8月8日、ソニーPCLは、アップコンバート技術「Real Scaling for HD」を開発したと発表した。同社ではこれまで、カラーバンディング低減技術“SBMV”、“SBMV Extend”の開発、運用など、より高画質なマスター制作に向けた取り組みを行なってきた。今回のReal Scaling for HDは、ソニー(株)で原理開発された複数の高画質技術を組み合わせて開発されたものだという。
 同社によると、ブルーレイソフトの普及拡大に伴い、SD解像度で制作されたアニメーション作品をHD解像度にアップコンバートするニーズが増加。さらに、テレビの大型化が進んでいることから、大画面で高画質映像を楽しむために、アップコンバート時の画質改善が要求されている。
 しかしSDサイズで制作された映像コンテンツをHDサイズにアップコンバートする際には、 ジャギーやオーバーシュートといった現象が発生してしまい、特にアニメーション作品では鮮鋭感に大きな影響を与えてしまうという課題があった。

新技術「Real Scaling for HD」の効果比較


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 新技術「Real Scaling for HD」を使用したアップコン映像と従来までの技術を使用したアップコン映像の比較。ソニー製BDレコーダーに搭載されている「新アニメ・CGリマスター技術」を採用することでオーバーシュートの発生を抑制し、元の作品のテイストをリアルに実現するほか、新たなジャギー低減技術の導入により、オリジナル映像がスクィーズ素材であっても違和感のないトレース線を再現するという。
 
【「Real Scaling for HD」に関する問い合わせ先】 
ソニーPCL株式会社 デジタルプロダクション事業部 
ビジュアルソリューション部 営業課
TEL/03-3492-9686
◆プレスリリース
http://www.sonypcl.jp/press/press11/p_110808.html