昨年のインターBEEに参考出品され、1月7日に発表・発売されたNXCAM(HXR-NX5J)の兄弟機として、家庭用モデルのHDR-AX2000が発表された。発売は1月29日。価格はオープンで、推定40万円前後。HDVのフラッグシップモデルである、FX1000のメモリーバージョンという位置づけだ。もちろんFX1000は併売となる。簡単にレポートしたい。
NXCAMがアナウンスされた段階から、その家庭用モデルが気になっていた人も多いことだろう。価格差は20万円近く。ソニーのこのクラスのカメラは、Z7Jを除いて、家庭用モデルと業務用モデルを用意してきたが、今回も家庭用モデルは存在した。
基本的なスペックは、NXCAMのNX5Jと同等で、連続記録可能なダブルメモリースロットでSDカードも使用できる。光学20倍ズームでアクティブ手ブレ補正も同じだ。またAVCHDのフォーマット上限である24Mbpsの記録モードも採用している。ただ、こちらはNXCAMという名称では呼ばれない。
NX5Jとの大きな違いとしては、以下のとおり。
◎NX5JのオプションであるフラッシュメモリーユニットHXR-FMU128の併用はできない
(装着部がない)
◎HD-SDI出力がない(HDMIのみ)
◎NX5Jで可能だったリニアPCM記録がない(ドルビーデジタルのみ)
◎GPS機能がない
◎TC LINK/TC設定機能がない
など。ボディの細かい部分の違いはあるが、選択のポイントとなるのは上記の点だろう。
今回のAX2000は、一応家庭用ながら、XLR端子を装備。音声部分はNX5Jと共通になっているのがポイント。これまでXLR端子がないために、業務機を購入していたユーザーにとってはより安く買えるのは魅力だ。この違いは、キヤノンのHDVモデルでいうと、G1とA1の違いに似ている。つまり業務用と家庭用というよりも、上位モデル、下位モデルの位置づけだ(AX2000を家庭用と呼ぶにはもはや無理がある?)。AX2000は、NX5Jの機能限定版だと捉えたほうが正しいだろう。とはいえ、ほとんどの人はAX2000で事足りるケースも多いかもしれず、逆に言えば、AX2000がノーマル仕様で、NX5JがGPSやHD-SDIなど機能追加版という見方もできる。
●ソニーのAX2000の情報ページ
◆NX5Jのレポートはこちらから
※1月20日発売のビデオサロン2月号では、12ページにわたってNX5J&AX2000のレポートを掲載。 ベースとなったHDV機、FX1000との画質比較も行なっています。お見逃しなく!また20日にアップする動画レポートはNX5Jです。こちらもお楽しみに。(編集部・一柳)