ソニービジネスソリューションは2018年6月14日と15日の2日間、東京・ソニー本社で「2018映像制作機器 新商品内見会」を開催。招待顧客を対象としたプライベートショーで、NAB Show 2018に出展された機材・システムから新たな取り組みまで展示されていたが、その中から参考出展をピックアップする。

●[参考出展]VENICE延長システム
シネマカメラのフラッグシップVENICEの撮像ブロックごと取り外して、カメラ本体が入り込めないような場所でも撮影できるようにする延長システム。

●[参考出展]4Kレコーダー
写真撮影不可だったので掲載できないが、4K BS放送向け番組搬入フォーマット「XAVC-L 422 QFHD 200M」に対応したレコーダーを参考出展。新しいコーデックチップを搭載し、低レートでも高画質を実現できるという。ベースバンドとXAVC-I 600Mとの比較映像を流していたが、はっきりとした差を見つけることができなかった。

●[参考出展]スマホ用インカムアプリ“Callsign(コールサイン)”
スマートフォンに専用アプリをインストールするだけでインカムとして利用できるようにするクラウドを利用した定額サービス。3G/4G/Wi-Fi回線いずれかで接続するだけでインカムとして機能、複数人数での同時会話が可能になる。接続できる端末数は無制限で、1端末で6チャンネルまで同時接続可能。アンドロイド版から導入し、あまり間を開けずにiOS版も用意するそうだ。日本国内ならほぼ遅延なく、海外にいる人ともやりとりできる。

●[参考出展]AIを活用した自動化ソリューション
「自動撮影ソリューション」と「自動編集ソリューション」の2つの活用例が示された。前者は選択した人物だけを追跡して4KからHDサイズで切り出すなど、無人カメラでの撮影をより効果的にするもの。後者はインポートした映像を解析して重要シーンを自動抽出、ダイジェスト編集などを自動で行える。

IPを利用することで、現場に中継車を入れずに離れた場所から中継が可能になる「IP Live プロダクションシステム」のデモもあり、放送現場でも「働き方改革」が望まれているようだ。

その他、Crystal LEDディスプレイシステムを使った8K2Kの映像を間近で観ることができたが、その没入感に圧倒された。解像度やコントラスト感、HDRらしさも素晴らしく、非常に貴重な体験だった。