ブラックマジックデザインは、ボックス/キューブ型の次世代デジタルフィルムカメラ『Blackmagic PYXIS 6K』を発表した。ラインナップと価格(すべて税込)は以下のとおり。
・Blackmagic PYXIS 6K:484,800円
・Blackmagic PYXIS 6K EF:484,800円
・Blackmagic PYXIS 6K PL:521,800円
『Blackmagic PYXIS 6K』はBlackmagic PYXIS 6Kは3機種を展開しており、Lマウント、PL、ロック式EFレンズマウントから選択できる。大型の36 x 24mmの6Kセンサーを搭載しており、13ストップのダイナミックレンジ、デュアルCFexpressメディアレコーダーが、カスタマイズ可能なボディにすべて収まっている。汎用性が高いデザインであるため、撮影の際にリグ組みして使用するのに最適だとしている。
PYXISのコンパクトな筐体は、精密なCNC機械加工による航空宇宙グレードのアルミ製で、軽量かつ非常に堅牢。クレーン、ジンバル、ドローンなど、様々なカメラリグに簡単にマウント可能。筐体の上部と底部に、複数の1/4インチおよび3/8インチのスレッドマウントがあるほか、Blackmagic PYXISにはハンドル、マイク、SSDなどのアクセサリをマウントできる様々なサイドプレートが搭載されている。
ネイティブ解像度6048 x 4032の大型フルフレームセンサーを搭載。これはスーパー35センサーの約3倍のサイズで、浅い被写界深度での撮影や、アナモルフィックレンズをクロップなしで使用してシネマライクなルックの撮影が可能。また、13ストップのダイナミックレンジと25,600までのデュアルネイティブISOに対応。
センサーの全域を使用することで、オープンゲートの3:2のイメージが得られ、ポストプロダクションでショットのリフレーミングも可能。大型センサーにより、クロッピングなしの真の6:5アナモルフィックで撮影できる。
Lマウント、EF、PLの3機種を展開。Lマウントモデルでは、ライカ、パナソニック、シグマの最新のフルフレームレンズを使用できる一方、レンズアダプターも取り付けられるので、幅広い種類の新しいレンズやビンテージレンズなどに対応可能。EFモデルでは、DSLRやBlackmagic Pocket Cinema Camera用の写真用レンズを使用できる。PLモデルでは、Zeiss、ARRI、Cookeなどのシネマレンズをアダプターなしで使用可能。
HDからDCI 4K、さらには6Kまでのあらゆる一般的なフォーマットの解像度およびフレームレートをサポート。また、24.6メガピクセルのスチルも撮影できる。6048 x 4032の3:2オープンゲートで36fps、6048 x 2520の2.4:1で60fps、4096 x 2160 4K DCIで60fpsまでの撮影が可能。より高いフレームレートでの撮影には、ウィンドウセンサーを用いて100fpsで2112 x 1184のスーパー16までに対応。
内蔵LCDモニターは、4インチの高解像度HDRタッチスクリーンで、撮影現場でのショットのモニタリングと確認に最適。ディスプレイをフォーカスアシストの用途に使用することもできる。
ISO、ホワイトバランス、シャッターなどの重要な機能のボタンが指先に配置されており、タッチスクリーンと物理的なコントロールで操作可能。カスタム可能な3つの機能ボタンがあるので、特定のコマンドを見つけるために小さなスクリーンでメニューを操作する必要はない。これらのコントロールはロック可能で、撮影中や、リグのカメラに手が届かない場合に、誤って設定が変更されるのを防止できる。
サイドプレートにより、カメラを様々な方法でリグ組み可能。Blackmagic PYXISに同梱された標準プレートは、カメラ筐体と同じく、航空機に使用されるのと同じクラスのアルミ製。1/4インチのスレッド・マウントが2つ、3/8インチのスレッド・マウントが1つあり、マイクやブラケット、その他のアクセサリを追加できる。同梱のSSDプレートを取り付ければ、収録用にUSB-Cドライブを、またはライブ配信用に携帯電話を、便利な位置に安全にマウント可能。
Blackmagic RAWに収録するため、ポストプロダクションにおいて、ディテール、露出、カラーをコントロールできる。また、リアルタイムでH.264プロキシにHDで収録する。HDや4K、6Kでカラーグレーディング、キーイング、合成、リフレーミング、スタビライズ、トラッキングが可能。
