ナックイメージテクノロジーは、ARRIのシネマカメラ「ALEXA 35」のアップグレード機となる『ALEXA 35 Xtreme』を7月31日に発表した。

『ALEXA 35 Xtreme』は、「ALEXA 35」のメジャーアップデート機で、ARRIの長年にわたる高速映画用カメラの伝統を継承。

最大330fpsのフレームレートでカメラの17ストップのダイナミックレンジをフルに活用でき、センサーオーバードライブモードでは11ストップのダイナミックレンジで最大660fpsのフレームレートを実現。

新しいセンサーオーバードライブモードは、センサーの読み出し時間を短縮することで、より高い最大フレームレートを実現。このモードは、極端なスローモーションが必要な状況向けに設計されており、他の画像パラメータとのトレードオフによってフレームレートを優先する。

カメラのダイナミックレンジはハイライトで6ストップ減少し、ベース感度はEI 1600に上昇する。センサーオーバードライブモードを使用するには、露出設定を慎重に検討する必要があり、照明が制御された環境でのみ使用可能。


ARRIの次世代RGBコーデック「ARRICORE」を搭載。データレートを低減することで、カメラの卓越した画質をより手頃な価格で実現するように設計さ。感度、ホワイトバランス、色調を事前に設定しないため、ポストプロダクションでの柔軟性も向上。既存のALEXA 35コーデックおよびドライブと一貫性が保たれているため、ARRICOREへの移行は簡単だとしている。ALF4 ARRIルックファイル、ARRIテクスチャ、メタデータ、オーディオ、MXFラッパーはすべて動作する。

ARRICOREはベータ版としてリリースされ、既存のALEXA 35コーデックをサポートしているサードパーティ製ツールのほとんどをサポートする。

事前録画時間は録画形式に応じて最大5分まで延長され、従来の5倍の時間がかかる。これにより、誰でも簡単に高速キャプチャが可能になり、ドキュメンタリー映画制作者にとって不可欠な機能となるという。

ハードウェアと処理能力のアップグレードにより、ALEXA 35 Xtreme の消費電力は「ALEXA 35」より10%削減。ロケ地でもスタジオでも、この改善によりパフォーマンスを犠牲にすることなく効率が向上し、発熱が減りバッテリー寿命が延長。

WiFi 5 GHz 帯域、WiFi ローミング、既知のネットワークへの自動再接続との互換性により、ARRI カメラ コンパニオン アプリなどのアクセサリやツールへのワイヤレス接続が向上。

Xtremeアップグレードにより、ALEXA 35カメラシステムの機能が大幅に拡張。ALEXA 35の電子・機械アクセサリー、CODEX Compact Driveメディア、そしてライブプロダクションシステムLPS-1はすべて、ALEXA 35 Xtremeと互換性がある。

EI 160からEI 6400までの感度設定が可能で、あらゆる露出レベルにおいて低ノイズと優れた色再現性を維持する。高感度モードは、低照度環境でもさらにクリアな画像を実現。 

主な追加機能

 ・最大660fpsを実現するハイスピード収録
 ・強力なプロセッサーやオンチップ化されたメモリーによる高速処理
 ・画質やポスプロの汎用性を残して低データレート化した新コーデック”ARRICORE”
 ・プリレコーディングの時間を5倍まで延長
 ・WiFi機能が向上し、5G通信や既知のネットワークへの再接続に対応
 ・消費電力を10%削減



機能と特徴について



ハイスピード撮影を実現する「センサー・オーバードライブ」について



新コーデック「ARRICORE」について






◉製品情報
https://www.arri.com/en/camera-systems/cameras/alexa-35-xtreme

株式会社 ナックイメージテクノロジー
https://www.nacinc.jp/