株式会社朋栄は、来る2016年11月16日(水)から18日(金)に幕張メッセにて開催される国内最大の放送機器展「Inter BEE 2016」に出展する(ホール6 ブースNo. 6515)にあたり、10月27日に事前説明会を開催した。
本年は、「FOR-A World of Possibilities (無限の可能性に向けて)」をメインテーマとして継続し、12G-SDI、HDR(ハイダイナミックレンジ)、WCG(広色域)、HFR(ハイフレームレート)、Video over IPといった最新技術への取り組みを中心に展示する。
冒頭挨拶する代表取締役社長 清原克明氏。
先端技術展示エリアのほか、スタジオソリューションエリア、スタジアムソリューションエリア、制作ソリューションエリア、伝送ソリューションエリア、アーカイブソリューションエリアの全6エリアに区分けし、多数の新製品、ソリューションを展示する。
先端技術展示エリアでは、2020年の東京オリンピックのための4K、8Kへ向けた設備更新、また地上デジタルに頃に入れた設備の更新により、今後局内設備が大きくかわりつつある。特に大容量の映像を送るために検討されているのが、IPと12G-SDIであり、まだどういうシステムで構築するのかという結論は、各局決めかねている状況にある。当初はIP一本化という流れががあったが現実的にはIPとSDIの併用になりそうだという。
SDIは8Kを送るには12G-SDIが必要になる。現在の開発状況としては、12G-SDI対応部品の特性面の評価をしているところであり、100m程度の伝送距離が確保できることは確認している。
Inter BEEで展示される12G-SDI対応製品としては、
ルーティングスイッチャー、マルチビューワー、ビデオサーバー、信号発生器、IP/SDIコンバーター、光速度カメラ(FT-ONE-LS)などが予定されている。
12G/3GコンバーターMFC-2GBは1Uハーフラックサイズ。2017年2月発売予定。
とはいえ、SDIをメインにスタジオを構築するのは非現実的で、今現在もCG制作などはLANを利用したIP伝送システムを利用している。IP回線にベースバンドの映像、音声信号を通すための仕組みVideo over IPを実現していく必要がある。そのためには、各種IP方式の変換やIPとSDIのゲートウェイのモジュールを作っていかなければならない。
朋栄では、IPゲートウェイ、IP/SDIコンバーター、キャラクタージェネレーター、バーチャルシステムなど多数のVideo over IP対応製品を参考展示する。
IPゲートウェイ、IP/SDIコンバーターの裏面端子部。
なお、Video over IPについては、ソニー、メディアグローバルリンク、JVCケンウッド、日本IBMと共同展示も行う。