ニコンは、同社のDXフォーマットを採用するデジタル一眼レフカメラD300を進化させ、新たに動画撮影・編集機能「Dムービー」を備えたD300Sを発表した。発売は8月28日で、ボディ単体と2種類のレンズキットが同時発売される。
AF-S DX 16-85G
2007年に発売されたD300は、APS-Cサイズ(23.6×15.8mm)CMOSセンサーを採用するニコンDXフォーマットのデジタル一眼レフカメラの最上位機種として、すぐれた性能と使い勝手の良さで人気を呼んだ。その後継機であるD300Sは、有効画素数12.3メガピクセルのCMOSセンサーや高密度51ポイントAFシステム、視野率100%、約0.94倍の高倍率ファインダーなどD300の基本的な性能を受け継ぎながら、新機能を追加し完成度をさらに高めたモデルだ。
Dムービーを搭載
D300Sの新機能の目玉になるのが、D90やD5000に続く動画撮影機能「Dムービー」の搭載だ。撮影だけでなく、録画した動画の始点と終点の設定ができる編集機能を追加。さらにコントラストAF(三脚撮影時)が動画でも利用可能になった。
動画記録フォーマットはMotionJPEG(AVI)で、1280×720/24fpsまでの記録が可能。内蔵マイクはモノラルだが、外部ステレオマイクに対応し、マイクの感度設定も行える。種類豊富なNIKKORレンズとの組み合わせで、レンズ特性を活かしたさまざまな映像撮影可能になる。
静止画撮影も機能アップ
「本業」である静止画撮影の機能アップもぬかりない。高速連続撮影は秒間約7コマ、シーン認識システムに顔認識を採用し、顔の拡大再生も可能になった。実際に肉眼で見た印象に近いコントラストに自動補正する「アクティブD-ライティング」機能も強化し、効果の設定を従来の3段階から5段階に増やした。また、ブラケティング機能により異なる複数の効果設定で画像を撮影し、気に入ったものを後で選ぶこともできる。
新しい機能としては、モーターの回転を落とすことでミラーダウンの動作音を抑える「静音撮影モード」が追加された。コンサートや生き物の撮影などに活用できそうだ。
もう一つの大きな進化は、CFカードとSDメモリーカードを同時にセットできるダブルスロットの採用だ。これにより、単純に記録枚数が増えるだけでなく、動画撮影時に空き容量の大きいほうのカードスロットを選択できたり、同じ画像/映像を両方のスロットに記録する「バックアップ記録」、静止画をJPEGとRAWの2つのファイル形式でそれぞれのスロットに分けて記録する「RAW+JPEG分割記録」など、用途に合った記録方法が選べる。両カード間でのコピーも可能。
D300S(ボディ) オープン価格(推定22万円前後)
D300S AF-S DX16-85G VR レンズキット オープン価格(推定30万円前後)
D300S AF-S DX18-200G VR Ⅱレンズキット オープン価格(推定31万円前後)
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