11月6日、ローランドの創業者である梯郁太郎が代表を務めていたアトリエビジョン株式会社が社名を変更をして、ATV株式会社となり、新製品を発表した。
梯氏はATV株式会社の会長となり、社長は、ローランドでDV-7シリーズなどを開発してきた室井誠氏が就任。その他、元ローランドのメンバーが顔を揃えた。
▲あいさつに立つ代表取締役会長、梯郁太郎氏(右)、取締役営業部長、渋谷達郎氏(右から二人目)、代表取締役社長、室井誠氏(左から二人目)、取締役総務部長、赤松啓至氏(左)。すべて元ローランド。
新会社でもローランドと同じような製品を扱う。ジャンルとしては、電子楽器と業務用映像音響機器。ただし事業形態としては、研究・開発と販売のみを行い、製品開発と生産は車内EMSメーカーに委託するファブレス企業形態をとる。ただし生産まで含めて、目の届く範囲で開発生産することで「Made in Japan」になるという。
まず第一弾の製品として発表されたのは、エレクトロニックドラム aD5。独自の音源技術により、これまでの電子ドラムにない「ナチュラル」で「高音質」なサウンドを実現した。要となるサウンドエンジンは、ハイレゾリューションのステレオサウンドを低レイテンシーで発音、プレーヤーの感性を余すところなく表現する。トリガー入力は、電子ドラム各メーカーのトリガーパッドに対応。メーカーにこだわらず、好きなパッドを自由に使うことができる。
手持ちの電子ドラムの音源部をグレードアップしたり、aD5をコアに各社のパッドを自由に組み合わせた自分だけのオリジナル電子ドラムセットを組むことが可能。梯氏は、楽器店がaD5を核にしてそれぞれがオリジナルセットを組んで販売してほしいという。発表会では、ゴダイゴのドラマー、トミー・スナイダー氏がデモ演奏をし、その自然で迫力のある音の魅力を語った。
注目の映像機器関係では、ビデオコンバーターAV-5S/AV-3シリーズ
(VIDEO CONVERTER AV-5S/AV-3 Series)
映像ソースから音声だけを取り出す/戻す機能を持つ「AV-5S」、音声込みの映像ソースの変換ができる「AV-3」の2シリーズに、それぞれSDIからHDMIへと変換する「SH」、HDMIからSDIへと変換する「HS」、1台で両方向の変換に対応できる「BD」の3種類、全6モデルを用意。
正式な製品発表としては以上だが、
これ以外にも、8チャンネルのマルチフォーマッチスイッチャー、MS-8、4chのHDライブAVミキサーのA-PRO-4も紹介され、実機が展示されていた。
ATV株式会社は、InterBEE 2015にもブースを出展する。
【会社概要】
商号 : ATV株式会社
代表者 : 代表取締役会長 梯 郁太郎/代表取締役社長 室井 誠
本社 : 静岡県浜松市北区細江町中川888-340
設立 : 2013年5月
事業内容: 電子楽器・音響・映像の開発、設計および販売
資本金 : 1億円
URL : http://www.atvcorporation.com