ソニーからXDCAM EXのカムコーダー、PMW-EX1Rの後継機にあたるPMW-200が発表された。
型番からもわかるように、
NABで発表されてすでに発売されているディレクターズカメラのPMW-100の上位機にあたり、
フォーマットにおいても放送用のXDCAM(HD422 MPEG2 50Mbps)と
XDCAM EX(最高で35Mbps MPEG2 Long GOP)の両方に対応する。
今後、XDCAM EX専用モデルはなくなり、XDCAMに統合されるものと思われる。
記録媒体はSxSカードでスロットは2つある。
ボディは後部は、PMW-100とほぼ同じで、レンズ部分はEX1Rと同じフジノンのフルマニュアルリング付きの14倍ズームレンズ。
センサーもEX1Rと同じフルHD画素の3CMOSだが、センサー生産プロセスのファインチューニングを図り、カメラの信号処理プロセスを改善することで、感度はF11(EX1R:F10)、S/Nは56dB(EX1R:54dB)とスペックアップしている。
XDCAMメモリーカムコーダー
ソニーPMW-200
2012年9月20日発売
640,000円(税別)
レンズ部はEX1,EX1Rと同じもので、ショルダー用レンズと同じ操作を実現。
つまり各リングはエンドtoエンドで止まり、回転操作に対して遅れがない。
35㎜判換算で31.4~439㎜をカバー。
AFとMFはスライド切り替え式になっており、MFにすると、機械式のフォーカス操作が可能になる。
ボディ部分はPMW-100を踏襲。グリップ部はボディバランスに合わせて若干前方に移動し、持った印象はEX1Rに比べて、かなり好印象になった。EX1Rは回転式グリップを採用していたために、グリップ部がボディから離れることになり、特に重さを感じるバランスになっていたが、より重心位置に近づくことによって、長時間撮影でもホールドしやすくなった。
液晶モニターは従来のEX1R、EX3でもひじょうに見やすいものだったが、今回はWVGA(約123万画素)とさらに解像度をアップし、シビアなフォーカス合わせをサポートする。
新たに加わった機能として、Wi-Fi Remoteがあり、2012年秋予定のファームアップにより、Wi-FiアダプターCBK-WA01を装着することにより、スマートフォン、タブレットPCから、アイリス、フォーカス、ズーム、ホワイトバランス(Rゲイン、Bゲイン、AWB)、RECスタートなどが可能になる。
ミニクレーンや舞台撮影などで多い、ワンマン2カメ収録などで便利に使える。
端子類もEX1R,EX3と同等で、
HD-SDI、HDMI、i.LINKなど豊富な入出力端子を装備。
TC IN/OUT、GENLOCKも装備しているのでマルチカメラ収録にも対応することができる。
価格は従来よりも若干安くなった。
このクラスのカメラは、大判カメラの登場にも関わらず、コンスタントに売れ続けているという。
大判を除けば、1/2インチということもあり画質レベルは高く、
取材用のスタンダードカメラとして、多くの人に受け入れられそうだ。
◎ソニーPMW-200の情報
http://www.sony.jp/pro/products/PMW-200/feature_1.html#L2_70