BlCFexpressカードレコーダーを2つ内蔵しており、さらにUSB-C拡張ポートを搭載しているので、外付けのフラッシュメディアディスクやSSDへの直接収録も可能。CFexpressメディアは、耐久性および速度が旧式のメディアより優れているため、12-bitのフル解像度Blackmagic RAWファイルの収録に最適だとしている。また、デュアルCFexpressスロットに対応しており、収録を中断せずにフルになったカードをホットスワップできるため、継続的な収録が可能。
収録の際にカメラのオリジナルメディアに加えて、H.264プロキシファイルの作成もサポート。小容量のプロキシファイルは、数秒でBlackmagic Cloudにアップロードできるため、スタジオでリアルタイムにメディアを使用できる。エディターが作業している最中に、メディアを直接DaVinci Resolveのメディアビンに送信できる機能は、これまでにない革新的な機能だという。
▲Blackmagic PYXIS 6K
Blackmagic Cloudにアップロードする際は、AppleまたはAndroidの携帯電話を使用して、モバイルデータ経由でインターネットに接続することも可能。携帯電話をUSB-Cポートに接続するだけで、Blackmagic PYXISがモバイルデータを使用するよう設定される。カメラのイーサネットポートを使用して、有線イーサネットで接続することも可能。撮影しながらメディアを出力できるので、ポストプロダクションチームは世界中どこからでもリアルタイムで作業を開始できる。
オプションのBlackmagic URSA Cine EVFをサポートしており、屋外および手持ちでも正確かつ簡単に撮影できる。高品質の1920 x 1080カラー有機ELディスプレイおよび近接センサーを搭載し、4枚構成のガラスディオプターは広いフォーカス調整に対応。
小型でポータブルなデザインだが、オーディオ、モニタリング、電源などの幅広い種類のコネクターを搭載。また、カメラはモニタリング用の12G-SDI出力を搭載しており、HDRおよびUltra HD出力をサポート。SDIディスプレイを接続してオンセットでイメージをモニタリングでき、重要な情報やカメラステータスをオーバーレイとして表示するか選択できる。SDIは、HDMIよりはるかに長いケーブル接続が可能なので、撮影現場から離れた場所にあるモニターにも簡単に接続できる。
YouTube、Facebook、XなどへのRTMPおよびSRT配信に対応したハードウェア配信エンジンを内蔵。インターネットには2通りの方法でアクセス可能。イーサネット経由で接続する方法と、4Gまたは5G携帯電話を接続してモバイルデータを使用する方法がある。配信機能がカメラに内蔵されているので、配信状況およびデータレートはビューファインダーとLCDで確認可能。
▲Blackmagic PYXIS 6K PL
Blackmagic PYXIS 6Kの機能
- 36 x 24mmの6048 x 4032フルフレーム6Kセンサー
- オープンゲート3:2、縦の長さがフルの6:5アナモルフィック、スーパー35でシネマライクなコンテンツを作成
- Lマウント、PL、ロック式EFレンズマウントのモデルを展開
- フル解像度の収録は36fpsまで、ウィンドウ収録は120fpsまで対応
- 1500 nitの4インチHDR LCDスクリーンを内蔵
- Blackmagic RAWとH.264プロキシを収録
- 極めて高速なデュアルCFexpressカード収録
- イーサネットまたはモバイルデータで遠隔からの配信に対応
- オプションのBlackmagic URSA Cine EVF
- 12G-SDIで、ステータスをオーバーレイ表示したモニタリング
- 48Vのファンタム電源に対応したプロ仕様ミニXLR入力
- YouTube、Facebook、Twitterなどでの配信用の完全なソリューション
- 大容量のBP-Uシリーズバッテリー
▲Blackmagic PYXIS 6K PL
◉製品情報
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/blackmagicpyxis
ブラックマジックデザイン
https://www.blackmagicdesign.com/jp