グラスバレーでは、パナソニックブースの「LUMIX × 編集ワークフロー~高い編集耐性を持つ4:2:2 10bit ALL-I × Log撮影」コナーにてEDIUS Pro 9を使ったHDR編集のデモを行なっていたが、そこには開発中の最新バージョンを展示。プロジェクト設定やプライマリーカラーコレクションに実装予定の新しい設定を見ることができた。

これまで、HDR形式で撮影したファイルを使ってSDR編集する際、単純にHDR(HLG)形式からBT.709に変換してしまうと高輝度部分が飛んでしまうため、最低でも露出調整が必要だった。それを特に調整しなくても自然なSDR映像に変換してくれる設定が、新しく搭載予定の「HDR/SDRゲイン」と「トーンマッピング」設定。前者は「6.15dB」に、後者は「ソフトクリップ」に設定するのが標準設定。

この2つは、プロジェクト設定とプライマリーカラーコレクションの2カ所に用意され、プロジェクト単位で一括して変換したい場合はプロジェクト設定で、クリップ単位で設定したい場合はプライマリーカラーコレクションで設定すると便利。

この機能は、HLG形式で撮影したが配布用にSDRのBDやDVDを制作しなければならない場合など、手間をかけずに自然な映像に変換したい時などに有効だ。

HLG(HDR)からBT.709(SDR)に変換しただけの映像。若干ハイキーな映像に見える。

「HDR/SDRゲイン」を「6.15dB」、「トーンマッピング」を「ソフトクリップ」に設定して変換した映像。不自然な白飛びがなくなり、発色も良くなっている。