キヤノンから4K関連製品が続々と登場する


昨年の秋にシネマEOSシステムが大々的に発表されたときに、4K対応のカメラを2012年中に発売するというアナウンスがされており、一部、開発陣が仕様についてこたえていたが、4月に開催されるNABに合わせて、正式に製品として発表された。
カメラとしては2製品あり、それぞれ位置づけがかなり異なる。


ドットバイドットで切りだした4K動画を本体内のCFカードに記録できる


注目はやはりEOS-1D C。型番から類推できるように、ベースとなっているのはスチルカメラのでのフラッグシップであるEOS-1D Xである。ただこちらは、シネマEOSシステムラのラインナップということで、ボディに「C」のロゴがある。
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EOS-1D Cボディー(EFマウント)
オープン価格(推定120万円前後)
2012年月発売予定

価格はEOS-1D Xの倍相当。
CMOSは1DXと同じもので、スチル機能はまったく同等、そこにムービー機能、とくに4Kムービーがアドオンされているかたちだ。
注目はやはり4K動画で、コーデックはMotion JPEGの8ビット。24pという仕様。
Motion JPEGであることは、昨年の秋の段階で発表されていたが、「今のところは」という但し書きつきの説明だった。今後は変わっていく可能性は大いにある。
4K記録は、4Kの画素(4096×2160)を画素変換をいっさいせずに、そのままネイティブで読み出して記録しているのが最大のポイント。
つまりEOSのスチル画(JPEG)の連続であるということだ。
これこそ本来のEOSムービーなのかもしれない。
4K画素は、このセンサーでの面積としては、APS-Hサイズ相当になる。
ちなみにこれはスーパー35㎜サイズよりも大きい。
記録はカメラ内部のCFカードに可能。ファイルサイズは現段階では未定。
カラーサンプリングは4KはYCbCr4:2:2。
EOS-1D_C_CINE_topw.jpg
それだけではなく、シネマEOSシステムとして、
Canon Logガンマも採用。
さらにフルHDでも60p記録を実現しているのは、1D Xや5D Mark IIIを上回っている部分。
またスーパー35mmクロップモードは1920×1080/30p、24pで可能。
この場合、レンズの焦点距離は約1.3倍換算になる。
EOS-1D_C_CINE_sidew.jpg
HDMI出力は情報表示なしの映像を出力可能。
モードとしては、自動、24p/60i/50iから選択。
これも1D Xと5D Mark IIIでは実現していなかった部分である。
シネマEOSシステムとしては、動画撮影の現場で使いやすいように
Canon LogとHDMIからのちゃんとした信号の出力は欠かせないということだろうか。
その点はまちがっていないと思うが、
ぜひ60p、Canon Log、HDMI出力の3点(できればスーパー35㎜クロップも)は、
5D Mark IIIと1D Xでもファームアップでお願いしたい部分である。
シネマEOSの1D Cとは、4K機能のあるなしで充分差別化ははかれるはずだ。

映画制作市場に向けた本格的な4Kカメラを開発中


さらに上位モデルとして、本格的な映画制作用の4Kデジタルシネマカメラも開発中というアナウンスがなされた。4K(4,096×2,160 画素)の映像を撮影し、 その画質を劣化させることなく RAW データで出力可能というもの
EOS C500 / EOS C500 PL
2012年内の発売予定

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EOS C500はシネマEOSシステムのフラッグシップモデルで、C300をベースにしながらスーパー35㎜相当のセンサーは有効885万画素の新規開発。4K撮影を実現した。ただしこのカメラで記録するのではなく、4KのRAWデータ(60p)を3G-SDI端子2本から出力して他社製の外部レコーダーで記録するというもの。4Kはシネマ用のDCI規格(4096×2160)にもテレビ用のQFHD規格にも対応。出力するフォーマットは2K-DCI規格はRGB444の60pで出力、フルHDでは120pのハイスピード撮影も可能になるなど多彩。いずれもCanon Logに対応。
 4K RAWの現像アプリケーションはキヤノンが提供する。マック版とウィンドウズ版それぞれをウェブ経由で配布する。これによりPCモニター上でRAWのプレビュー再生が可能になる。出力カードはAJAのKONA3Gのみをサポートし3G-SDIケーブル4本でモニターと接続する。
C500_rear_cine85w.jpg
EOS C300のボディがベースになっている。出力端子類は増え、着脱グリップは装着できなくなっている。手持ち撮影する場合は、何らかのリグが必要になる。

従来の半額になった比較的コンパクトなシネEOSのズームレンズ2本


運用性、機動性を重視した比較的小型軽量なズームレンズ。CN-E 15.5-47mmがワイドズームでCN-E 30-105mmがテレズーム。価格は25000ドル以下で、先に発売するズームレンズの半分以下。スーパー35㎜判用でフルサイズ、APS-Hには対応していない。
▼CN-E 15.5-47mm
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▼CN-E30-105mm
CN-E30-105mm_slantw.jpg

30型の4K液晶モニターの試作機もNABで展示


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4Kでのデジタルシネマ制作市場向けの業務用30型4K液晶モニターも参考展示する。
映画などの映像編集作業に適しており、独自の高画質技術と信頼性で、 映像制作プロダクションのニーズに対応するとしている。なお、詳細な仕様や価格は未定で、2012 年年内 の製品化を目指している。