載。主な著作に「アベックパンチ」、「日直番長」、「あしたの弱音」などがある。2011 年に「アベックパンチ」が映画化され
映画原作者となったのをきっかけに、映像制作を開始。過去の劇場公開作品には「男女大戦」、「実験失敗家族」、「イルカ少女ダ、私ハ」があり、いずれも脚本、監督、編集、VFXのすべてを手がけている。

映画も撮る漫画家・タイム涼介さんの連載「トリタイ映像研究所」。前回に引き続き、AfterEffects(CS6)で動くぬいぐるみと人物の合成映像を作ってみました。後半では熊の目と口に人間の目と口を合成し、ちょっとしたホラーに。実際の合成方法を見てみましょう

今月の動画『Kiss the bear』


撮影・編集:タイム涼介/助手ガール:松井琴乃

クマに目と口を合成する方法

【STEP1】クマにキスするカットと合成用の目と口のカットを撮影
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左のような合成用素材を撮影してAfter Effectsで合成する。撮影時の注意点は、クマをなるべく動かさないこと。今回、キスした反動でヌイグルミが少し動いてしまったため、目と口がずれてしまったため、後からモーショントラッキングで合成素材を合わせ込む作業が必要になった。撮影時に動かないようにすれば、こうした作業も不要になる。
【STEP2】人物の動きをワープスタビライズで固定する
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AfterEffectsに合成用の目と口の素材を取り込み、「トラッカー」>「ワープスタビライズ」を適用して、撮影中動いてしまった人物を固定する。
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エフェクトコントロールで補間方法「サブスペースワープ」。
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「ファイル」>「書き出し」>「レンダリングキューに追加」で一旦、動画ファイルとして書き出す。
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新規コンポジションにSTEP1で書き出した動画を読み込み、右クリックで「レイヤーを複製」を選択。名前を「顔素材目」と「顔素材口」に変更した。
【STEP3】目と口それぞれのレイヤーのマスクを切る
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ペンツールで目と口それぞれのレイヤーのマスクを切る。マスクの切り出し方法は「加算」にする。目と口をそれぞれマスクを切ると上のような状態になる。
【STEP4】キスの素材と目と口を合成する
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ヌイグルミにキスする素材を読み込み、トリミングしてキスとまばたきするタイミングを合わせる。
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選択ツールでそれぞれのマスクを目や口の位置にドラッグ&ドロップで移動。、四隅に表示される四角(緑枠)を、Shiftキーを押しながらドラッグ&ドロップして大きさを調整する。
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目と口それぞれのマスクの「マスクの境界ぼかし」の数値にポインターを合わせると指差しマークに変わるので、ドラッグ&ドロップでボケ具合を調整して、クマのヌイグルミ素材となじませる。
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「エフェクト」メニューから「色相/彩度」を適用して、エフェクトコントロールで「マスターの色相」、「マスターの彩度」、「マスターの明度」ヌイグルミと目と口の素材の色合いを合わせてなじませたら、完成。
●ビデオSALON2016年4月号より転載
http://www.genkosha.co.jp/vs/backnumber/1557.html